スタートアップCFOの理想像
なんの因果かわかりませんが、過去ご縁をいただき、スタートアップ企業の資金調達・エグジット支援(セルサイド)と出資案件(バイサイド)を何件かお手伝いしたことがあります。
今では、当事者サイドにたって関与するというよりは、外から業界を眺めているだけになってしまいましたが、職業柄たまにスタートアップCFOのポジションをエージェントから紹介いただくことがあります。
もろもろの条件を見ながら、
・・・いや、これ普通にけっこういいんじゃないか???
と、ときどき本心から思うのですが、今の仕事が好きなので、スタートアップ業界を外部からウォッチしつつ応援していこうと思っています。
🔽この記事の内容
今マーケットで求められているスタートアップCFOの役割・スキルと、それをふまえて、個人的にこんな人にCFOになってもらいたいという主観的な見解をまとめています。
マーケットで求められるCFOの業務内容、スキル・経験
一般的にスタートアップCFOが責任を持つ業務内容はこんな感じになると思います。
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✅業務内容
投資家とのコミュニケーション(海外投資家含む)
資金調達に伴う実務的な対応
ピッチ作成(事業計画作成含む)
タームシート作成(ストラクチャ=発行株式条件検討含む)
キャップテーブル作成
DD対応(QA対応、資料準備など)
エクイティストーリーの作成
財務会計(内部統制含む業務プロセス整備、監査法人対応)
管理会計(KPI設定・モニタリング、レポーティング)
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✅求められるスキル・経験
資金調達の経験あり。もしくは株式市場の経験あり
投資銀行・証券会社での実務経験あり
IPOの経験あり
海外投資家とのコミュニケーションが可能
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いい感じで成長しているスタートアップのCFOの条件として提示されているのは、今の給料によるかもしれませんが、だいたい2本+ストックオプションのような水準感です。
以下、個人的にこんなひとにスタートアップのCFOになってもらいたいな、と思う人物像をまとめます。
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<こんなひとになってもらいたい>スタートアップCFOの主観的な理想像
理想像①
✅ 海外投資家とのコミュニケーションが取れる
なぜ日本ではユニコーンが生まれにくいのか?
それは日本人が英語でのビジネスが苦手で国際的な資金調達ネットワークへのリーチが弱い、というのが一つの理由だと思っています。
海外投資家のネットワークに食い込んでいければ、大きく資金調達して事業をスケールできる可能性が高くなります。
創業者CEOはたとえ英語が苦手でも、自然体でビジョンを英語で訥々と語ればOKと思います。海外投資家としても、CEOはキャラ立ちしていれば最低限英語がしゃべれればいいでしょう。
一方で、海外投資家目線では、CFOについてはキャラ立ちというよりは、投資検討実務の中で過不足なく英語でコミュニケーションをとってくれないと困ってしまうのが正直なところだと思います。
実績のある海外投資家ほど抱えている案件が多く、投資候補リストの中で優先度の高いものから検討をしており、
「ごめん、今他の案件で忙しくて時間ないんで、投資検討できないわ」
ということがよくあります。このため、CFOが資金調達実務で英語でまともにコミュニケーションがとれないと、
「なんかこの投資先コミュニケーションうまく取れないので、他の案件優先しよ」
ということが普通に起こりえます。スタートアップの事業が有望であればあるほど、資金調達で成長機会を逃すというのはもったいないことだと思います。
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理想像②
✅ 長期的な事業成長に長期コミットできる
IPOが終わったらお役御免というような人よりは、創業者CEOと一緒に株を持ち続けて長期成長にコミットしてくれる人にスタートアップのCFOになってもらいたいと思います。
「なんかうちのCFO、金融出身でイケてたけどIPOしたらロックアップ期間後にいつのまにかいなくなったよ」
というようにすぐいなくなると、上場したとしてもメンバーの士気がさがってしまうでしょう。
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理想像③
✅ フットワーク軽く動けるプレイングマネージャー
CFO自らガンガン資料を作ってプレゼンしているスタートアップは組織的にヘルシーだと思います。
シニアなスタートアップCFOがいて、その下に中堅メンバーがついてしっかり支えるという構成も考えられますが、業務負荷的に中堅メンバーが病む可能性が・・・
スタートアップCFOはプレイングマネージャーとして動きながら、若手メンバーを動かしていくというのが、コスト的にも理想的だと思います。
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以上、こんな人にスタートアップCFOになってもらいたいという点をまとめましたが、あくまで主観的な考えだということで、参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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