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投資と資産活用モデル ~新時代のゲームチェンジャー現る~

目の前に急に現れた、103万円の壁。こんな壁はどうにもならないと考えていたが、一斉にマスコミも取り上げている。強いネガキャンも多く出ていて面白い。

アラカンの私は、年金受給への影響に興味があるが、言及された情報をあまり見かけない。公的年金等控除(65歳から110万~)に加算できる、基礎控除が数10万増えるならスゴイ。

やっぱり一般市民として、政治、政策、地方自治に対して、もっと参画度を高める必要性を痛感する。

そんな今日この頃、

東海道新幹線60周年の記事を読んでいたら、

今年度考察してきた、FIB(Financial Independent Babies)の世界観を実現させる資産モデルを思いついたので、新幹線モデル(Shinkansen Model)として、整理してみた。

もう12月なので、今年度の総括として整理した。

FIBの世界観は、以下参。




高齢期の資産モデル

高齢期の資産モデルは、富士(台形)の図で示されることが多い。人生における金融資産の出口戦略だ。個人なら台形なのかもしれないが、ずっと違和感を感じていた。

富士型の資産活用モデルといえば、フィンウェル研究所の野尻哲史氏だ。多くの文献を発表されている。

野尻さんに限らず、老年期の資産モデルに関しての文献は多い。金融庁の金融審議会 市場ワーキング・グループ 「高齢社会における資産形成・管理」でも例示されている。


https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/02.pdfより抜粋


ワーキング・グループ のレポートを読んで、

「高齢社会における資産形成・管理」のマクロ的なアプローチは、誰向け、誰得なのだろう?と疑問に思う。肩書がすばらしいワーキングメンバーであっても、政府、マスコミなどに洗脳されているかもしれない。

ヒトそれぞれなのに、平均で考察して何か解決できるとは思えない。平均で語られた「老後資金2,000万円問題」の中で、103万円の壁を強く言及して欲しかった。考案したShinkansen Modelは、資産形成と資産活用を家族全体で同時並行で進めるモデルだ。

現役と退職のフェーズ分けも、古いと思う。100歳から逆算して必要な資産を見積もるのではなく、0歳から未来へ、フォワードルッキングで試算する世界観に変えたい。

以下の金融審議会 市場ワーキング・グループのフレームワークもスコープを見直す必要があるだろう。

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/02.pdfより抜粋


現状の資産形成モデル、とりわけ『長期分散積立』という金融業界のおまじないは、個人視点だ。

個人の資質や行動特性、資産形成期間の市場動向、制度の有無・優劣のブレを考慮していない。資産形成モデルとして、個人の生涯レベルの短期間であり、分散度が低い販売側の商用ツールだ。

例えば、少し前の高度成長期の高金利時代。預金集中で何の問題もなかった。その名残を、高齢者の預金率が高いという金融屋さん。さらにくだらないテストで、日本人の金融リテラシーが低いと湾曲した判定をする。

話が脱線した。

家族の中で、投資の得意、不得意や収入の差はあるだろう。また投資期間が異なるため、為替の影響や、新NISAのような制度の有無、年金制度の違いなど様々な要因が個人で異なる。だから個人単位で考えるのではなく、家族単位で資産形成、資産活用を考える。時間の分散ではなく、時代の分散。積立ではなく、非課税口座間の資産移動だ。

Shinkansen Modelは、これらの『個人特性、時代背景、制度設計』のブレを吸収する。


Shinkansen Model概要


人生を120年スパンで考える。もう既に、イベントドリブンのライフステージ型を前提にした、ライフプランを設計するのは、不可能だ。

20歳で、Shinkansen Modelに乗車し、80年間、非課税投資の指定席で金融資産を運用管理する。iDeCoは、目安として前半40年で拠出、後半40年の期間内で年金型受給(現制度では最長20年)での切崩しを想定する。100歳以降は自由席だ。

投資期間は80年。60歳を中心とした生涯での資産形成、資産活用モデルだ。

【図1】Shinkansen Model 概要モデル


Shinkansen Modelの名称は、モデルの形と、新幹線のように早く、ゴール(個人資産目標額)へ到達するという意味を込めた。

一番のポイントは、(a)iDeCo積立の資金は、前世代の家族の(b)iDeCo切崩し資金の相続で積立てると仮定する。(a)iDeCo積立の40年の投資資金簿価の目安は、2,000万円(≒月4万×12×40年)。

単純に、iDeCoでの2,000万円の積立と、運用継続しながら切崩す中で、2,000万円/人の相続は可能と想定した。万一の場合は、相続しないで自分自身で使えばいい。家族全体のiDeCo資産の中で調整すればいい。

Shinkansen Modelの左右対称に近い分かりやすいモデルで、生涯の資産形成をイメージできる。なによりiDeCo資産が保証されることで、100歳までチャレンジできる。もちろん投資にはリスクが伴う。家族全体のリスクコントロールが必要だ。

Shinkansen Modelの資産上限の目安は、3,000万円/人とし、超過した場合は、消費しつつ、家族内で分散させる。国民年金は、あくまで本来の保険として扱う。

金融庁のワーキンググループが示す富士モデルは、iDeCo内の資産運用モデルとしては流用できる。ただし残念ながら、現状のiDeCoは、制約が多すぎて柔軟な切崩し運用ができない。iDeCoの制度改革が望まれる。

