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【1284字】2024.06.06(木)|窓を開けたら…。

「ふぅ〜、まぁこんなもんか…。」

作業が一段落したので、昼休憩を取ろうと思った僕は、窓とドアを開けっ広げにして、部屋の換気を行うことにした。

「うんっ…?」
「なんだろう、この匂いは…。」

窓を開けた直後、食べ物の匂いが鼻腔をくすぐった。時刻は確か、13時を過ぎたぐらいだったか。まぁ、昼御飯どきと言えば昼御飯どきか。少し遅い気もするけれど。

「中華料理っぽい匂いがするなぁ…。」

僕はしばらくクンクンした。クンクンという音が聞こえるぐらいクンクンした。それぐらいの勢いで外に充満している匂いをクンクン嗅いでいた。いや、断じて、匂いを楽しみたいわけではない。匂いの正体を探るために嗅いでいるのだ。白米があれば匂いだけでおかずになるぐらい香ばしい匂いがしていただなんて、そんなの恥ずかしくて言えるわけがないだろう。

「酢豚っぽい気がするなぁ…。」

根気強くクンクンと嗅ぎ続けた結果、どうやら、中華料理の正体は酢豚であるとアタリをつけることが出来た。うん。きっとそうだ。この匂いはきっとそう。香ばしさと酸味のハーモニー。とりわけ、食欲をかき立てられるメイン具材の香りは、豚肉だ。間違いない。パインの香りはしなかった。どうやら、酢豚にパインは入れない派の家庭らしい。昼御飯を作っている匂いが外に漏れて来たと見える。

「いいなぁ酢豚…。」
「最近食べてないなぁ…。」

酢豚といえば、大学院生の頃、自宅から徒歩1分以内で辿り着く町中華の店を思い出す。もう、とにかく美味かった。それこそ、香ばしかった。味付けの感じなのか、火の通し方なのか…。詳しいことはよく分からないけれど、食べれば食べるほど、食欲がガンガン増して来る、そんな逸品だった。ご飯ともお酒とも相性が抜群だった。行った時には欠かさず注文していた。引っ越してからは行く機会が無くなったが、是非とも、もう一度、食べてみたいものだ…。

「酢豚欲求が生まれてしまった…。」
「餃子の王将で満たさないとな…。」

一度、食欲に火が付いたら、止まらない。「酢豚熱」は、中華料理店に行かないとおさまらない。スーパーで「玉ねぎがあればすぐできる!」と書かれている商品では、満足出来ないのだ。いや、断じて、不味いとは言っていない。満足出来ないと言っているのだ。美味しいのだけれど、なんだか、物足りない。コレジャナイ感。あと、中華料理って、一品だけじゃなくて、色々欲しくなってしまう。そんな欲張りさんにはコレ。ジャストサイズメニュー。さすがは王将さん、よく分かってるぅ〜↑↑。

そんなわけで、昼休憩がてら、部屋の換気をするために窓を開けたのがキッカケで、近日中に、中華料理を食べることが決まった。メインディッシュは酢豚だ。あと、たった今決めた。汁無し麺も食べたい。そうだな。担々麺にするか。汁無し担々麺。その二つはマスト。これで僕の中華料理欲を満たす。あとはまぁ、ちょこちょことね。ジャストサイズ。ジャストサイズ。

僕の食生活はノリで出来ている・・・。いや、割とそういう人は多そうだな。僕だけが特別じゃなさそうだな。独り身の人とかは、特に。

独り身の皆さん、カンパ〜イ!🍻🥂

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