幸せってなんだっけ？

「幸せってなんだっけ？」

幸せの定義が曖昧な2人。いくら答えを求めても見付かりっこないから、堂々巡りを繰り返す日々。

君の瞳にはきっと私は映りっこない。都合のいい関係性。いつだって主導権を握るのは君だった。

些細なことで笑いあえたあの夜。君がいない夜はとても長かった。

君に誘われたら拒めない夜。君が都合のいい関係を築こうとしていたのは気付いていたんだけど、誘われたら拒むことができないぐらいには君に溺れていた。

明確にしておきたかった2人の将来。

でも現実は曖昧な関係でしかなかった。恋に落ちれば落ちるほど、君との距離の遠さを感じ、君の1番になれないことを知った。

次の日にはなんでもない顔をして、君は私にそっと微笑む。ねぇあの日君はどんな気持ちで私のことを誘ったの？

報われない恋。報われないのならばいっそのこと最初から始まらなければ良かった。

報われない全ての恋はどうせならば始まらなければいい。それでも皆が愛を求めて彷徨うから、報われない恋が完成してしまう。

恋の駆け引きなんて無駄だった。可能性が0ならいっそのこと希望を持たせないでほしかった。そうすれば君のために綺麗になる必要なんてないから。

嘘でもいいからたった2文字が聞きたくて、でも心の中は見えないからどうすればいいかわからなかった。

君の嘘。嘘をつくときに出る癖。君が嘘をつくときは人の目を見ないってことは全部知っていたよ？

それでも君にすがりたくて、そばにいたくて、知らないふりをして、優しい嘘に騙されていた。

君の1番は私じゃないかもしれないけど、「私の1番も君じゃないんだよ」って言ってやりたかった。でも言えなかった。嘘をつけなかった。

本音を言うと君の1番は私で、私の1番を君にしたかった。でもそれは叶わない願い。

あれ幸せってなんだっけ？