【OMORI】コラボカフェに行ってきました【Tree Village Café】
この記事は『OMORI』をプレイ済みなことを前提に書かれています。ゲームのネタバレとなる要素も存在しますのでご注意ください。
『OMORI』はアメリカ発、2020年発売のインディーゲームです。ゲーム内容自体は万人受けするものではありませんが、コアなファンが多い作品であり、今年は2024年6月にはアフタヌーンでのコミカライズが始まりました。
それに連動するように開催されたのが『OMORI』 Tree Village Café です。これは「海外発のインディーゲームのコラボカフェが今になって日本で開催される」という奇跡みたいなイベントです。本当に二度とない機会と思ったため、現地へ行かねばと決意を固くしました。
事前の下調べ
まずはカフェの情報を調べるところから。開催地は東京・大阪・博多の3か所で地理的に最も近いのが東京だったので、その開催期間(6/29~8/4)の中で余裕がある日程を確認して、7月14日(日)を予定日に決定しました。
とはいえ、具体的な開催地は東京スカイツリーの真下、「東京ソラマチ」の4階です。予定した日は3連休の真ん中なのでツリー目当ての観光客があふれているかもと一抹の不安を抱えていました。
また、現地で悩むのは迷惑かな?と思い、注文内容も決めておこうとメニューも確認。すると、原作から出てきたような品からキャライメージを膨らませた品まで様々取り揃えられているではありませんか。
悩んだ末に「マリのピクニックランチボックス」、「オモリ&ニャーゴのフォンダンショコラ」、「オモリのアイスカフェラテ」の3品に決定しました。ヒロの手作りサンドイッチも食べてみたさがありましたが、おなかの容量と相談してオーダーはこれ以上増やせないと判断しました。
カフェへ向かう道中
事前計画の通り、7月14日(日)の12時半頃に押上駅に到着。ここはソラマチのイーストヤード側であり、目的地はスカイツリーを挟んで反対のウエストヤードにあるため、少々移動を要しました。
天候は傘をさすか悩ましいくらいの小雨で、建物内を移動すれば全く濡れる心配はないのですが、込み具合を警戒して屋外を移動。視線を少し上げるとスカイツリーを見ることができますが、あまりの高さに首が折れそうなほど見上げることになりました。
道中で見かける観光客の多さは予想通りでしたが、個人的には外国人観光客の多さに驚かされたところはあります。皆さん、ツリーに上るためのチケット購入の列に並んでいましたが、私の行き先は別なので「大変だなぁ」と眺めつつ脇を素通りしていきました。
ようやく到着したウエストヤード4階でカフェを開催している施設「Tree Village」を発見。そこではゲーム、アニメ、ドラマetc…といった多方面のエンタメグッズがずらりと並んでおり、人だかりができていました。
常設の商品販売コーナーを抜けた先に見えたのはイベントスペース。そこには今回のカフェに合わせて開かれた『OMORI』のグッズ販売が行われていました。
イベントグッズの販売コーナー!
予定では先にカフェに寄ってからグッズコーナーを覗こうと思っていたのですが、移動ルートの都合、順番が逆になってしまいました。なので一度通り過ぎてから、もう一回訪れようと思ったのですが…
うおおおお!みんなのパネルあるじゃん!!!
付箋での交流コーナー!?
原作者&漫画版作者の色紙!?
と、次々興奮する情報が頭になだれ込んでしまった結果、完全に足が止まりました。カフェの開催情報については調べていましたが、既にカフェに訪れた人の反応などは「現地に行った時の楽しみでしょ」と思って触れていなかったのが相当効きました。
実際のグッズ販売コーナーを眺めてみると、売り切れ商品がちらほら。特にオモリとバジルを中心に結構売れている様子でした。2人のカップリング人気が凄まじい。とはいえ、オンライン販売もあるので絶対に欲しいという方もそこまで困らないのかな、とか思ったり。
そして、私自身はグッズ購入の予定はあまりなかったのですが、なんか割と理性のたがが外れかかっていたせいか何点か購入してしまいました。まぁ、「開催ありがとう料」ということで…
『OMORI』カフェにやってきた!
