感情の迷子
オレ自身の言葉が見付からないのである
もやもやとした何かが、心の奥で膨らんでいく
それをただ眺めている
名前を付ければふさわしい名前があるだろうに
それに触れることができないのである
それを確かめることができないのである
おのれの心を見ることができないのである
心がなにも反応しないように思えてしまう
視界に収めれば
手を触れれば
形を取らない言葉があるはずなのに
感じたことを、掬い上げることができないのである
なにが良いのか、分からないのである
自分なりの好きが確かにあって
あれは好み
これは苦手
そんな感覚が絶対にあるはずなのに
心の中から、なにも掬い上げられないのである
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