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梅本龍/個人制作作家
2024年4月25日 10:12
第1話「星田勇気」 直接青いセロハンを貼り付けたような空からの強い光と、季節を前倒して衣替えしたばかりの制服が、ものすごく強いコントラストを生み出しているから思わず目を細めてしまう。高校生になって初めてのゴールデンウィークを終えた教室では、窓際の席に座る僕の所にもあちこちからウキウキした声が聞こえてくる。「ねぇユウ、あっという間に6月になっちゃうよー。どう、高校生活は? 好みの女子はいた?
2024年4月26日 08:37
あらすじ・第1話・目次はこちらから第2話「長谷川愛」「あれ、星田君。やっぱり一人なんだ」 金曜日の放課後、昇降口で靴を履き替えていたら横から女子の声がした。長谷川さんだ。「……長谷川さんも一人なの?」「今日は渚沙が委員会でね、私は習い事があるから先帰るの。星田君、お家どっち?」「駅の向こう側」「私、駅から電車。駅まで一緒に帰らない?」「……いいけど」 なんだか謎の流れだ