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人気キャプテン・孤独キャプテン

あるところに二人の学生がいました。

ふたりとも経営者の父を持ち、5人兄弟の4番目で
野球部のキャプテンをしていました。

でも、

一人は部員にしたわれ、信頼されチームの人気者でした。

もう一人は陰口をたたかれ、部員から罵声をあびせられ
チームが負けたときはすべてキャプテンであるその子のせいに
なりました。

なにが命運をわけたのか、、


この二人の学生とはどちらも「りゅうぞう」です。

私は中学、高校と野球部でキャプテンを
させていただきました。

天国と地獄、酸いも甘いも経験した学生時代のお話しです。


中学時代・孤独だったキャプテン

3年生が引退したあと、新チームになって
はじめてのミーティングで監督が言いました。

「新チームのキャプテンはりゅうぞうでいく。頼むな」

りゅうぞう
「はい!!任してください!」

やる気満々で引き受けました。

自信はありました。

なぜなら、3年生がいたときから下の
学年で唯一スタメンで活躍しのは私だけだったから。

そして、その時に市の大会優勝、地区の大会優勝を
経験していたから。

なので勝手に
「先輩がいなくなった今、チームで一番うまいのは自分」
おれはチームのカリスマでみんな俺の言うことを聞くだろうと

勘違いしていました。

勘違いしたまま、突き進んだ結果、
自己中で傍若無人で無責任な男が出来上がりました。

試合で負けたら、すべてミスしたやつのせい
ミスがない試合でも負けたら、
「お前らがやる気ないせいで負けた」

と、人のせいにしてばかりしてました。

練習をたらたらしてたら、そいつの悪口、愚痴を
周りに言いふらす。

そんなことを毎日、繰り返してました。

するとどうなったか、、

チームメイトがだんだん離れていった。

試合に負けたら全部、私のせいになった。

「あいつがキャプテンやから、やる気でんわ」
と陰口を言われるようになった。

人は鏡である。

自分が行ったことがすべてかえってきた。
周りのせいにしてたから、
周りから全部、私のせいにされた。

辛かったです。
チームみんなから、だんだん無視され、
陰で悪口を言われる。

あからさまに避けられる日々でした。

枕を涙で濡らしました。

普段、口をきかなかった親父にも
泣き言ってました。

結局、膝を怪我して1か月ほど
練習ができなくなったタイミングで
キャプテンをクビになりました。

私がキャプテンになってやったことは
チームをバラバラに崩壊させただけでした。


1からやり直した高校野球

中学時代での経験を活かし、
心に決めたことがありました。

・悪口・陰口を言わない
・いいところを見つけてほめる
・どんなときでも盛り上げる

この3つです。

だって、あんな辛い思いを高校でも
するのがいやだったから。

なので、チャレンジしている仲間がいたら、
ほめてあげる、頑張りを認めてあげる。

下手な奴がいても、元気なとこや積極性、ムードメイカー
な部分を見つけてはほめる。

あとは、チームの雰囲気が悪かったり、
ピンチの時でも空気を読まずにめちゃくちゃ声出して
ひたすら、鼓舞してました。

そのくらいしかできなかったから。

ちなみに高校はスポーツ推薦で進学したんですが
いざ、野球部に入ると、うまいやつで溢れてました。

シニアやボーイズで活躍していた人、
中学野球でのヒーローたちがいて
私はへたくそのほうでした。

調子に乗りたくても乗れませんでしたww

なので、とにかく盛り上げることしか
できんなぁって感じでした。

ただ、ひたすらに自分のできることをする。
それだけでした。

そうやって部活に熱中していたら、
月日がたち、またあの季節がきます。

高校2年の夏、先輩が引退したのちに来るイベント。
そう新チームの始まりです。


キャプテンを求められて


キャプテンを決めるミーティングの前に
同級生に呼び出されました。

そこには同級生の野球部がそろっていて
その中の一人にこう言われました。

「新チームのキャプテンはやってくれ!!」

私はキャプテンをやるのはイヤでした。
中学ときの思い出がトラウマとなって、蘇りました。

また、あんな思いするのは嫌やな。

下手すると高校でもチームを
めちゃくちゃにしてしまう、、

そうなったらどうしよう、、

なので私はみんなに正直に
「自信ないし、無理やと思う」

といいました。

そのときにある男と目が合います。

そいつは同じ中学で野球をやっていたT君です。
T君は面白くて人気者、チームでも4番を打つ
信頼の厚い人物でした。

そのT君が強い目線でこっちを見てました。
そして、目が合ったとき自信なさげな私をみて、
こう言いました。

「キャプテンはりゅうぞうしかおらん!
もし、不安なら俺が副キャプテンやって支える。
みんなもチームを支えるし、やってくれ!!」

今、思うとお前がキャプテンやれよ!!
っとツッコミたくなりますが、、

当時の私は素直にうれしかったです。

中学時代の私を知っている人物から
今の私を信頼してくれていると感じることができたから。

生まれ変わったような気分でした。

チームメイトから忌み嫌われるような存在から
チームメイトに求められる人物になった。

そう思えて、キャプテンを引き受けることを決断しました。

その年、弱小校だったうちの学校では20年ぶりとなる
準々決勝まで進出することができました。

最後の試合が終わったあともチームメイト一人ひとりから
お礼を言われ、そのうちの一人から
「お前がキャプテンじゃなかったら、おれ部活やめとったわ。
ありがとうな。」

とあの時キャプテンやってよかったなと思いました。

あなたはどんな人物にもなれる


2度のキャプテンを経験して学んだことは
「すべての原因は自分にある」ということでした。

私がみんなのせいにしたら、
みんなが私のせいにした中学時代。

みんなのいいところを見つけ、認めたら
みんなが私のいいところを見てくれて、認めてくれた。

もし、同じように孤独、リーダーとしてうまくいかない
慕われないと悩んでる人に伝えたいことがあります。

自分次第で変われます。
周りを変えるのは難しいですが、
自分を変えるのは簡単です。

与えたものが受け取るもの。
蒔かぬ種は生えぬ。

あなたを孤独にするのか、人気者にするのか、、

自分で決めることができます。

このストーリーがあなたを勇気づけるものになったら
とてもうれしいです。


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