不合格と母の横顔
こんにちは、めぐりズムです。
今日は、僕にとっての大切なものについて書こうと思います。
僕にとっての大切なもの。それは「不合格と母の横顔です」
抽象的過ぎて何を言っているのか分からないかもしれませんが、まぎれもなく僕の大切なものです。
人生にはターニングポイントというものがあります。
それが、就活、大会の試合、プロジェクトのプレゼンだったりと、人によっては異なるかもしれませんが、人生が大きく変わる分岐点であることに変わりはありません。
僕自身の人生が大きく変わったターニングポイントは「高校受験」でした。
当時の僕にとって人生の中で、初めて勉強に本気で取り組んだ時期が高校受験です。
志望校に合格するか否かのギリギリの位置にいました。
安全校を受験し、合格を確実に勝ち取るか、自分の望み通り第一志望の受験をするか。今思えば色んな分岐の仕方がありましたが、当時の僕は第一志望を目指して勉強をしてきたので、後から志望校を変更することは頭の中にありませんでした。
学校や塾の面談を何回か重ね、第一志望に願書を提出することに。
本番は緊張しました。手ごたえは五分五分。
そして合格発表へ。
合格発表は、受験校に行き、掲示板で自分の番号を確認する形式でした。
僕は、母と一緒に掲示を見に行きました。
番号があれば合格。
そこに僕の番号はありませんでした。
隣を見ると、真剣なまなざしで掲示板を見つめる母の横顔。
僕に気が付いたのか、こちらを向いて「無いね…。」という一言。
僕の口からは、ごめんなさいという言葉しか出てきませんでした。
帰宅してから、家族や親戚、友人、学校の先生。色んな人に励まされました。
どの励ましの言葉も当時の僕にとっては雑音のようで、全く心には届かないし、鬱陶しさを感じてしまいました。
このまま放っておいてくれて構わないし、むしろ僕のことを忘れてもらって、初めからいなかったかのように消え去りたいとか。そんな思春期特有の考え方をしていました(今となっては恥ずかしく思えます(笑))
こんな地の底のような場所にいた僕が、もう一度立ち上がれたのが不合格という事実と掲示板を見つめる母の横顔の記憶です。
もうあんな思いはしたくない。母にまた同じ思いをさせたくない。
あの時から、この気持ちが心の中にずっと居座っています。
高校受験が終わってからの人生、不安なことや、成功する望みが少ないことが幾度となく僕の目の前にやってきました。その度に、この気持ちが僕を奮い立たせてくれました。
どんなに苦しいことがあっても、当時の僕が、感情という形ないものになって、背中を押してくれているような気がします。
不合格という、自分にとって不利益でしかないものでしたが、僕にとっては合格よりも大きなものを教えてくれました。
この先の人生、まだまだ苦しく辛いことが待っていると思います。その都度、この大切な感情と乗り越えていきたいです。
時にはまた失敗することがあるかもしれませんが、『失敗は成功の基』なんてことわざがあるように、失敗したとしても挫けることなく新しいことを学んで進んでいきたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。