イベントスペースを眺めるのを一旦やめて裏手に回ると、ついに今回のお目当てであるコラボカフェがお目見えしました。
今回の描き下ろしイラストが全面に表示されており、「ここがイベントの場所だよ!」とばっちり主張しています。す、すごい。海外のインディーゲームのコラボカフェがスカイツリーのお膝元で開催されている奇跡的な現実を改めて実感しました。
ここで時間は13時を回ったあたり。ちょうどお腹もすいてきた頃合いです。何人か並んでいるその後ろに私も立ち、注文する機会を待ちます。少しすると店員さんがメニュー表と注文票を下さるので、事前予定通りのオーダーを記入してお渡ししました。
列が進んで、とうとう自分の番。注文した商品がトレーに並べられ受け渡されます。今まさに自分の手の上にオーダーした料理が在るとなると「早く食べたい!」とか「その前に撮影しとかないと!」とかの気持ちでいっぱいになります。それを抑えながら近くの席を探し、カフェ屋外の机とテーブルに空きを発見したのでそこに移動しました。
実食の時間だ!
まずは料理を食べる前に「いただきます」。
それでは、注文していった料理を味わっていきましょう!
マリのピクニックランチボックス
おなじみのピクニックの場面をイメージしたランチボックスです。これを注文したからには今日からここがセーブポイント。だいぶ個性豊かな食べ物が並んでいますが、子供の夢を詰め込んだかのような内容なのがいいですね。それぞれに感想を添えておきます。
・おにぎり✕2
オモリと言えばおにぎり。見た目が白黒だし。肝心の具材は梅干しとおかかです。梅干しはカリカリしているタイプで種もあります。海苔もしなしなと張り付いている感じ、総じて「めちゃくちゃ家庭的」な一品。具の量はそんなに多くなく、ご飯多めなので他のおかずと合わせるといい感じです。
・唐揚げ✕2
ザクザクの衣が美味しい唐揚げです。まあまあなサイズ感で満足度高め。おにぎりと合わせて口の中に頬張ると最高です。
・たこさんウィンナー✕2
可愛いたこさんの形をしたウィンナーです。スパイシーさとかは全くなく肉の甘さすら感じる子供向けのものになっています。近くにいるオーブリーの趣味に合いそう。
・ミニトマトとブロッコリー
申し訳程度の野菜。野菜も入ってると言い訳するための量って感じです。もしくは近くにいるバジルくんが「野菜も食べた方がいいと思うな…」って言ったから入ってるのかもしれない。
・ポテトチップス
中央に「このランチボックスの主役だ」というくらいに陣取っているのがこのポテチ。明らかにランチの内容じゃないけど、子供はいつだってご飯の時間におやつが食えたら嬉しいもんね。ケルくんが喜びそう。
・ワッフル
ぱっと見だとプレーンな感じですが、中にシロップが入っているので甘いデザートになっています。でも、口の中の水分が奪われ尽くすので注意。やっぱりヒロが焼いてくれたイメージなのかな。
といった具合で中身を完食するとキャラクターが印字されたやつが残ってしまいました。うーん、なんとも心理的に食べづらい。
とはいえ、いつまでも残しておくわけにもいかないのでパクリ。何がベースになっているんだろうかと思って嚙み締めましたが、おそらく「もなかの皮」でできているようです。味とかは付いてないのでちょっと口が寂しい感じになってしまいました。普通に具と一緒に口に運ぼうね!
オモリ&ニャーゴのフォンダンショコラ
ホワイトスペースで最初に顔を合わせる猫、ニャーゴをかたどったフォンダンショコラです。3種の果物と、オモリが浸かっているホイップクリームが付いてきて1つのプレートで提供されます。
ただ、この料理を注文した人がやることと言ったら1つですよね?
ニャーゴを切り開く?
