【ENL DAY4】企業家リーダーシップ④
テーマとケース
【テーマ】日本人の精神
【ケース】『代表的日本人』『武士道』
『代表的日本人』は内村鑑三が書いたもので、本書の中で代表的な日本人として5人の日本人を紹介している。
『武士道』は旧5千円札の肖像にもなっていた新渡戸稲造の著作で、西洋に騎士道があるように、日本の武士道というものをフレームワークを使って解説している。
この2冊はどちらも非常に読みにくく、頭に入ってこず、理解もしにくく、苦行だった…。
というのも、この2冊は元々英語で書かれたものであり、日本人とはこういう特性をもっていて、日本とはこういう国だということを、海外の人向けに書いているので日本人には読みにくいらしい。
この2冊が書かれた歴史的な背景などを知ると、一段と興味をもって読めるが、事前知識なしでいきなり読み始めると、この時代特有の文体なども馴染みがなく読みづらかった。
クラスの学び
『武士道』は「仁・義・礼・智・信・忠・孝」というタイトルでそれぞれ開設をしている。昔の話なので、現代では到底受け入れられないようなエピソードも述べられているが、人として大事なことが書かれていると思った。
7つの言葉の中で、自分が最も共感できた言葉は意外にも“忠”だった。主君に専心尽くそうする真心という意味だが、もちろん現代を生きる自分には主君などいない。しかし、自分の中の主君というのは自分の志であると考えると、途端に忠義という言葉にとても愛着がわいた。
その他、義という言葉は本来の意味から外れ、人を都合よく動かすために曲解されて利用されているなと感じたり、よく噛みしめて考えてみるとこの本からの学びは多い。
予習段階では嫌々読んでいたが、時間を取って再読してみようかと思う。
『代表的日本人』では、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の5人が代表的な日本人として登場している。
著者の内村鑑三はなぜこの5人を選んだのか、なぜこの順番で紹介されているのか、それぞれを武士道のフレームワークに当てはめると何になるか、優れている点や現代に照らし合わせると誰だろうかとディスカッションした。
予習段階では、自分ともっともかけ離れていると感じた中江藤樹に興味をもったが、クラスのグループディスカッションでは日蓮について考えた。
破天荒というか革命家というか、日蓮の物語は先に登場する4人と比べカラーが違っていてとてもおもしろかった。
自分への落とし込み
日本とは、日本人とはなにか。何をもって日本人といえるのであろうか、日本人とはどのような人たちなんだろうか。
ずっと日本に住んでいると、こういう問いはなかなか出てこない。海外に住んだり、違う国、違う文化をもつ人と一緒に働いたりと、そういう時に“日本人として”という意識が出てくるのかなと思うと、まだまだ狭い世界で生きているなと感じた。
今年の冬で42才になるが、今まで海外に行ったことがない。なぜかというと機会がなかったとしか言いようがないが、この話をするとグロービスの仲間からはかなりビックリされる。
しかし、今までの人生で関わってきた人たちの中で、当たり前のように海外に行く人たちはほとんどいなかったし、修学旅行や新婚旅行で行ったことがある程度の人がほとんどで、たぶん自分の親も日本から出たことはないんじゃないかと思う(親から聞いたこともない)。また、海外に行くことは、“贅沢”“金持ち”の象徴で、僻みの的のようなイメージがあった。これは田舎あるあるだろうか…。どこでこんな意識を植え付けられてしまったのだろう。
このクラスの本質的な学びとは少々外れたが、九州内を移動するように海外に行くようになりたいなと思った。
さて、この企業家リーダーシップでは次のDay5までが通常授業で、Day6は全員の志プレゼンとなる。これに関しては、入学時、いや起業した時から変わらない“やりたいこと”があるので、よりブラッシュアップし、どんどん実行に移していくのみだと思っている。
最近感じているのは、まだまだしがらみや呪縛に囚われていて、自由ではないという感じ。それはこれからの人生をどう生きるかを考える機会が増えたり、理想を現実にしていきたいという思いが強くなっているからだと思う。
クラスを終えて思ったのは、日蓮のように振り切った人生を自分は欲しているのかもしれないなということだった。