5年生存率を乗り越えて
母親の胃がん発症から5年経過するまでは、何かあると再発が頭をよぎっていたたつやです。
今回は、母親ががんを患ってから5年経って、ようやく一つの節目を迎えたという話をしようと思います。
5年生存率。
がんに関わった人なら、一度は聞いたことあるかと思います。
5年生きられることが、一つの指標になってるってことなんでしょうね。
うちの母親の場合、胃がんのステージⅢBでした。
当時僕が調べた段階では、5年生存率は10%くらいだったので、正直内心は諦めていた部分もあったんです。
通院を繰り返して、抗がん剤を飲んで、それでも転移しちゃったり。
身体の不調を訴えると、すぐに『再発』の2文字が頭をよぎって、安心できるタイミングなんてありませんでした。
胃がないから栄養価が高いものをしっかりたくさん食べるってことも出来ず、どうやったら快方に向かうのか分からないまま過ごしてました。
あんまり食べれないから、母親の体重は30キロ台まで落ちちゃって、もうガリガリで、後ろ姿はか弱くて見てられない。
それでも、なるべく楽しく過ごしてもらいたいから、病気を気にしてる感じを出さないように、常に笑顔で普段と変わらないように接することだけを心掛けて。
母親も、抗がん剤辛かったと思います。
通院も辛いし、毎回採決の時にやせ細り過ぎて血が取りづらいから5回も6回も針を刺されたりもしてました。
1年、2年、3年と無事に乗り越えていって、薬の量を減らしてはまた元に戻してを繰り返して。
仕事もフルタイムで働くのは無理だから、午前中だけとか、午後からの3時間だけとかで働けるバイトやパートを探して、がんの治療中であることも伝えて理解ある職場を探して。
本当に色々ありました。
通院の日は僕も会社を休んで付き添ったし、母親が家事出来るまで回復してきてからも家事の手伝いは続けて、負担をなるべく減らすように頑張りました。
僕に出来ることって、正直それくらいしかなかったから。
一番つらいのは、いつだって母親なんです。
だから、僕は少しでも過ごしやすいように支えてあげる。
それしかできませんでしたが、それだけは頑張りました。
母親が身体に違和感を感じて病院に連れて行った日の夜なんて、僕は毎回のように枕を濡らして現実を恨んでました。
それでも、そんな期間を過ごしていたとしても、母親は乗り越えてくれたんです。
5年生存。
一つの節目を乗り越えてくれました。
正直、生存率100%じゃなければ常に不安です。
それが、生存率10%だったとしても、50%だったとしても同じなんですよ。
その時を迎えるまでは、常に不安なんです。
もちろん、5年経ったからもう安泰というわけでもないと思います。
いつだって、『再発』の影に怯えることになるとは思います。
でも、一つの節目を乗り越えたこと、これはやっぱり、大きなことだと僕は思います。
今日もまだ生きてくれている。それだけで嬉しいものです。
これからも、5年、10年とまだまだ頑張ってくれるのかは分かりません。
だからこそ、今を大切に、少しでも笑顔のある楽しくて幸せな時間を過ごしてもらえるように、親孝行を続けていこうと思います。
そんな、他愛もない話です(笑)
ということで、本日のまとめです。
がんに関わると、どうしても『再発』が頭をよぎります。
5年生存率なんて言葉があるように、医療が発達した現在でも最初の5年間は心配が絶えないってことです。
この期間を乗り越えたとしても、たぶん不安は尽きません。
だからこそ、『今』を楽しく生きてもらうことが大切なんだと思います。
笑顔でいること。楽しいと感じてもらうこと。幸せを感じてもらうこと。
めちゃくちゃ大事です。
どこかの研究によれば、ストレスをなくすことでがんが完治した例もあるようです。
つまり、日常を楽しく生きてもらうことが、がんの治療にも繋がっていることにもなるわけです。
もし仮に、治療がうまくいかなくてこの世を去ることになってしまったとしても、毎日を楽しく生きることが出来ていたら、少しでも救われるんじゃないかなって思うんです。
・・・残される人のエゴかもしれませんけどね。
やっぱり、最後は楽しく過ごしてほしいと思います。
今病気の人も、そうでない人も、家族にそういう人がいる人も、ぜひ楽しく生きることを意識してみてください。
笑顔って大事です。
今回は、僕の母親が癌の5年生存率を乗り越えてくれた話から、楽しく生きることの大切さについてお話させていただきました。
ご拝読いただき、ありがとうございました。
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