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視点

大切にしたいものや価値観は人の数だけ存在する。どこか似通っている部分はあれど、完全に同じものはどこにも存在しない。同じ景色を見たときに空の色について言及する人もいれば、天気について言及する人もいる。ちなみに僕は空の色について言及する人間だ。同じものを見ているのに不思議だと思わされるし、物事を捉える視点が違うからこそ新しい発見と出会える。

誰もが自分なりの正義を持っていて、そこに正しさなどないのかもしれない。かの桃太郎は鬼を退治するという正義を持っていた。鬼たちにも暮らしがあって、守るべきものがある。自分たちの縄張りを荒らされないように、人間たちを排除していたと考えると、鬼にもきちんと正義はあった。生を長らえさせるために正義を持つ。どちらの正義も正しいし、どちらも正しくないとも言えるのかもしれない。このように物事は見方によって、捉え方が変わるということだ。

どちらか片方だけの視点に立つと、片方の正義しか見えなくなる。僕が噂話を信用しない理由はここにあって、両者の考えを聞いてからでなければ、善悪の判断ができないと思っている。

正しさと正しさがぶつかり合って、力の強い方が勝つ。弱いものは簡単に駆られるこそ徒党を組んだり、戦術を極めたりもする。そうやって人類だけでなく、すべての生きとし生けるものは発展を繰り返してきた。

桃太郎のお話は弱肉強食の世界では当たり前に起きうる事象なのだけれど、争いしか解決方法がなかったのだろうかと、ふと立ち止まってみたくなる。桃太郎と鬼は違う生物だが、ここはあえて人対人で考えよう。

人と人は分かり合えないかもしれないし、分かり合えるかもしれない。どちらにせよお互いを知る時間が必要で、そのためには対話が必要となる。対話はかなりの体力が必要になるのだけれど、それを諦めた瞬間から関係の崩壊のカウントダウンの鐘が鳴り響くと言っても差し支えない。


対話にはかなりの体力が必要だとするならば、良好な関係を築きたいと思える人以外は、逃げるが勝ちなのかもしれない。人生は有限であり、どこに時間を活用するかが充実の鍵となる。自身の貴重な時間は、使いたいと思える人にしか使わない。逃げるが勝ちは人生を充実させるための重要な戦略であり、たとえ逃げたことで誰かに後ろ指をさされたとしても、自分という人間を守ることができていたならば、それでいい。その方がきっといいのだろう。

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