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解散総選挙で一番得をするのは誰だ?

結局、解散総選挙はあるの?

総理の専権事項である解散総選挙については、野党が問責決議案を提出する以上に効果がある。
これまでも、与党の支持率が高い時を狙って、長期政権を目論むこれまでの政権は、解散総選挙を打ち出してきた。
旧民主党政権末期、当時の野田総理は自民党総裁の安倍さんに対して近いうちに解散総選挙を行うと宣言し、「近いうち解散」と揶揄された。民主党は内部分裂が起こっていて野田総理は自らを人身御供にして責任をとる形での解散となった。つまり、これ以上民主党は持ち堪えられないから、せめて民主党の最後の花道として消費増税だけは認めてくれれば、政権を自民党に返すと条件を出したのだ。
その野田元総理の男気にほだされ、そんな野田元総理の人間性をを嫌いではない安倍元総理はその条件を飲んだ。
古い政治家ならそんな言葉にならない政治家の矜持を知っているし、だからこそ安倍元総理の追悼演説にもっとも相応しいのは野田元総理だったことを知っている。
政治は政党のパワーバランスだったり、諸外国の事情、国内の経済等で常に流動するものだが、それでもその本質は、時の宰相と呼ばれる者の腹ひとつで動くことはよくあることだ。
それ故に、節目節目に政治家に必要なのは人脈でもなければ財力でも、地元の支援者でもない。政治家の胆力なのだ。時代や人々の機微や世の中の情勢を見極め、最後に決断を下せる胆力がある者が、歴史に名を残す政治家になる。
憲政史上、時代の変革期に政権を担い、大きな決断を行なってきた政治家は、全て、胆力があった。
では、今の日本の政治の世界はどうだろう?
一昨年10月以降、「検討師」の異名を持つ岸田総理は、曖昧路線で進んできたと思われてきた。世界がコロナ禍後の在り方を模索する中、主要となる景気回復に向けての動きはアベノミクスを継承しつつ、財務省の増税論にも寄り添う姿勢を見せるなど、ここでも曖昧な有りように終始したように感じられる。
ところがここに来て大きく、自民党が支持率をぶり返す様相だ。
これにはいくつかの要素があるが、小西文書問題をはじめとして、野党が攻めてを欠いているのも事実で、実際に、野党が今の与党を揺るがすような新しい政策も打ち出せておらず、景気浮揚策を度外視してアメリカが金利を上げたのだから日本も利上げ策に踏み切るべきだと言った頓珍漢なことを打ち出してみたり、野党自身が時節を見誤っている感がある。
それらが、支持率低下に結びついていると判断できない野党は、極端なまでに政治の感性が欠落している。

岸田総理ウクライナ訪問の意味

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