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【さようなら】野村證券 ~残高手数料型への道~
保有口座見直しの一環で、
野村證券さんで保有していた特定口座の株式を松井証券さんの移管手数料負担サービスを利用して移管したので、移管結果をまとめました。
松井さんの移管手数料負担サービスは、すばらしい。
キャンペーンではなく常設サービスであり、制約条件がない点と、他社へ移管する場合も移管手数料がなく、ほぼ完璧な制度です。
他社も調べたのですが、移管金額の下限があったり、他社へ移管する場合は移管手数料がかかる証券会社ばかりで、松井さんほど条件がいい移管サービスは、ありませんでした。
野村さんから移管する理由
野村さんの株式の売買手数料が改善されるのを待っていたのですが、ネット証券との差は開くばかり。
既に株は楽天証券で
売買していますが、野村さんの保有株を手数料の面から売るのがつらくなっていました。
また来年開始予定のフィー型資産残高連動の手数料も、残高1億以上の富裕層が対象らしく、富裕層ではないので、株式を移管することに決めました。
さらに、野村さんの支店統廃合の影響で、自宅から徒歩圏内にあった支店が廃止され、電車で30分くらいかかる場所に最寄り支店が変更になったのも大きな理由です。
このあたりの各証券会社の方針が面白く、大和さんは、むしろ小規模な店舗を増やして顧客との接点を増やそうとしています。
一方、野村さんは、自らのシステムをパッケージ化して地銀のバックオフィス的な部分に食い込みつつあります。
インターネットで大和さんの社長の興味深い記事があったのですが、
・若い世代がネット証券で積立などによる資産形成をすることは、特に問題ないと考えている。
・退職前後の世代で、ある程度資産がある層は、きっと対面でのアドバイスを求めると考えていて、そこに注力できるように準備している。
というような内容をコメントされていました。
これは、なるほどと思いました。
収入の1部からの長期積立投資とは違い、退職金や、iDeCoから出金した資金を切りくずしていく運用に対して、アドバイスが欲しい人は多いはず。
手数料競争で疲弊していくのではなく、高齢世代に相続などの資産継承も含めた多面的なサービスを提供する優位性は、海外での事例があるように、対面型にはあると思います。
平均的な高齢世代は、株を頻繁に売買するとは思えず、株からバランス型の投資信託に変えて、徐々にリスクレベルを下げ継承も意識していくとしたら、ファンドラップ的なサービスが有効のように思えます。
ところで、
最近見た以下の動画の後半(アパレルの例)ですが、今後の証券リテール営業も、こんな感じに向かうのでは?と思いました。
よかったら見てみてください。
よく、証券会社の窓口へいくと、
・証券会社が儲かる商品しか提案されない
・証券会社は、投資のプロではなく、商品販売のプロ
なので、ネット取引すべきというネットでの書き込みを見かけます。
私は、証券窓口を利用した経験は少ないですが、
厳しい証券市場に生身をさらしながら、
難しい無形商材を扱い、
さらに、担当顧客が、
資産形成により、良いリターンを得た場合、
顧客自身の人生に深くかかわることができる。。。
ことに挑戦している証券マンを尊敬しています。
仕事が、基本24h365スタンバイするタイプの
システムエンジニアだったので、
24h開いている世界の市場に対峙する
証券マンに共感します。
証券マンと私の間にお金があり、その自分のお金を介した会話は、他の人とはしないので、個人的には、新鮮で面白いです。
利用されながら、利用すればいい(カモにされるだけかも??)ので、私が投資に対して悟りを開くまでは、接点を持ちたいと考えています。
来年、大手証券会社のフィー型手数料体系が出そろったタイミングで、メインの証券口座を見直す予定です。
(追記2022年4月20日)
野村さんが全店舗でレベルフィーを開始したので追記しました。
富裕層向けなので大々的には案内していませんね。
ファンドラップは対象外で、以下のように少し微妙な記載もあり、1部のファンドは購買手数料が必要のようです。
残高手数料契約では対象取引については、原則取引毎に手数料はいただきませんが、 契約を締結していない場合と同様に手数料をご負担いただく一部の取引があります。
単純に資産残高で計算するのではなく、資産ごとフィーが異なるようです。
投資パターンによる損益分岐点が気になりますが、今は富裕層ではなく、関係ないので一旦ペンディングにしました。
他社は、まだ野村さんのお点前拝見という感じです。
松井さんへの株式移管
他社への株式移管は初めてでしたが、特に難しくなく2週間ほどで移管されました。野村さんから請求された移管手数料は、松井さんへ書面で申請し、翌月振り込まれました。
基本、無料で株式移管できました。
野村さん側も、支店廃止の件もあったので(それほど大きな金額でもないので。。。)、引き止めなどもありませんでした。
1点誤算だったのは、松井さんの貸株対象の株式が少なく、移管した株の中で1つしか貸株できなかったことです。
注意が必要な点は、
松井さんは、現時点、1日当たり50万円以上の売買では手数料がかかる点と、一旦移管した株を1年以内に他社へ移管する場合は、移管手数料が発生する点です。
さようなら野村さん
はじめて私が株を買ったのは、20年ほど前で、野村さんのネットシステムでソニーを買いました。
さすが業界トップの野村さんだけあって、ネットシステムは当時でも洗練されていました。また当時の手数料は、他社と大きな差はなかったと思います。
それから20年経過し。。。
一旦、野村さんから離れます。野村さんお世話になりました。
余談ですが、野村グループの行動規範2021(以下リンク先のPDFファイル)を見つけました。
さすが野村さん、
すばらしい内容ですが、“Nomura 5 YES”(P11)は少し見方によっては怖い内容です。
このNomura 5 YESは、個人でも使えると思います。ご参考まで。
【今日のひとこと】
常に一歩前進することを心がけよ。
停止は退歩を意味する。
(野村證券 創業者 二代目:野村徳七)
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