よんでいた * わたしの読書史
前回の投稿の、
よんだ * 「本好き女子のお悩み相談室」
https://note.mu/s1217450/n/ncc76fc696c0c
に刺激されて、わたしの読書史を書いてみようと思いました。
本を参考にお悩み相談室のような形式にしてみたいなぁなんて。
あゆみ( 25歳 東京 )
東京の下町に住んでいる大学院生。
毎日本を手に取り読むけれども、なぜこんなにも本を読んでいるのか、全く自覚的ではありませんでした。
最初に本と関わった記憶を辿ると、物心ついたときから父が毎月一冊なにか本を買ってくれるということで地元の本屋さんに行くのが楽しみだったことを思い出しました。
( と言っても、その頃は「ちゃお」とか漫画が多かったような )
実家には本を読む家族はいなかったので、家族にこれを読んだら…?なんて言われた事は無かったようです。
小学生の頃は朝読書の時間に、図書室で借りていた江戸川乱歩の本にハマっていました。
その頃は東京の地理地形の事はなにも知らなかったのですが、東京の下町を舞台にした湿っぽい雰囲気のあるミステリー小説が面白かったのかな?
周りの友達はハリーポッターを読んでいましたが、あの分厚い本を読みきれる集中力はなかったようです。
中学、高校とこれといって本を読んだ記憶がなく主に雑誌や漫画を読むのが大好きでした。
携帯小説も全盛期の頃で、インターネットで検索して見ていました。
高校から変わったのは、建築学科に入った事。
その頃から設計演習の授業のために建築雑誌「新建築」を色々と読み漁る事になりました。
文章は読まずに写真を見て、住宅の設計課題であれば住宅を色々と見て、博物館、図書館、…と設計課題に合わせて調べたりしていました。
その頃はこんな建築がこの敷地に合うな、とか、
この建築の雰囲気が好きだな、という事で参考にする対象を雑誌から選んでいたような。
( でも課題の時間にペラペラめくって友達とふざけてるくらいの感じ。)
そのうち学年が上がって研究室に入るのですが、指導する先生とほかのメンバーで一緒に建築家の論考を読んだりしました。
またその頃、
建築家・長谷川豪さん「考えること、建築すること、生きること (現代建築家コンセプト・シリーズ)」(TOTO出版)
を読んだ記憶があります。
他には同じクラスの仲良しの男友達がいち早く、
建築家・西沢立衛さん「建築について話してみよう」を手に入れており、彼は西沢立衛さんが結構好きなんだな!と驚いたりした事が印象的です。
( 勿論借りて読みました。)
自分で建築家の本を買って読む事はありませんでしたが、周りに転がっていたり、先生に勧められた本を読んでいた気がします。でもまだその頃、本が人生を占めるほどのものではなく。
そして高校を終えて、横浜の大学に入ってからは、一気に読書量が増えました。
ブックカフェでアルバイトをし始めたから、というのが大きな理由で、建築だけでなく小説も沢山ありました。
中でも川上弘美さん、須賀敦子さんの本との出会いは大きく、本が見せてくれる世界の広がりを感じました。
須賀敦子さんからは、イタリアでの暮らしや仲間たちとのやり取り、女性としての生き方、また数多く残された書評を通して、新しい作家を知るきっかけを与えてくれました。
さらに大学四年生が転換点に。
課題で農村歌舞伎舞台の設計をすることになりました。
敷地である小豆島でのリサーチを兼ねて、数日滞在したときに宮本常一さんの本と出会いました。
島の宿泊所で積み上げられていた本の中に、
「塩の道」がありました。
そこからハマって宮本常一さんの本と小豆島の地域史を一緒に読みながら、図面やスケッチを描きました。
地域史で書いてある事を検討するために、小豆島全体の模型を作ったり。
魅力的な地域のネットワークの発見、昔の人々の暮らしの話とともに建築を考えていける事に大きな手応えを感じるキッカケになりました。
そこからは、設計課題とともに敷地の地域史を読み漁る事を楽しみに取り組むようになりました。
( 建築を考える事よりも、地域のネットワークや連関している物事に思いを馳せることにやりがいを感じ、興奮していた気がします )
大学院に入ってからは、
授業で必要に迫られて美術関係の本を読む事は増えました。
思想として影響されたのは、
東浩紀さん「観光客の哲学」。
その他はエコロジー、人類学、哲学の本に出会いました。
日本の文学では、川端康成さんの「山の音」や「眠れる美女」が面白くて、とても引き込まれて読みました。
その頃から、谷根千界隈のカフェや、古本屋を散策するようになって、お店に置いてあるモノや本から影響を受ける事が多くなります。
行きつけのコーツトカフェには、何店舗かの古本屋セレクトの本が置いてあります。そこから買うことが何度かありました。
そのなかで出会ったZINE、
服部みれいさんが編集長の「マーマーマガジン」は最新号から昔に遡って買い集めています。
暮らしや生き方、ファッションなど現代都市で生きやすくなるための知恵や思考の仕方を紹介しています。
また編集部が岐阜・美濃にうつってからの暮らしはとても美しく…
記事の内容もますます都市の隙間や地方で暮らす人々の知恵や生き方にスポットライトを当てたインタビューページが増えており、素晴らしいです。
他には谷根千の地域史(現代版)を紹介する、森まゆみさんの著書も買い集めたりなど、主にお気に入りはこの辺りで収集しています。
かなり長くなってしまいました…
書いてみると色々な変遷の歴史があると感じました。
次は他の人のインタビューページを増やしてみたいなと思います。
( もう少し短くても内容伝わるようにしたい!!)