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ぼくはソーセージが嫌いじゃない!

歳をとってきたせいか、油物が若い頃のように食べられなくなってきた。

しかし、全く食べられない訳ではない。

年相応になったってイメージだろうか。

ある日の夕食の時のことだ。

その日は家族でお鍋。

我が家のお鍋は、何故か終盤戦にソーセージを投入する慣わしがある。

最初からどんどん投入すると勿体無いからだろうか。

その日もいつものようにソーセージが投入された。

「最近、歳のせいか若い時ほどソーセージが食べられないなぁ」

ぼくは他意もなく言った。

それからだ。

ぼくの家族は、ぼくがソーセージを嫌いになったと思い込んでしまった。

"ソーセージが嫌いになったとは一言も言っていない"

何度訂正しても、頑なに言うことを聞かない。

恒例のお鍋へのソーセージ投入も、"お父さんはソーセージが嫌いだから"、と言ってぼくの分を鍋に入れてくれない。

ぼくの体を気遣ってくれているのか、ただ食費を浮かすためなのか、思い込みが激しいのか、真意は全くわからない。

しかし、これじゃ未来永劫にソーセージを食べられない。

ぼくは何としても家族に伝えたい。

"ぼくはソーセージが嫌いじゃない!"


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昭真(shoshin)
「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。