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以前はあったものごとのお話


秋の風を感じると私はShe’sが聴きたくなる

used to be ってさ
以前は〜があっただなんて英単語
慣れ親しんでいたものを表したりするのだけど

月日が経って、

君の中に私はもう居なくて、
私の中にも、君はもう居ない。

まあ、気長にやろうよだなんてさ
ただそっと、暖かく見守ってくれることが
今の私にとって何よりも嬉しいことなんだけどね。

御茶ノ水サンクレールのスタバで
朝から夜が更けるまで毎日のように、
登録販売者試験の勉強をしていたあの習慣も

五反野駅前にある小さなたい焼き屋さんで
買ったたい焼きを食べながら家まで歩く習慣も

湯島の長い坂を3人で歩いて教室に向かって
今でも当時の写真を見たら笑ってしまうくらい
馬鹿みたいなことをしていた習慣も

セブンイレブンで買ったお茶を片手に
荒川の河川敷へ夜中に星を見に行って
大好きな音楽を大声で歌っていたあの日々も、

君がご飯を作って待っていてくれたあの日々も

お家に帰ると、みんながいて(鍵を渡してたから)
一人暮らしのはずなのに、仕事終わりに
ただいま、おかえりを言い合って
朝が来るまで笑い合ってたあの日々も、

星を見に行こうだなんて言い訳をつけて
夜中にあてもないのに車を借りて
朝日が昇るまで、ただみんなで
ドライブをしていたあの日々も


今となっては何故か、懐かしく思えてしまって

秋は私に、寂しさと懐かしさをくれる
冷たくもあり、暖かくもある不思議な季節

なんだろう。月日が経つごとに、

東京に染まった覚えはないけれど
東京で忘れてしまったものはあるのかなと思う。

大丈夫。

ただ、季節が1つ過ぎただけ。

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