ワークショップデザイナーとしての自分について語り合ってみた!
WSD Advent Calender 2023企画🎄へ初参加します、WSD37期のさよりんです。本日12/21を、WSD38期のつぼちと共に担当させていただきます。よろしくお願いします。
先日、「ワークショップデザイナーとしての自分の特徴や役割」をリフレクションする機会に恵まれました。お互いどんなワークショップデザイナーなのか、自分について語り合ってみます。
一緒に暗闇ワークショップを開催
その前に、少し私達を紹介させてください。私達は今年、暗闇ワークショップを共創して開催しました。
暗闇ワークショップとは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク(略してDID)の純度100%の暗闇を体験して多くの学びを得た私達が、暗闇を再現することで想いを巡らせ、各自が感じた事や想いをシェアし、さらに深めることで大切なものに気づけるよう創ったオンラインワークショップです。
参加者の皆様が見つけた大切なものをアウトプットしていただけた場となりました。レポートをご確認いただけるとうれしいです。
さよりんの特徴は、【本音×ちょっと違う】こと!?
つぼち:リフレクションしてみて感じた、さよりん自身の特徴を教えてくれる?
さよりん:「ちょっと違うものの見方をする」かな。暗闇ワークショップも覆面座談会も、あまり人が思いつかないことを思いついて、面白いかも、やってみようよって感じ。
つぼち:それってどんな発想のプロセスを踏んでるの?
さよりん:覆面座談会の場合は、私が仕事で採用担当者をしていて、面接でも自分をよく見せようと鎧を被る学生を多く見てきたのがきっかけ。どうしてもお互い、会社名や肩書き、学校名などがつきまとってくる。でも、「私達が本当に見たいのはそんな姿じゃないんだよ、本当のあなただよ」って。だから『本音で話せる場があったらいいな』と思って採用担当者×学生さんを対象に場を作ったんだよね。
採用担当者には覆面となり、社名も肩書きも、名前も出さず声だけで参加してもらって、学生さんにはニックネームで参加してもらって。
いろんなバイアスをなくして。「本音を出すためには?」と考えた時に、 じゃあ覆面にしたらてっとり早いし面白いんじゃない?っていう発想。
つぼち:「違うものの見方をする」っていうのは、覆面座談会っていうアイデアが人とちょっと違うよねってことだね。暗闇ワークショップも斬新だったし(笑)
さよりん:うん、そう。違う角度で興味深くできないか?というか。
本音を出せる場って今の世の中すごく少なくて、私も含めて、みな少なからず会社や社会でもいい人を演じてる事が多いから、囚われを外して本音を出せる場を作りたいんだよね。
つぼち:すごく共感できる。さよりんの言う、本音ってどういうジャンルでもいいの?
さよりん:どんなジャンルでもいいと思う。覆面座談会はこれまでに3回実施したよ。まずは、①採用担当者×就活生、②Z世代といわれる新入社員×育成する人たち、③入社2~3年目の若手× 現場育成者。②③には、現場のメンターや管理職者、人事やキャリコンにも参加してもらったよ。
つぼち:ここで引き出した本音って、どういうものだったの?
さよりん:詳細は公開出来ないけれども、例えば、新卒も若手社員も育てる側は、「最近の若い子」がよくわからないから、みんな「Z世代」でまとめちゃう。事前アンケートでも「何考えてるかわかんない」「自分たちとは世代が違うから戸惑っている」といった意見が多かったけど、覆面座談会で本音で話して、お互いを知り理解することで、終了後のアンケートでは、「自分たちの若い頃と一緒だね」「「世代」や時代に関係なく不満や悩みは共通項目」「共感出来ることが多かった」という声が多く聴けたんだよね。だから、本音で話せる場を作るっていうのは、すごく大事だって思った。
つぼち:やっぱり、覆面じゃないと対話が成立しなかったと思う?
