おしりりり
それは一見ふたつでひとつのようで、しかしそこには確かにどうにもならない分断が存在している。
それは一見丸く美しいが、しかしそこは中に溜まった汚いものが出てくるところである。
おしりはまるでこの世界そのもののようだ。
それはすべすべと柔らかく、思わず手を伸ばして触れたくなるものだが、それに触れることは大きな罪である。
そこにはとても汚く臭い穴が存在するが、我々は時にそこを愛を確かめ合うのに使ったりもする。
人類は呼び掛ければ何でも答えてくれる叡智に、尻と同じ名を与えた。
皆が覆い隠し、時に滑稽にひけらかし、それを指差して笑う者もある。それは時に我々を静かに支え、罪を冒したものはそこに打擲を受け泣いた。それは確かにそこにあるのに、それは自身の目から最も遠いところにあって見ることは叶わない。
おしりはまるで愛か何かのようだ。
我々はこの丸く、美しく、汚く、臭く、柔らかく、滑稽で扇情的な双丘に惹き付けられるのはそういうことなのかもしれない。
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