> はい
いいえ
ニャーゴを切り開いた。
はい。ブラックスペースの再現ができます。原作でも頭から切り開いたりまではしなかったと言ってはいけない。容器の底にかけてあるチョコソースがまるで血のようにも見える素晴らしい一品です。原作をやっている人にしかわからないやや悪趣味なネタを白昼堂々やるのが楽しかったです。
肝心のお味はというと、当然ですがめちゃくちゃ甘くておいしい。外側のチョコ生地、中のチョコ、底のチョコソースの三重奏といった具合。ホイップクリームをしっかりつけて甘さをコントロールした方がいいかも。
また、付け合わせの果物の中でも特にオレンジは甘い口のまま食べると酸味を強く感じる恐れがあるので注意した方がいいかもしれません。そもそも果物にもチョコソースがかかっているので全体を通して「甘味を楽しむ一品」といった感じに思いました。罪の味は甘い。
オモリのアイスカフェラテ
今回、他の料理と一緒に飲むドリンクとして選んだのがこちら。白のミルクと黒のコーヒーがオモリを表してはいますが、飲むときは流石に混ぜました。しょうがない。
味としては甘さ控えめですっきり飲める一品。単品での主張が強くないので他の料理と一緒に飲むうえで非常に「合わせやすい」ように感じました。特に先ほどのフォンダンショコラの甘さが口いっぱいに広がった後に飲んだ際は非常に相性が良く感じました。
こうやって感想を書いていて思いましたが「他の商品ほど自分の主張は強くないけど、何かに合わせたりするのは得意」って感じがオモリっぽい気もしてきましたね…
と、言った具合で3品いただきまして、無事完食です。それでは「ごちそうさまでした」。
今回の注文内容にありましたランチボックスですが、まあまあしっかりした量の米が入っているので、小食な女性の方ですとこれだけで満腹になってしまうかもしれないと思いました。なので、そういった部分に自信がない方は複数人でのご来店をオススメいたします。
少し周りに目をやって
食事中に周囲を見渡すと、他の来店者さんが様々な注文をしているのを目にすることができました。特に驚いたのはその客層で「基本女性客のみ、男性客はカップルくらい」といった様子でした。
私はゲームとしての『OMORI』を遊び終わって以降、ファンコミュニティなどに属したこともなかったので、本作のファン層について意識したことがありませんでした。そのため「こんなに女性人気の高い作品だったのか」と初めて知りました。
また、その作品愛もすごいようで「全種のドリンクを乗せたと思われるトレーを運ぶ方」や「今回のイベント以外で入手したグッズを持参する方」など、多種多様なファンの姿を見させていただきました。特に料理をアクスタと一緒に撮影する方を多く見受け、「存在しか知らなかったアクスタ撮影文化を生で目にできるとは…」と感銘を受けたりしました。
なお、そんな愛ある方々でしたが、近くの「ケルのオレンジジョー」を頼んだ方から「この味を忘れたい」という声が聞こえたのも印象的でした。原作でも好んで飲むのはケルくらいと言われていましたが、怖いもの見たさで注文するのもまた一興かもしれません。
お別れの時間
完食して一息ついた後、料理の容器を手にカフェ内のごみ箱に器などを捨てていきます。分別はきっちりしましょうね!
そしてカフェを出たら改めて外観を撮影。
その後はグッズ販売コーナーに戻り、先ほどは全体しか見ていなかった付箋のコメントをそれぞれ眺めていきました。そこには自分の好きなキャラのイラスト、カフェでの料理の感想、そして開催への喜びや感謝など温かい内容でいっぱいでした。
なんとも温かい気持ちにさせられながら、私も今回のコラボカフェ開催に対して感謝の念を覚えつつ、その場を去ることとなりました。
おわりに
今回のコラボカフェの一番の収穫は「OMORIが現実に存在しているという実感が得られた」ということです。私にとっての『OMORI』はSteamで購入したゲームであり、他の商品展開などがあろうともインターネット越しにしか目にする機会もなかったので、どこか遠くの存在だったように思います。
しかし、現地でカフェが開催され、実際にファンの人たちが料理を求めて集い、そして作品への思いを残していく様を見て、ようやく自分の中で意識の変化が起こりました。『OMORI』は多くのファンに愛されているんだ、と肌で感じることができたのです。
そういったこともあり、今回の『OMORI』 Tree Village Café は間違いなく最高の体験を提供してくれる場所でした。東京での開催期間も延長がかかりましたし、まだあと2都市での開催も予定されているので、『OMORI』が好きな方は是非とも訪れてみてください!
それではまたどこかの記事でお会いしましょう!