感想『WHO YOU ARE』ベン・ホロウィッツ
組織文化の作り方について書かれた本。万能な文化は無いものの、事例を通してキーとなる考え方を示している。
自分は何者なのか
「そして本書の本質的で最重要なメッセージは、タイトルにもある『WHO YOU ARE』(あなたは何者なのか)ということだ。会社の文化は、リーダーはもちろん、そこに所属する人たちの「自分は何者なのか」「どんな人になりたいか」という思いに沿っていなければうまく回らない。」
冒頭にはこう書かれている。
仕事を人生の第一優先に置くのか、プライベートとのバランスを取るのか ですら組織によって変わる。働き方の多様性を大事にしたいなら仕事は第一優先ではないかもしれない。同様に、ボトムアップで良い意見を反映させたいなら、年功序列よりも成果主義の方がより相性がいいかもしれない。
全てはそこに所属する人たちがどう在りたいか、どうなりたいか がより良い形であり、全ての組織に共通する正解はない。
行動に基づく文化
本書では、最も強固で長続きする企業文化は、言葉ではなく行動に基づくとされている。正直さを問う文化があったとしても、正直とは? と疑問符が付き、具体的な行動が想像できければ忘れさられてしまう。トップがいないところでも人々の判断の基準は長く続く。
まとめ
本書では、チンギス・ハンやシャカ・サンゴール等の事例も挙げつつ、組織文化を作るうえで重要な要素を述べている。
組織と個人の理想を重ねる手段は、個人が組織文化に迎合するだけではないと思う。