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「絶望への処方箋」とは【#言語化れんしゅう】

「絶望への処方箋」について考えてみました。

安心感を手に入れる。自分のリズムを思い出す。好きな文章(ことば)を朗読する。全身に響くように声に出して読む。詩でも、小説でも、歌詞でも、セリフでも、誰かのつぶやきでも、何でもいい。とにかく好きなことばを全身に響かせる。それから、好きな人、信頼する人と対話する。エネルギーを少しわけてもらって、循環させて大きくしてゆく。

嶋津(X)

これは、わたしの考える「絶望への処方箋」の印象。他の人はどういうことに「絶望への処方箋」と捉えているのかと思って、Xで問いかけてみました。

絶望に対する処方箋や薬があれば、それだけで生きやすい人生になるのではないかと思っています。あなたの「絶望への処方箋」は何ですか?

以下、届いたみなさんの「絶望への処方箋」をご紹介します。

みなさんのお答え

【1】

絶望は、人によってもたらされることがあるけれど、処方箋も人な気がします。 人からいただいた言葉で元気になることもあったり、人と対話していくうちに得た気づきによって元気になったりもします。 元気になろうとか、ならなければと思えるのも、人との関わりがあるからこそだなぁと。

人との対話、人からもらったことばで元気が出る。人との関りを通して治癒されてゆく。

【2】

とにかく何も考えずに笑えるテレビをリビングで見ることです。自分の部屋に籠らず、家族の前で笑う。モニタリングとか見てゲラゲラ笑っていると、いっぱいだった心の水がすこし減ってる

家族のいるリビングで、何も考えずにテレビを見て笑う。安心できる人がそばにいて、笑っているとだんだん心が軽くなる。いいなぁ。

【3】

絶望がもたらすものの中で僕が一番怖いのは、全てがおしまいだという勘違いです。睡眠や栄養の不足、過剰な精神的負荷で増幅されがちなので、まず何もせずに時間が薬になるのを待ちます。そして絶望した出来事と関係ないことでやろうと思えたことをやって距離を置くと、絶望は自然と浅くなります。

「全てがおしまいだ」という勘違いが何よりこわい。何もせずに時間を薬にすること。なるほどなぁ。確かに「おしまい」は勘違いですよね。そこに引っ張られないこと大事だ。

【4】

「怒り」です。 突然足元を崩された怒り、 自分への理不尽に対する怒り、 搾取され続けっぱなしの自分に向かう怒り… 決してポジティブなものではありませんが、怒りの力が命を繋いでくれたと思っています。戦う覚悟も固めてくれました。

怒りでもって絶望を乗り切る。それくらいの力が「怒り」にはある。覚悟にもなる。

【5】

何度も何度もしっかり絶望しききることで、自分の中に絶望への免疫ができたんじゃないかと思います 周りから中途半端に励まされてしまうとそれができずに免疫ができにくくなるけど、自分はそれをさせてもらえたことで絶望への免疫ができたのかなと思ってます。

何度も絶望しきることで、絶望への免疫をつける。

【6】

下を見ることです。上を見ない、望まない。 あと、実体験として救われた瞬間は、「言い間違い」や「聞き間違い」に遭遇することです。「 え、今こんなに絶望してるのに?間違えるタイミング絶対今じゃないのに?」って笑えました。

下を見る。偶然的な“間違い”と出会うこと。確かに肩の力が抜けますね。意外な間違いっていうのはいいなぁ。

【7】

時間が解決してくれるのを焦らず待つこと。 止まない雨はない理論。 本当に苦しいときは、SNSなどを味方に付け、ある程度節度を持ちつつ毒を吐き出すこと。

節度を保ちながら毒を吐き出す。時間が来るのを焦らず待つ。ゆっくりと自分のペースでデトックス。

【8】

絶望が教えてくれたこと、気づかせてくれたことはなにか? を自問することだと思います。 絶望しても、学びとして捉え直すことで、絶望したことに秘められた現実の味わい深さや、未知の世界の片鱗を見つけることができ、好奇心が発生してその後の活力が湧いてくるなあと、わたしは感じます。

絶望からどのようなメッセージを受け取ったか。そこから学ぶことで、活力が湧いてくる。

【9】

その絶えた望みとは違う形の幸せを探すこと、その望みを叶えるのが唯一の道ではないと考えてみることだと思っています。例えば「絶対に自分は結婚できない」と思ったら「結婚せずに幸せに生きるにはとうすれば良いか」と考えるようにしています。

