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地獄門
映画「地獄門」
1953年の日本映画です。
1942年から1971年まで創業した大映映画。
日本の映画黄金時代を支えた大映映画の初のカラー作品です。
平安時代が物語の舞台です。
京の都で乱がおこるんですね。天皇の妹を守るため、身代わりをたてて敵をあざむくんですね。
この身代わりの女を演じるのが京 マチ子です。2019年に亡くなった日本が誇る大女優ですね。
京 マチ子の護衛を演じるのが長谷川 一夫です。歌舞伎の女形から出発し、映画界へとかけあがった、まさに真のスターですね。
この作品の監督 衣笠 貞之助も女形から監督に転身したおもしろい経歴の監督です。
ストーリーですが、長谷川 一夫演じる護衛が、京 マチ子演じる女に惚れるんですね。
しかし女にはすでに夫がいるんです。
それでも男は諦められない。どうしてもどうやってでも自分のものにしたい。
なんとも自分勝手な男ですよ。夫がいようと構わないんですね。
自分がこれだけ好きなんだから相手も好きなはずだ、なんで好きにならないんだ。
怖いですね。
終いには、俺と一緒にならなければ夫を殺すと、女を脅すんですね。
正気じゃないね。
男は大蛇のようだね。どこまでもどこまでも絡みついてくる大蛇ですね。
この蛇を長谷川 一夫が演じてることがおもしろいですね。昭和を代表する銀幕の美男子です。その長谷川 一夫が演じているんですね。
ストーリーもさることながら、この映画の魅力は色ですね。フィルムの色です。
平安時代の色を画面に再現するため、試行錯誤し作りだしたその色は圧倒的な美しさです。画面に時代絵巻が展開されます。
歌舞伎出身の監督だからこそ、この作品の奥行きのある構図と、絢爛豪華な色をつくれたのだと思います。
しかし、昭和の役者はなぜ姿、形、動作が美しいのでしょうか。見惚れますね。