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【ENL DAY3】企業家リーダーシップ③

テーマとケース

今回は、経営の神様と呼ばれるパナソニック創業者、松下幸之助について書かれた本を読み、志と経営哲学について考える回だった。

松下幸之助はパナソニック以外にも、PHP出版や松下政経塾などを残している。晩年には多くの書籍を出版し、自伝も多い。

しかしケースの題材で選ばれているのは、幸之助自身が書いたものでもPHP出版のものでもなく、アメリカ人が松下幸之助について書いた本。

そしてそのアメリカ人は、グロービスでは“変革の8ステップ”でおなじみの、ハーバードビジネススクール教授、ジョン・P・コッターだ。

松下幸之助という人物を客観的に捉えながら、どんなところが卓越しているのかとても分かりやすく書かれている本だと思う。

クラスの学び

本を読みながら、彼のような苦しい境遇や壮絶な経験をしていない自分が、何を学び取れるだろうかとか、いや学び取るというよりは彼の人生に触れて感じ取ったことを自分の中でどう消化/昇華させていけるだろうかと、悩んでいた。

というのも、松下幸之助の実践には彼自身の哲学による裏付けがあり、その哲学は彼の人間性が反映されていて、その人間性を構築できたのは幼少期から始まる壮絶な人生経験があったからこそと思うからだ。

松下幸之助を目指すのは違う。しかし松下幸之助の経営哲学は経営における物理の法則とも思える。ならば自分の経営にも松下幸之助の経営哲学を素直に受け入れて取り入れたらよいだけじゃないだろうか?

ところが実際はそうはいかない。難しいのは、“幸之助がこう言っているから”では、本を読んだ後になるほどそうかと感心はしても、自分の言葉で語れるほどの重みまでは備わらない。自分の言葉で語り、他者を魅了し動かすほどの説得力をもつようになるには、やはり自らの経験による裏付けが必要だと思う。

となると、修羅場をくぐるという体験に自ら身を投じていくべきだろうか?

予習の段階ではそんなことを考えながら当日のクラスに臨んだ。

自分(自社)への落とし込み

先月より、月に1回メンターとミーティングをするようになった。その中で、自分がまずやるべきことが明確になりつつある。

企業理念である「最期まで自分らしく生きられる社会をつくる」は、嘘偽りなく自分がやりたいと思っていることだが、現状は鹿児島の田舎で介護事業をやっているに過ぎない。

ありたい姿はイメージしているが、イメージどまりでまだまだ漠然としている。

目標のひとつにもっと事業規模を大きくしていくことがあるが、現在の規模を突破していくために必要なものはまずは人材だと考えている。その人材獲得をどうやっていくのか。それを今から取り組んでいこうとしているところだ。とりあえず今自分がやるべきことはこれだと思っている。

幸之助は個人の志を、組織全体、そして社会全体へと昇華させていった。志というのは、向かうべき光というかゴールの旗というか、そういうものだとイメージしているが、方向を見失わずにやるべきことをやっていれば、自分もおのずと成長していくだろう。

実践を伴わない哲学は薄っぺらい。借り物の哲学を語るよりも自ら行動していこうと思ったのが、今回のクラスの学びだった。

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オオヒラリョウヤ
介護サービスの会社を経営しながら、経営学を学ぶため大学院に通っています。起業前の13年間は特養で働いていました。介護現場と経営と経営学、時々雑感を書いています。記事は無料ですがサポートは大歓迎です(^^)/