異なる形のしあわせを探す。断たれた道以外の道を考えたり、つくったり。

【10】

「無知」 これからたどる筋道、起こるであろう事柄を知らなければ、目の前の事だけに立ち向かう事ができ、未確定な不安に押しつぶされなくて済む。

知らないことで救われる。目の前のことに集中する。未確定な不安要素は頭から省いてゆく。

【11】

絶望の中にいる時に、何もしなくても存在を肯定されたり愛されたりするのが良いと思います。何気に効きます。私はこれで乗り切りました。

存在を肯定されたり、愛されること。それが治癒につながる。

【12】

順調に失敗することです。

適度に失敗しておけば絶望の免疫がつく。

【13】

「自分の行動の責任をいま自分で取っているんだと意識すること」 「転んで自分で立ち上がることは、宝物なんだ」 と気づくこと。

自責で捉え、自分のとった責任を果たしている最中だと意識する。リスタートすることもまた自分の糧になる。

【14】

処方箋ではなく予防ですが、「世の中に何も期待しない事」です。 会社をクビになってもすぐにハローワークの手続きや転職サイトへの登録を考える事が出来、 「相手に無視されない」「トラブルにあったら謝罪してくれる」という些細な事がありがたく感じます。

世の中に期待しないこと。期待するから絶望する。期待しなければ絶望もない。さらには周囲へ感謝の気持ちも芽生える。

【16】

時間の経過が薬になることもあります。

時間が解決してくれる。これはもうほんとそうですよね。

【17】

無条件の愛を感じることだったかな。 どれだけ注がれていても、受け取れなかったら無いのと同じもの。 受け取れないから、絶望だったのかも。

どれだけ愛にあふれていても、受け取れない状況だと無いのと同じ。受取れるように在ること。

【18】

生きていれば色んなことがあるので、絶望することからも学べると思うことです。生きていて良かったことがあればそれはもう絶望することでは無いのだとも思います。

絶望することから学べることに気付く。生きている歓びを実感できれば、絶望は軽くなる。

【19】

絶望したとき、無心になって大掃除して、心も少しずつ整理整頓していく、何かあるはずの最良の出口をみつける。

無心になって掃除する。これ、いいかもしれない。

【20】

心の闇を誰かに話しアドバイスを受ける。

打ち明けることができる人の存在。

【21】

それが絶望だと自覚すること。そんなこと気にしないで。と誰かに言われたところで気にしている本人が居る。だからこそそれを自覚する必要がある。うん、これは絶望だ。ならばこれとどう闘ってみようか。と考える。 処方箋はことば。処方する人は、ことばを受けたわたし。

「絶望」の自覚から治癒ははじまる。自分で自分にことばの薬を送る。自分との対話で回復させてゆく。

【22】

詩を作る、音楽を聴く、森を歩く、です。

とてもよくわかります。つくると、浸ると、歩くはセラピーですよね。

【23】

戦争で前線でやりあってる歩兵よりはマシだと思うようにしてます。歴史上で庶民はいつも駆り出されてました。これ以上の絶望に対しては効きませんが。

自分よりも絶望の只中にいた存在と比較する。

【24】

行けるところまでしっかり落ちきる。 あとからぼんやり思い出しても「そんなことあったねえ」ぐらいの振り返りで済む。落ちきれてないと、あたらしい絶望スイッチに変わってしまう。谷底から見える景色は案外面白くて、それが自分の糧になることもある。

もちろん、必要以上に自分を傷つけたり追い詰めることはしない。無理して頑張ることなく「嫌だ」な気持ちをちゃんと受け止めること。好きなこと楽しいことで誤魔化しても、ある日突然それすら嫌になる瞬間が来たら詰んでしまう。逃げられなくなるから、あんまりやらない。

落ちるところまで落ちきる。「嫌だ」と思う気持ちを受け止めるが、自分を追い詰めることはしない。谷底から見える景色もまたおもしろい。生きたことばだなぁ。

【25】

自分と似た思いや目標を持つ、自分より少し先にいる人たちの存在です。 頭の中でぐるぐると回る絶望から私を引き上げてくれたのは、そのような方々でした。

少し先を歩く人たちに引き上げてもらえる。価値観や感覚が近い存在だから、乗り越え方のヒントにもなるし、何よりその姿が励みとなる。いいですよね、そういう存在がいてくれること。

