身の丈幸福論
先週末はここ数年稀にみる幸せな1日だったので振り返ってみる。
この日はちょっとした記念日だったんだけど寝坊して10時過ぎに起きてすぐにブランチ。
妻が近くに桜の名所があるっていうので、家事を済ませてからそこに行くことに。
スクーターでニケツして某所へ。
工場跡の公園は100本以上の桜が植えられていて、たくさんの人で賑わっていた。
妻と私、それぞれカメラを取り出しパシャリ。
中国語で話す若い人たちがポートレートの撮影をしている。
その横でピカピカのランドセルを背負った女の子と真新しい制服を着た女の子が両親らしき人たちと記念撮影をしている。
桜は散り始めているけど見応えあり。青空を背景に桜の写真を撮る。
公園奥には大きな池と噴水がある。
倉庫や商業施設に囲まれてこの一帯だけ彩り豊かな不思議な空間。空も広い。
池の中にはたくさんの桜の花びら。花筏。子どもが棒っきれで池を突いて花筏がゆらりゆらりと泳いでいる。
この公園には疲れ切った人も怒りまくっている人も見当たらず、みんな花をみて写真を撮って楽しそうに過ごしている。
公園の端っこでポータブルの椅子でくつろいでいるご夫婦がみえる。天才的な過ごし方をされている。
歩き疲れたので最寄りのスーパーへ。
懐かしい感じのガランとしたフードコートが入口横にあって、家族で賑わうテーブルの隣に座って妻とバニラとチョコのミックス味のソフトクリームを食べる。
昔ながらの乳脂肪分控えめなソフトクリーム。媚びてない味。コーンまで食べ切る。
帰りに牛乳とバターとトマトとチーズ蒸しパンを買って帰路へ。
午後4時をすぎて付近はすでに渋滞していたけど、しばらくノロノロ走ると渋滞を抜け、奇跡的にスムーズに地元に到着。
近所のケーキ屋で、都内でもなかなか食べられない苺ショートケーキを買いにいったがすでに売り切れ。
フランボワーズケーキとチーズケーキを買う。
店員さんが「今週は入学式のお祝いですぐ売り切れるんです」「次回は子どもの日が品薄になりそう」と教えてくれる。
無事帰宅してつるっとざる蕎麦とサラダを食べて、淹れたてのコーヒーと一緒にケーキをいただく。
歩き疲れとバイクに揺られて、心地よい疲れを感じながら、今日一日が最高に完璧だったことに気づいた。
全身リラックスして、頭の中もハッキリして、ほどよく遊んで美味しく食べた。
これ以上の幸せがあるだろうか(いやない)という気分だ。
そんなことを飲みかけのコーヒーを手にしながら考えていたら、妻が「今日は最高に幸せな1日だったね」と。
やっぱりそうだったか。
稀にみる幸福感。
その原因のひとつは桜の名所でたくさんの元気をお裾分けしてもらえたんだろうなと思う。
そこにいる人たちはみんな楽しそうで、係の人がきっちりお手入れしてくれていて、桜ものびのびしている雰囲気だった。
ディズニーランドとか、美術館とか、大勢の人が来て楽しめる場所って、元気をもらえる気がする。
あと、幸福度って、「うおおおーーー幸せだ!」とか、「めちゃくちゃ興奮するぜ!!」みたいな動的なものではなく、
むしろ心静まった状態で、しみじみ感じるものかなと。
ヒャッホーーな感じも楽しいけど、幸せだっていう瞬間はわりと静かだ。
たいしたこともしてないし、第一希望のケーキも売り切れていたけど、なんか最高な1日で
今でも先週末のしみじみ幸せな感覚を思い出して、幸せのしっぽを掴んで、しみじみしながら書いている。
こういう日に写真バシバシとって幸福の欠片をたくさん集めていきたいっすね。
幸福論といえば、の一冊。
船上で怖がっているカナヅチの人に「人はコップ一杯の水でも溺れちゃうんですよ、だからムダにビクつく必要ないですよ」ってエピソードが好き。
あと、せっかく電車に乗ったんだからあくせくしないで車窓の景色を楽しみましょうよって話、もし著者のアラン氏が現代にいたら新幹線内でがっつりネトフリみてたらって想像するの好き。
日常という奇跡が詰まった作品。
連載から10年以上経ってるけど、物語のなかでは半年経ったくらい。
日常のなかに突然現れた非日常を描いた決定版。
この作品、大好きなんですよ。
登場人物たちがそれぞれ関わりながら変化していく様子がとっても良きです。
こちらは南極という非日常のなかの日常を描いた作品。
これ書いてる現時点でプライムビデオでみれますよ。
主人公の娘さん役の方がとてもいい演技をしていて、『サニー』でクスリに手を出した女子高生を演じていて、お父さん目線で「ちょっとどうしたのよ〜」って心配になるほどの演技力でしたよ。
『サニー』はなんといってもともさかりえさんのエピソードがキレッキレに良くて、場末のシーンだけでもみる価値ありありです。
上のサニーの韓国オリジナル版。