さよりん:そうだと思う。例えば、「〇〇会社の採用担当」というように会社の看板や肩書きを背負った状態で本音を話したら、すぐに炎上しちゃう(笑)。覆面があるからこそ看板や肩書きが外れて、何にも縛られずに話せていたんだと思う。
つぼち:そっか。覆面座談会を通じて本音で話し合った結果としてマインドセットが変わったってことだね。
さよりん:そう結局、お互いきちんと話してないからよく分からない状態なだけで、 「意味が通じない人じゃないってことがわかった」とか、「一人一人違うから、その人と向き合っていくことが大切」「明日からちゃんと接してみます」と変わっていく声が聴けたから、やる意味があったと感じられたよ。
つぼち:さっき、本音を出せる場があんまりなくて、 会社でもいい人を演じてるって話があったけど、こういうのって大事だよねって思い出したのっていつ頃?
さよりん:以前、私自身が全然イキイキしてなかったんだよね。自分の意見が言えない環境だった。全然面白くなかったし、なんなんだろうって。もし本音を言えれば、自分を出せているってことで、イキイキしてるっていうことだと思ったんだよね。その時の体験が、私のテーマにある、『人がイキイキと輝く』というところに通じてる。
つぼち:僕も近い体験を持ってて、自分を押し込めてる時って、ホントに元気がなくて、何やっても面白くない、そういう感覚があったんだけど、その時はなんでそうなってるかが全然わからなかった。
Well-beingに関する本を結構読んで、その中に自己開示するとか、ありのままでいることが大事なことだと書かれていて、「あ、これが原因か!」って、気づくことができたけど、1~2年かかったよ。さよりんはどうやってわかったの?
さよりん:私の場合は、自分も含めて周囲にも頑張り過ぎてる人を何人も見てきて。そう偽らなければならない環境が良くないんだっていうことに気づいて、自分を出す事って大事だなあって、じゃあいい環境作っていきたいよねって。
つぼち:じゃあ、もう使命的になってる感じ?今は。
さよりん:プライベートでは特に、自分を素直に出す事を大切にしてる。
だからこうやって理解して貰えて一緒に活動できてることが嬉しいし、 ほんとありがたいなと思ってる。「こうでなければならない」っていうのって、辛くない?
つぼち:「~ねばならない」とか、「~すべき」とか、嫌すぎる!
さよりん:本音が言える場、自分が自分でいられるのって大事だよ。
つぼち: ワークショップデザイナーとして、すごく大事なことだと思う。僕も近いことはリフレクションの中で出てきたけど、重みが違うかも。さよりんの方がより大事にしようとしてる気がする。
さよりん:そうね、覆面座談会はその 「よくわからない」や「こうでなきゃいけない」っていうギャップを対話で外せるといいなという想いでやってる。
私は、こういった活動ができる場があったり、 知っているからできるけど、組織の中の世界しか知らない人って多いよね。
だから肩書きも何もなく自分を出せる場、忖度なく本音を言える場が大事でそれを創っていきたいし、それを理解して一緒に活動してもらえて、自分がやりたい事ができる場があることをありがたく感じているよ。
つぼちの特徴は、【軸がない】こと!?
つぼち:今回のリフレクションは、すごく面白かった。自分で言うのもなんだけど、テーマに幅があってすごい雑食というか。
さよりん:すごい幅広くやってるよね。なにかひとつに囚われずに。それってすごいし、逆に羨ましいなって思ってるよ。
つぼち:見方によるかなと思って。「軸がない」と見る人もいるし、変幻自在とも言える。これが自分にとっては結構悩みでもあったんだけど、今回振り返ってみると、なんかそれでもいいかなって思い始めて。
実は今までのワークショップは、自分1人で作ったっていうのはほとんどないんだよね。「誰かと」とか、「誰かがやりたい」と言ったものを形にすることが多いというのが見えてきて、それが自分にとってはやりがいがあって嬉しいことだったし、自分に合ってるんじゃないかって思えてきて。だからまあ、軸がなくてもいっか、みたいな。(笑)
さよりん:つぼちは、めっちゃ重宝される人だって。私、重宝してるもん(笑)
つぼち:重宝って、どういう意味で?