【26】

じっくり長めにランニングするのです。肉体的な負荷をかけて、頭を空っぽにするのです。人間は、走りながら思い悩むなんてことはできないようになっているのです。

肉体的な負荷を与えて、頭を真っ白に。考える余地を与えない状況にしてしまう。この方法を知っているだけで、絶望と距離を空ける時間をつくれますね。

【27】

今ちょうど職場で絶望の渦中におりますが、このタイミングでこの質問をされた私はラッキーです。これまで乗り越えてきた数々の絶望に比べたらアホみたいな絶望だと気づきました。 「この絶望は全くくだらない。私には何の影響もない」と気づくことだと思います。

これまでの数々の乗り越えて来た絶望を振り返る。そう思うと、「絶望の体験」は財産ですね。いつでも自分を強くできる。

【28】

誰かに頼れた自分自身への信頼です。 絶望を受け止める、具体的に困り事を認知する、頼るべき誰かを選べる、選んでお願い(依頼)する、ができるということだからです。 断られてもお願い(依頼)なので双方都合が良くない時はあると諦められるし、検討してもらえた事自体が救いになり回復に繋がります。

誰かに頼ること。頼ることができた自分への信頼を実感すること。そうやってプラスのエネルギーを循環させて回復させてゆく。

【29】

絶望を感じた時は、眺めて抱き締めて丸めて収めて、できるだけ圧縮します。そうすれば他の感情が入ってくる隙間ができるから。絶望が大きくなって心の中いっぱいにならないように押し潰されないように気を付けています。

絶望を圧縮する。空いた隙間に違う感情を入れ込んでゆく。心の中が絶望で圧迫されないように。

【30】

「夢中」かなぁ。 パニック障害で退職したとき(2回目)本気で絶望したんだけど、その頃発売されたポケモンSVやりまくってたらなんとかなった。 良い意味での現実逃避。 仕事とかお金とか世間体とか一旦置いといて、ひたすら好きなことをやる。これってかなり大切なことだと思う。

ひたすら好きなことに没頭する。「夢中」、大事かもしれない。夢中の先で、いつの間にか回復していたりする。

【31】

人に会う音楽を聴く外を眺める。でも、それすらできない時期がある。それは絶望しているときだ。生きている意味なんてない、と思う。そのときはどんな励ましも届かない。だって絶望しているから。わたしはいつも、冷たくて硬い床の上に突っ伏して泣く。なるべく硬くて冷たいほうがいい。そしてデロデロになるまで泣く。おでこや頬を床に押し付けて、顔が真っ赤になっても。それを気がすむまでやる。気がすまなくても、何日でも何ヶ月でもやる。泣き切ると、少しどうでもよくなる。そして次からは、いつもそうやって乗り越えてきたじゃないか、と自分を励ます。こうして、ずっとひとりでやってきたじゃないか、おまえ頑張ってるよと。人に会ったりするのはたいていここからです。すると、やっとひとりじゃないと受け入れられるのです。

気がすむまで絶望の只中で泣ききる。我慢しない。とにかくデロデロになるまで。絶望を隠したり、ごまかさないことが大事なんですね。

【32】

とことん絶望する。落ちるところまで落ちてどん底でのたうち回る。これ以上、落ちようがないと諦められると「上がるしかない」と思える。

とことん落ちて、どん底でのたうち回る。どん底を受け入れる。

【33】

遥か昔の哲学者や作家の言葉を読むことです。いま自分が絶望していることは、それほど昔から同じように考え、悩んできたことなのだと知れると少し心が軽くなります。

昔の人も同じように悩んだり、絶望を味わっていたんだということを知る。すると心が少しだけ軽くなる。「自分だけではない」「こんな偉人にも」と思うと、確かに少し元気がもらえますね。

【34】

寝る(薬の力を借りても)、運動する(散歩など軽い運動)、好きなものを適度に食べる。

睡眠、運動、食事。「生きる」の基本ですよね。わたしも朝陽を浴びながらさんぽすることで以前よりも心身共に健やかになりました。大事ですよね。

【35】

好きな本や映画を観て思いっきり泣いたり、笑ったり、好き物を思いっきり食べて、ぐっすり寝る。

好きな作品を観て、感情を出す。好きなものを食べること。「好き」の摂取で、感情を循環・浄化させる。

【36】

絶望への処方箋 泣く、叫ぶ、呑む、寝る。そして未来への新たな一歩を笑顔で踏み出す。2年ちょい前に50代で転職、2ヶ月でクビになり絶望感じたときにやったこと。

一度、ぜんぶ吐き出してみる。泣いて、叫んで、飲んで、寝て。自分の中をすっからかんにして、また笑顔で歩き出す。

【37】

①「絶望」には、重くて苦しい印象が遺って居るので、まず紙に「絶望」と書き、その横に「的」を書き足して置きます。「絶望的」。コレで少し重さを軽減してから「深刻」と書き、その横に「ぶって居ないか?」と書き足します。自分が悲劇の主人公ぶってやしないか、を確認する為です。

