諦めるか、諦めないか
諦めるのは、かんたんだ。
今までずっと、その言葉を口にしてきた。
諦めるのは一瞬で、楽で、かんたんだ。
言葉は案外重くて
それを口にして、納得して、荷を下ろしたとき
背負ってたもの全部が無くなって、大事なものを見失う。
見失い、意志を無くし、想いも消えていく。
「それでいいのか」と、問う。
「それは嫌だ」と、返ってくる。
だから諦められない。
だから諦めきれない。
諦めるタイミングはいくつもあった。
ただ、一度、大きく成功したとき
「まだ諦める必要なんてないんじゃないのか」と
心は、かんたんに揺れる。
自分の中で大きな成果を収めることは
良くも悪くも、諦める理由を失う。
なんて、言葉を並べてみるけれど
すべて「言い訳・御託」なんだろうな、とも、思う。
何も考えなければいいのに。
何も考えなければラクなのに。
何も考えなければ。
考えること、苦手だったらよかったのに。
そうしたら、ここで、言葉を紡ぐこともないか。
諦めるか、諦めないか。
生き地獄は、続く。