くしゃみの意味を考える男の戯言
【第13回】
くしゃみの意味
突然ですが。
皆さん、くしゃみの意味って、考えたことはありますか?
僕はあります。
まずはこの引用サイトを見てくれ。
どうだろう。
これって認知度は高いんだろうか。
そこのところが、実は良く分かっていない。
なぜなら、意味について聞いてみたことがないから。
おそらく無意識的に
「くしゃみの意味について問うたら『そんな迷信を信じているのかよ(笑)』って、バカにされやしないだろうか・・・」
みたいな懸念が頭をもたげて、今まで、他の人に聞くことが出来なかったのかもしれない。
今回、こうして、初めて聞くことが出来た。
初めて記念日。おめでたい。
コホン。
僕は母親からくしゃみの意味について教えられた。
物心付いた時には既にインプットされていたと思う。
だから、くしゃみにまつわるエピソードが、いくつかある。
だけど、意味について質問することすら躊躇われた僕のことなので、くしゃみに関して情報を共有したためしが、全くと言って良いほど、ない。
なので、今日、思う存分、くしゃみに関して話をしてみたい。
「時は来た!それだけだ。」
ということで、本題に移っていこう。
どうぞよろしく。
※元ネタ※
くしゃみをすると意味を考えてしまう
これは現在進行形の話。
さすがに今はアラサーなので、「信ぴょう性の無い占い結果に相槌を打つ」程度ではあるが、一応、意味は考えている。考えてしまう、といった方が適切だろうか。
子どもの頃は、それはもう、ひどいもんだった。
くしゃみ一つで、思考が右往左往したことも結構あった。
それを今回は話してみたい。話したいんだ僕は。
それはなぜか。
直接友達とかに話すと、バカにされかねないからだ。
「そんなの考えてるのお前だけだわ(笑)」
みたいに一蹴されたら、悲しいじゃないか。
アラサーの僕でも心が痛んじゃうよ。
ましてや、少年時代の、か弱い僕だったらなおのこと。
というわけで、聞いてくれ。
僕の中学時代の、くしゃみエピソードを。
※その前に意味をおさらい※
くしゃみ1回:悪口を言われる
くしゃみ2回:笑いのネタにされる
くしゃみ3回:惚れられる
くしゃみ4回:風邪を引いた
エピソード1:くしゃみ2回→「もしかして嫌われてる!?」
これは中学2年か3年か。
授業中、くしゃみを2回出した。
特に誰からも反応をされることはなかった。
しかし。
僕はくしゃみ2回の意味について考えた。
僕は母親にこう教えられていた。
「くしゃみ2回は誰かに嫌われてる証拠やで」
と。
おい母さん!
聞いてた話と違うじゃないか!
くしゃみ2回は笑いのネタにされてると書いてあるじゃないか!!
実は意味を調べた時に、聞いていた話と違ったので、(おいおい・・・)と思いながらも、今こうして書いている。
まあ、いい。
エピソードに戻ろう。
”くしゃみ2回:誰かに嫌われている”
という刷り込みが行われていた僕は、当然の如く、こう考え始めた。
「俺、誰に嫌われてるんだろう・・・」
「あ~、もしかしたら、あいつかなあ・・・」
「いや、あの人にも良く思われていなさそうだし・・・」
中学生の脳内は妄想パワーが無限大に詰まっている。
あることないこと考えて、ドンドン膨らませてしまう。
そしたらね、ふと思い出したの。
「待てよ・・・」
「そうだ、あの時・・・」
「テスト返却の時、ちょっとした事件があったな・・・」
そう。
くしゃみ2回を出した数日前ぐらいだったか。
定期試験のテスト用紙を返却する際に、事件は起こった。
あの時、僕は、テスト終了時刻のだいぶ前に、問題を解き終えた。
こう書けばあっという間に解けちゃったみたいだが、実際は、ロクにテスト勉強をしておらず、ほとんどの問題がチンプンカンプンだっただけだ。
そこの話は本筋から逸れるので置いといて。
テストの時間が終わるまで暇だったので、僕は居眠りを始めた。
気が付けば終了を告げるチャイムが鳴った。
寝ぼけまなこで、テスト用紙を回収している人に紙を手渡そうとした。
ここで事件は起こった。
なんと。
テスト用紙には、ヨダレが付着していたのだ・・・。
(汚い話でごめんなさいね)
それを察したのであろう。
明らかに嫌悪の表情を浮かべながら、紙の端をひとつまみして、足早に去っていった。
ちなみにその子は、キレイ系の、いわゆる「映える」タイプの女の子だった。