②その後、「(その時の)現状に必要な物、必要な事」を正直に書いて行きます。大抵は、この羅列は 殴り書き状態になって仕舞うけれど、感情と思考を分ける為にも、私には不可欠な作業です。  

「絶望」を「絶望的」にする。「深刻」を「深刻ぶってないか?」と問う。そこから感情と思考をわける作業へ。とても具体的で、実践的だ。

【38】

時間と、睡眠と、喋る事です。 前ふたつは当然なのですが、私の周囲の場合、喋ると、次の人にちょっと毒が薄まって伝わるので、それをまた次の人にちょっと薄めて伝えて、…という、お互い薄め合う、毒ロンダリングが成立しています。

「毒ロンダリング」いいですね。しゃべって発散して、毒を薄めてゆく。これはほんとに、話すことで軽くなっていきますよね。そういうやりとりって大事だなぁ、とあらためて感じました。

【39】

対処療法でしか無いけれど、「 明日は歯医者の予約がある」「来週は保護者会」。そういう予定をこなさなければ迷惑になるからと思って生きることを日延べしていく。

あえて予定を組むことで、「今日」という一日を乗り越えてゆく。

【40】

脳内で自分の終わりをイメージし、「よく頑張りました。 -fin」と字幕を付け、涙を出るに任せて悼みます。 そうして底まで沈んだら、やがて浮上してきます。その繰り返しです。

一旦、脳内で終わらせる。悼むところまでやる。これはすごいですね。おもしろいなぁ。一度試してみたいです。

【41】

安心感と時間。絶望から希望にすぐ切り替わることなんてないから。行きつ戻りつしながら、絶望感を消していくには時間がかかる そして、絶望の中でも「こんな今でも、自分でも大事」「いつかは良くなる」と感じるには、安心できるモノ・人・場所がいると思う。安心し、癒されることで前を向ける。

ほんとに大事だと思います。安心を感じれる人・モノ・場所。とにかく安心は重要ですよね。

【42】

「絶望」と「絶望的状況」を分ける必要があると思っていて、後者が持続すると前者もなくならない。後者がいずれ終わるとしたら、規則正しい生活、栄養のある食事、適度な運動を心がけて、「絶望」を感じるハードウェアである脳の整備不良を無くすようにして、時が過ぎるのを待つしかない。

まずは「絶望的状況」から脱すること。規則正しい生活で、「絶望」を感じる脳の不備をなくしてゆく。とてもわかりやすいプロセスだなぁ。

【43】

フランクル『夜と霧』を読む。「"人生に意味を問うのでは無く、人生から問われている」「"何かがあなたを待っている、誰かがあなたを待っている、あなたならではのものはありませんか?」「苦しみに価値を見い出す」など。

フランクルはフロイトとアドラーに師事したユダヤ人の精神科医で、後に人肉食が始まるぐらい過酷なナチスの強制収容所を経験し、そこで生き延びられた人と生き延びられなかった人の違いから学んだ絶望への対応策を書かれているので、参考になれば幸いです。

文学作品がもたらす力。「人生から問われている」というのはおもしろい視点ですね。これらの文言を実践すると、フレームを外して新たに考え直すことができそうです。

【44】

処方箋になるかどうかわからないですが。絶望してるときは、とことん底の底まで絶望する。絶望してることを自分の中で誤魔化さないことなのかなあと思ったりしています。

とことんそこまで絶望する。自分に嘘をつかず、ごまかさず、とにかく絶望してみること。

全てではないですが、このようなコメントが届きました。

ことばには、人それぞれにイメージがあり、定義がある。それらを読ませていただいていると、わたしの中でも「絶望への処方箋」のイメージがすくすく育っていきました。

#言語化れんしゅう

これからも皆さんのお知恵をお借りしながら試していきたいと思います。Xのスペースでは、みなさんからいただいたことばを感想を述べながら紹介させていただいております。ぜひ、お気軽にご参加ください。




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嶋津 / Dialogue designer
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。