さよりん:私の短所でもあるんだけど、まとめるのがうまくないんだよね。こんなことやりたいというのは自分の中にあるんだけど・・・。
それをうまく引き出して、「そうそう、こういうこと言いたいの」を上手に見える化して目で見てわかる。私はアイデアはあるけれども、それを伝えるのが下手。自分の想いを理解してまとめていただけるのは非常にありがたくて「なんて楽なんだ!」って思ってる(笑)
つぼち:僕はまさにアイデア発想はできるけど、なんかうまく形にできないとか、やりたいことはあるけど、それを言葉にうまくできないみたいな人と一緒にやるのが好き。
さよりん:でしょ。だから合うんだよ。 というか、すごく助かってるよ。
合うって思ってくれてるかどうか知らないけど(笑)
つぼち:僕もすごいやりやすいと思ってるよ。
もう1つ思ったのは、自分が何かやりたいっていうよりは、誰かが何か伝えたいことがあるとか、誰かのやってることを、自分が一緒に手伝って形にするっていうのがいいんじゃないかなって思うようになった。
さよりん:うん、いいね。
つぼち:一緒に作った暗闇ワークショップも、さよりんが最初にそういう気持ちを出してくれたからこそスタートしてるし、この間やったインクルーシブデザインのワークショップも、障害を持った社内のコミュニティのメンバーの「こういうイベントやりたい!」からスタートしてたし。そういう体験を辿っていくと、「誰かのやりたい、伝えたい」そういうものに対して、自分は反応するんだなっていうのがわかったよ。だから、別に自分の特定の関心領域はもうなくてもいっか、みたいな感じになって。
さよりん:そこからすごいいっぱいいろんな体験ができるよね。自分では多分考えもしなかったようなところにも手を出せるというか。未知の世界に行ける!
つぼち:そういう感じはあるね。それが自分の成長にも繋がる思うし。
さよりん:誰かのやりたいことや伝えたいことを聴けるのって、信頼がなければ成立しないと思う。つぼちはやっぱり色々な人から信頼されてるんじゃないかな。
つぼち:うーん、そうなのかな。そうだといいな。
領域を絞らず「オールラウンド」っていうとなんかなんでもありみたいな感じだけど。あくまでもこんな感じにやるのが、自分らしいかなって思ったよ。
さよりん:つぼちらしくていい!素敵な気づきだね。
つぼち:今回のリフレクションで結構自己肯定感が上がったというか。いい機会になったね。誘ってくれてありがとう!
さよりん:誘ってよかった!(笑)
つぼち:僕にはやっぱりそういう特徴があって。自分一人では、ちょっと行かないところもあるけど、誰かがいると喜んでついていくみたいな(笑)
そういうパートナーはすごい大事だなって。信頼してなんかやろうよって言ってくれる人がいると、僕はすごい力を発揮するみたい。
さよりん:逆に言うと、「いや、つぼちだったらやってくれるでしょ。一緒に戦ってくれるよね?」みたいな。だから今回のこの対談企画も一緒にやろうって声かけたよ!
つぼち:まぁその通りだね(笑)。今回はいい機会を作ってくれてありがとう!
【おまけ】リフレクション後のリフレクション
リフレクションした原稿を読んで、さらにリフレクションしてみました。
さよりん:自分の言葉やモヤモヤを文字と図で客観視できて、とても面白かった。お互い強みが違うから価値があるし、だからこそ面白いものを生み出せるなと思いました。引き出して活かしてくれるつぼちのおかげです。ありがとう!これからも素敵なワークショップをワクワクしながら一緒に、そして拡げて創っていきたいな。よろしくお願いします。
つぼち:じっくり時間をかけて対話したことで自分のあり方がかなり具体的になりました。 さよりんがどんなことを大切にしているかもよく分かったし、今後の活動も今までよりも更に良いものにできると思います。こちらこそこれからもよろしく~!
最後までお読みいただき、ありがとうございました🎄
つぼち&さよりん