性癖によっては「ありがとうございます!」と言いたくなるような。
まさに、お手本のような軽蔑の眼差しを、僕はいただいてしまった。
2回くしゃみを出した意味について考えていると、そんな話を思い出したのだ。
「ああ、やっぱあの子に嫌われたんだ・・・」
「無理もないよな・・・」
「俺だって嫌だもん、他人のヨダレついたテスト用紙を回収するの」
当然のように「2回くしゃみが出たのはあの子に嫌われたからなんだ」と解釈した。
それもキレイな子だったから、なおさら落ち込んだのを、今でも鮮明に思い出すことが出来る。
もう一つ言うと、成人式の時に顔を合わすのに、ドキドキしていた。
まだあの時のことを根に持っていたりするのかな、と。
うん。
自分で書いていてもバカバカしさを感じている。
だけど気になるものは仕方ない。自分の心には嘘をつけない。
まあ、蓋を開けてみれば、どこに居るのかすら分からなかったんだけどね。
たぶん、居たとは思うんだけどなー。見つけられなかったよ。
いや、探してたわけでは、ないんだけどさ・・・。
んー、もしかしたら、ちょっとは探していたかも・・・。
エピソード2:くしゃみ3回→「もしかして惚れられてる!?」
これは時期を正確に覚えている。
中学2年、夏休みが明けた2学期の話だ。
9月~10月といったところか。
なぜそこまで正確に把握しているのかは、後述する。
出した場所とかは、エピソード1と同じ。
授業中、くしゃみ3回を盛大に出したものの、特にリアクションされることもなく、授業は終わっていった。
そしてもちろん。
僕はくしゃみ3回の意味について考えた。
僕は母親にこう教えられていた。
「くしゃみ3回は誰かに惚れられてる証拠やで」
と。
うん、これは調べたやつと同じだな。
問題ない。合っている。
「中学生 × 誰かに惚れられている証拠」
最高の組み合わせだ。
これでテンションが爆上がりしない中学生なんて居ない。
居たらその子は「スカすことがカッコいい」と思っているだけだ。
いわゆる「厨二病」とでもいうやつだ。
僕は厨二病患者ではなかったので、それはもう必死に考えた。
「いったい俺は、誰に惚れられているんだ・・・!?」
と。
しかし、考えても、なかなか答えは浮かんでこない。
それはなぜか?
簡単な話だ。
中学時代は全然モテていなかったからだ。
身に覚えがないことは想像出来なくて当たり前。
ウーン、ウーンと頭を捻って、一つ、思い当たった。
「もしかして・・・」
「あいつ、俺のこと・・・」
あいつとは誰か。
もちろんあいつしかいない。
中学2年の夏休み明け、急激に可愛くなった、あいつのことだ。
そう、「F・R」のことだ。
現金な話だが、それまで僕は、彼女を意識することはなかった。
だがしかし、夏休みが明けて2学期がスタートしたタイミングで、彼女の顔が一変していた・・・!
・・・ように見えたのだ、僕の目には。
他の人は「言うほどか?」というリアクションだったけど。
僕からすれば、突然、天使が舞い降りたような。
それはもう、天にも昇る思いだったのを、今でも鮮明に思い出せる。
※おそらく夏休み中にアイプチメイクを覚えたんだと思う。
そんなわけで、僕は喜び勇んで、友達連中に言いまわった。
「俺、F・Rのこと、好きになっちゃったかもしれん・・・」
と。
今振り返ると、僕はなんて単純な生き物なんだ。
目が一重から二重に変わったら一気に態度を変えて。
まあでも、そんな短絡的な自分も、案外、嫌いではない、けどな。
これが明確に日にちを覚えている理由。
で。
話を戻そう。
そうだ。
くしゃみ3回の話をしていたんだ。
くしゃみ3回:誰かに惚れられている
F・R:天使になった(目が二重になった)
俺:F・Rのことが好きだと言いまわった
この図式から出た答えは。
「俺とF・Rって、もしかして、両想いなんじゃね・・・?」
男子中学生の妄想は末恐ろしい。
何の迷いも疑いもなく、自分に都合の良い未来を描くことが出来る。
まず間違いなく、アラサーになった今の自分には、出来やしない。
「そんな上手い話あるわけないよ」って、サッと流してしまうことだろう。
ある意味、羨ましい。
ある意味、尊い。
信じ切れるというのは、素晴らしいことだ。
まあ。
当たり前のように、そんなことはなくって。
マンガやドラマのようなことは起きなくて。
特に進展するわけでもなく。