Shinkansen Modelを実現できる企業の候補は、

お金のデザインさんだ。

NISA対応のTHEO、iDeCo対応のMYDC、そして特許取得済のリスク調整機能を既に持っている、iDeCoを単にNISAの非課税拡張枠として、仮想ポートフォリオを作ればシステム化できそうだ。クレバーなお金のデザインさんなら、家族全体のポートフォリオを最適化できる可能性がある。

NISA、iDeCoをHWとみなし、その上位に、センスのない制度設計を包含するOS的なアプリで、家族型ベーシックインカムシステムを実現して欲しい。


Shinkansen Modelのポイント


Shinkansen Modelのポイントは3つある。

・個人の金融資産のゴール、3,000万円をベースにライフプランニングする。
・iDeCoの受給分は、相続資金に充てる。
 (iDeCo資産を家族年金とする)
・金融資産以外の無形資産を充実させる。

iDeCoへの投資分は、60歳まで引き出せないなんてネガティブに考えないで、iDeCoへの投資分は、元々、前世代から継承した次世代用の家族年金資産と考える。土地のようなイメージだ。

老後資金に不安がなくなった現役世代は、仕事に集中しつつ、NISA口座で高リスクのポートフォリオを保持することで、資産形成の速度を加速できるハズだ。

Shinkansen Modelは、金融庁の視野の狭い、現行の個人型確定拠出年金(iDeCo)を再定義する。


〚iDeCoの再定義〛


iDeCoは、自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する年金制度です。掛金は65歳になるまで拠出可能であり、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。

iDeCoは、自分が拠出した掛金を、ラップ運用し、次世代の資産を形成する年金制度です。75歳から拠出開始すると、最長95歳まで資産運用しながら資産継承できます。非課税投資の恩恵を家族全体で、約80年間享受できます。ラップ運用することで、個人の判断範囲を限定できる為、長期運用が可能となります。

いっそのこと名称も変えよう!

愛称「iDeCo(イデコ)」、個人型確定拠出年金の英語表記(individual-type Defined Contribution pension plan)をやめて、

イから1歩、前に進めてアに変える。

次世代型確定拠出年金(advanced next-generation-type Defined Contribution pension plan)、愛称は「aDeCo(アデコ)」で決まり。

俯瞰すると、

公的年金受給開始時期に合わせて、アデコの年金形式での受給を開始し、アデコ受給分を次世代へ資産継承していく。老後資金の不安が解消するので、少子高齢化の資金面での課題解決の根幹ロジックになりうる。理論上、iDeCoを活用した多世代無期限非課税投資になる。細かい話になるが、iDeCo資産が増えすぎると、受給時にはガッツリ課税されるので、国にも大貢献できる。

また、Shinkansen Modelは、iDeCo謎の19年ルールとの相性は良いだろう。55歳以前に退職金を先に受取り、75歳からiDeCoを受給すれば、退職所得控除を2回使えるので、税負担を最小化できる。でも、現ルール継続の保証は、まったくない。

公的年金受給開始時期は、家族全体の資産状況と、税制、年金制度の状況から決めればよい。

iDeCoへの約40年間の拠出は、60歳からの生涯非課税投資できる簿価を積上げる行為と考えるとちょうどいい。本番は、60歳以降だ。成果は、家族で分ける。

要は、グランドデザインと現世代の覚悟が必要だ。


まとめ


失われた20年?

と、しかめっ面でいう自虐的インテリさんたち。

わたしたちは何を失ったのか?

GDPランキング順位?
時価総額ランキング上位の日本企業?

スマフォだけで、新幹線を含めてチケットレスで乗車できる世界。それだけでもスゴイ。映画は見放題で、4K放送が当たり前。自由に発信できるYouTube動画が、オールド型社会を駆逐している。今、YouTubeのような基盤が、ない世界だとしたら、ゾっとする。怖すぎる。

インフレvs利便性向上では、後者が勝つ気がする。医療も自動車の安全性能も、20年間で相当進化している。あげていくとキリがない。

ほんとうに何が失われたのか?日経平均株価は、30年でやっと戻ったが。。。

評価の尺度が古すぎる気がする。低成長により脱炭素社会推進へ貢献したという主張もある。政府、金融業界、マスコミのネガキャンに騙されていないか?

最大の論点は、個人が失われない80年をすごすこと。

どうやって面白くできるかを考えよう。
そして面白いことをしよう。

中部圏は、リニア新幹線で40分。もうすぐ(?)関東圏と直結される。トヨタ王国が関東圏、やがて関西圏へ王国の領土を広げるに違いない。

リニアだけでも日本がゲームチェンジする。
面白いことだけを考えよう。

資産活用をゲームチェンジしよう。


(参)リニアで変わる愛知のミライ
  時速500kmの車窓は、スタートレックのワープの世界だ!


【今日のひとこと】


三流の人は、道を追う。
二流の人は、道を選ぶ。
一流の人は、道を創る。

(井村雅代、元シンクロ日本代表ヘッドコーチ、シンクロ界の母)

Shinkansen Modelで、新しい資産活用モデルを創ろう!

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逢坂リュウ
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