焼き菓子用の鉄板の調整の仕方
買って新しい鉄板や、薬剤による焦げ落とし等清掃したての鉄板は使い込んだものと比べて、生地がくっつきやすく、焼いても綺麗に焼けないという事象が発生することが多くあります。
今回はそう言った時の対処法を記載しておきます。
新品も清掃したてのものも基本的にやることは一緒です。
用意するもの
・卵
・ボール
・捨ててもいい油塗布用のハケまたは布
・熱に強いブラシや、耐熱性の高いナイロンブラシ等
まず初めに、
新品のもの、清掃後のものともに、
鉄板表面に薬剤が付着している可能性があるので
水洗いできるものは水洗い、
できないものも、霧吹きなどで根気よく濡らしては吹いてを繰り返してなるべく表面の薬剤を落とすようにしてください。
触った感じで変な感触がなければ大丈夫だと思います。
(ヌルヌルすると言ったことや、テカリが強いなど)
大まかにできてしまえば、試し焼きで薬剤自体は全て除去できると思います。
水洗いが完了したら、鉄板に火を入れます。
表面の水気を飛ばしてください。
鉄板の温度を通常営業時と同等の水準まで上昇させます。
次に、卵を割ります。
鉄板のサイズにもよりますが、ベビーカステラの鉄板のサイズ感で約2〜3個使用します。
ボールに卵の黄身だけを取り出して入れておいてください。
分けた白身はメレンゲにしたり、おかし作りの際に必要となる場合は別にとっておきましょう。
黄身を潰し、鉄板に塗ります。
なるべく全面に満遍なく塗れるように量を調整しながら行ってください。
そのまま、しっかりと黄身に火が通るまで焼きます。
黄身を塗るときに使うブラシは油を塗るときに使っていたものを破棄する感じで使いましょう。
そうするとより効率的です。
初めての人は、新品のもので構いません。
黄身だけを塗って焼くことにより、
黄身に含まれる油分が浸透し効率よく鉄板を慣らすことができるようになります、
この作業を行う時は換気をしっかり行いましょう。
黄身だけを強く熱すると、臭いがでます。
最初はいい匂いと感じるかもしれませんが、
だんだんと強烈に臭くなってきます。
換気はマストです。
黄身に熱が通り、固まってきたら鉄板から君を剥がします。
このときにナイロンブラシで鉄板を叩くように掃除をすればいいと思います。
特に専用の機材等は必要ないのでここは忍耐力の勝負です。
ある程度綺麗になれば大丈夫です。
ここで、改めて油を塗ります。
このときも鉄板の表面には黄身の残骸が細かく残っている可能性があるので、この時使うハケもなるべくなら破棄した方がいいでしょう。
油を塗ったら試し焼きスタートです。
生地を鉄板に落とし焼き始めます。
このとき、多少焦げるくらい長めに焼くことがポイントです。
試し焼きを行うと黄身の残骸も一緒に生地が絡め取ってくれます。
試し焼きを2回から3回ほどやれば鉄板が馴染んでくるでしょう。
この2回から3回の試し焼きは薬剤の除去にも一役買ってくれるので気にならなくなるまで行えばいいと思います。
営業前にこう言った機材のメンテナンをしっかりと行っておけばいざという時にトラブルにならないので安心ですね。
そのほかにも、
・試し焼きに使った焼成後の生地は必ず破棄する。
・販売用の商品を焼成するときは綺麗な備品を使用し、窯の調整用に使った機材特に汚れの酷いものは破棄する
・換気を徹底し、なるべく営業時間外か、機材が複数ある場合はお客様の邪魔にならない場所、または目立たない場所で清掃を行う。
こういった点に注意して作業するようにしましょう。
機材は商売人の命です。
適当に扱わずに丁寧に心を込めて整備しましょう。
オカルトじみてますが、機材を丁寧に扱い店内が清潔なお店は不思議と人を呼び込みます。
是非、徹底してみてください。
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