うつ病はともだち #7
もう何日も学校に行けていない。だが、それをどうにかしよう、ともなれない。ただひたすらに、留年の危機が迫ってくる。
流石にこのままでは卒業できなくなる、と心配した両親は、担任の先生との三者面談を申し出た。いつも優しく私のことを気遣ってくれる先生は、すぐに時間を作ってくれた。
先生は、あと何日学校を休めるのか、そのために何をしなければならないのか、私、親、先生がそれぞれ卒業のために何が出来るのか、こと細かに話してくれた。今思えば、あんなに生徒思いな先生はなかなかいないだろう、と思うくらいだ。
先生からまずやらなくてはならないこととして言われたのが、何かしらの診断書を持ってくること。診断書を提出すれば、学校を休める日数が格段に増える。三者面談が終わった後、母はすぐに精神科病院の予約を取った。
だが私にとって精神科病院とは、自分には関係ない世界、弱い人が行く世界、そう思っていた。まさか自分が行くことになるなんて、思いもしなかった。
気分が落ち込んだ状況を話していたせいで置いてきぼりになっていたが、コンサートの準備は続いている。チームメンバーの高校生たちは、私が学校に行けていないことなど知らない。毎日鳴り止まないコンサート関連のLINEの通知に返信をし、ベッドで横になったままパソコンで作業を続けた。
そんな中、私には精神科病院に行く前にひとつ、あまりにも当時の私には負担すぎる大きな用事が控えていた。