かといって嫌われているわけでもなく。
その他多数のクラスメイトの一人として接せられて。
そのまま、中学校卒業を迎えたわけだが。
唯一、思い出せるのは、掃除時間の1コマ。
席替えで、同じ班になった時。
横ではなかった。斜め上とか、斜め下とか。
それだけでドギマギしていたのはハッキリと思い出せる。
掃除の割り振りは班単位で行なわれた。
つまり、毎日同じ箇所を掃除出来る権利を、僕は得ることが出来た。
その時の1コマを紹介したい。
F・R「〇〇(僕の苗字)、あそこって掃き掃除終わった?」
僕 「あ、うん、もう掃いたけど」
F・R「そっか、ありがと。じゃあ、もう教室もどっていいね」
僕 「あぁ、うん」
※僕は好きな子と話すと、会話の初めに「あ、」が付く悪癖がある。
以上。
1ヶ月~2ヶ月は同じ班で同じ箇所を掃除していたはずなのだが、オクテの僕には、これぐらいの日常会話が精一杯だった。
より正確に言えば、それで満足してしまったんだと思う。
「F・Rに苗字呼ばれちゃったよ・・・(照)」
「F・Rにありがとうって言われちゃったよ・・・(照)」
そんな多幸感に包まれて、これ以上進展したいという気を無くしてしまったらしい。
せめて、苗字で満足せずに名前で呼ばれるまで頑張れと、書きながらダメ出しをしてみたが、どっちもどっちだな。
やはり僕はオクテの域を出れないらしい、アラサーになった今でも。
ちなみに。
彼女、F・Rのことは成人式で見かけることが出来た。
だけど、ウーン。
天使が舞い降りたような心持ちにはならなかった。
相変わらず、かわいらしい、魅力的な方だったんだけどね。
「あ~懐かしいな~」って、懐古の念には浸らせてもらったよ。
顔の可愛さってよりも、愛嬌がある可愛さを持ったタイプでね。
個人的には、エピソード1で出て来たキレイ系の子よりも好きだな。
ちょっと天然が入ったような。男子ウケしそうな子なんだよね。
今、彼女、何やってんのかな・・・。
青春の1コマに彩りを添えてくれた母に感謝
いやあ。
やたらと長くなってしまった。
誰が見たいんだよ、この思い出話。
まあいいじゃない。
誰得みたいな記事も書いていこうよ。
断言できるのは、書いている本人は、メチャクチャ楽しいということだ。
コホン。
こうやって書いていて感じたのは、母への感謝の思い。
だってそうじゃない。
くしゃみの意味を教えてくれなかったら、ここまで妄想は広がらなかった。
「あの子に嫌われちゃったんじゃないか・・・。」
「あの子に惚れられているかもしれない・・・!」
今回は大きなエピソードを2つ披露したが、大小あれど、くしゃみから始まった小話はそれ以外にも色々ある。
それに、やたらと長くなったので、やむを得ず割愛するが、相手のくしゃみから始まる妄想も、実は結構多い。
「あの子がくしゃみ2回出した→誰に嫌われているんだろう・・・?」
「あの子がくしゃみ3回出した→誰に惚れられているんだろう・・・?」
妄想は人生に彩りを与えてくれる。
中学生ならなおさらだ。
なので、この場を借りて、母に感謝したい。
直接伝えるのは、恥ずかしい、というよりも、こっぱずかしいので。
「お母さん、くしゃみの意味を僕に教えてくれて、ありがとう。」
おわりに
前回、僕は「聴く力」について割とカッチリした文章を書いた。
勇んで書いてみたところ、これが結構疲れた。
なので、最後に、こんな言葉を残している。
>フー。
真面目に書くと疲れる。
次はもうちょっと軽めのテーマを持ってきたいところ。
”まさに有言実行”
個人的には良い記事が書けたなと思っている。
手応えは皆無に近いが、満足感はある。
そんな感じ。
またこういう軽いテーマも書きたいね。
日常の何気ない話を取り上げてさ。
<サムネイル画像>
僕は太陽に当たるとくしゃみが出るという謎の癖がある。
そう、これに関しても原因を解明してみたいところだが、それはまた、別の機会ということで・・・。
そんなわけで、
「くしゃみ=太陽」
「太陽=夕日」
という、こじ付けにしても、いささか無理はあるが、夕日の写真を持ってきた。ただ、それだけの話。
ていうか、これまでの記事で、一番、文字数いってるわ・・・。
どおりで時間食うわけだわ・・・。
それでは、また。
(5547字)
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