『ピンチはチャンス』を考察してみた その2

いつもありがとうございます!
山口竜太です。

薬剤師、ノンテクエヴァンジェリスト、イベンター、一児のパパなどしてます。
肩書きはメディカルアーティストです。
唯一無二の肩書きで、世界を変えたいとか言っています。

『ピンチはチャンスを考察してみた』の続編を書きました。

前作はこちら。

次はダーウィンの進化論からの考察をしてみた。

ではいってみましょう!


進化論

「強いものが生き残るのではない。変化に順応できるものが生き残るのだ」
という言葉が有名なダーウィンの進化論。

これってまさに、『ピンチをチャンスにした』ことだよなって思います。

進化論にて、生命の進化には3つの要因があるとダーウィンは提案しています。

①突然変異
 同じ種であっても、変異が起こる個体がある
②遺伝
 変異した個体の性質には、親から子へ伝えられるものがある
③自然選択
 変異の中には、自身の生存や繁殖に有利な差を与えるものがある

この3つの要因を経て、生命は進化をはたしてきたというのがダーウィンの提案だ。

例をあげると、枯れ葉に擬態した蛾。
枯れ葉と同じような紋様、また形状をすることで、外敵から身を隠す術を得た蛾がいることは有名な話し。
この蛾は種の誕生のときからこのような性質があったのか?
そんなことはないだろう。
もっと普通な紋様を持ち、形状も枯れ葉に似せたものではなかったはずだ。

そんなもともと普通な蛾に、①突然変異が起こる。
ここで起こる突然変異が、枯れ葉の擬態、というわけではない。
それも、あっただろうが、きっといろんな突然変異があったはずだ。

突然変異とは、DNAのコピーエラーで起こるもの。
だが、生命は基本的に、DNAのコピーは完全に行おうとする。その生命機構は本当に素晴らしく、私たちが普通に生を受け生きていることが奇跡だと思うことを断じえないようなシステムがそこにはある。
それほどまでのコピー機能があっても、確率的にエラーは発生してしまう。
そこで突然変異が起こる。

突然変異は、あくまで失敗なのだ。
この蛾も、突然変異で何度も失敗したはずだ。
急に真っ赤な蛾が産まれたり、真っ青なやつもいたはずだ。黄色のもいたはすだ。
そんな蛾は、枯れ葉があるような環境では目立って仕方がない。生き残ることはできない。
そんな中、本当にたまたま、枯れ葉に似た紋様の蛾が1ついた。それが運良く生き延び、子孫を残すことができたとき、②遺伝で子孫へ渡される。

その、いくつもの突然変異の中で、たまたま環境に適した変異があり、子孫に残すことができたとき、ようやく③自然選択により繁栄を迎えられる。

これが進化論。


進化論からみる『ピンチはチャンス』とは

蛾の話からわかるように、最初から場に合わせた最適な進化をできるわけではない。
そこには多数の突然変異、失敗が繰り返されいる。

この突然変異、失敗がなければ、もし完璧なコピーしかなけれざ、進化は起こり得ないわけだ。

これを人や企業の性質と考えると、突然変異、失敗とはまさにピンチになる。
一般的に変化は弱体化を産む。
鳩の群れに一羽だけ白いものがいたら除け者にされるように。

しかし、この弱体化の中には、もしかしたら今持つ性質より場によりあったものがあるかもしれない。

人においても、できることの同じことの繰り返しだけでは成長できない。
能力を超えた挑戦をして失敗をする。弱体化が起こったときに、次にはどうするか?を考えさらなる変異を繰り返し、場にあった能力を得られたときに成長となる。

企業においては、同じような人材、命令に絶対服従の従業員だけだと、仕事の効率は一定を保てる。そこに、イレギュラーな、社風に合わないような、または環境をかき乱すような、ときには失敗を繰り返すような人材がいると、効率化が下がり弱体化する。しかし、そのような今までにいなかった人材が、その企業に次の段階を与える可能性がある。そんな人材を抱えることができるか、または使っていけるかが、企業としての器といえるだろう。


この変化による一時的な弱体化により、場にあったより高位な能力を得られることがある。
これが進化論。

1つ目の記事に書いた「反脆弱性」とまさに同じことを言っている。


『ピンチをチャンス』として成長していくためには、突然変異(失敗)を繰り返し、その弱体化を受け入れ、場にあった能力として昇華していくこと。
反脆弱性をもっていくこと。

進化論と反脆弱性、これこそが『ピンチはチャンス』の正体なのだろう。

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