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全身が痺れるほどの音楽に出逢いたい

クラシックの話


全身が痺れる音楽に出逢いたいんですよ。

音楽に心揺さぶられたい。


最近はとくに好きなアーティストもいない。

好みのジャンルも特にない。

だから全然詳しくないけどクラシックを聴く。


バッハはいいですよ。

あの曲、この曲、みんなバッハに通じている。

身のまわりの音楽の母みたい存在だよバッハは。

いや父か。

このセットがあると一生聴けちゃう。



バッハが父ならモーツァルトは母ポジションか。

最近はモーツァルトを聴いてます。

Youtubeやサブスク音源に慣れた耳でひさしぶりにCDを聴くとぶっ飛びます。こんなに音質良かったのかと。CDの音は贅沢。


僕のなかでの、クラシック音楽を聴くときのすみわけ。

壮大な何かを感じたい→バッハ
気持ちよくなりたい→モーツァルト
ひたすら激しくなりたい→ベートーヴェン


クラシックは詳しくないんだけど、レコードにはまっていた時に偶然みつけた一枚。カラヤンとベルリン・フィルによる交響曲第7番。


ブックオフでボロッボロで100円だったもの。

なにげに買って聴いたらぶっ飛びましたよ。

こちらは1962年、ベルリンのイエス・キリスト教会ってところで録音されてます。

弦楽器の音の重なりがウワンッ!って飛んでくる感じ。弦楽器は飛び道具。

しかもさまざまな楽器の音が教会の中で響き重なりあり一体となって、まるで教会自体がひとつの楽器になっているような。

ボロボロのレコードだから特定の箇所でいつもプツプツとノイズが入るんだけど、まるで目の前で演奏を聴いているかのような生々しさがあるんですよ。

ちなみに映画『悪童日記』に第二楽章が挿入歌として使われていて、映像と音楽がドンピシャすぎるチョイス。

映画版は原作よりもマイルドな仕上がりに。

原作はひたすら問題作。



レコードって、カセットテープみたいに適度な音質の悪さが「エモい」ってことではなくて、いろいろ扱いが面倒なんだけど、ときどき度肝を抜くような温もり感じるリアルなサウンドに出逢えることが出来るのが、最高。

ただ、面倒だし、なによりLP盤高い。
よっぽどじゃなければ、安価なCDの方が音質良くて扱いやすくていい。



AURORAの話


さて、直近でバリバリバリっと稲妻ショックだったアーティストはこの方。オーロラ氏。

2017年に香港のユニクロ店内で偶然かかってました。

当時泊まっていたホテルの冷房が強すぎて内ボアスウェットを買いにきたとき、この曲が店内に流れていて鳥肌が立ちました。

それから残りの香港滞在はGoogleミュージックでAURORA三昧。

当時ダークフォークというジャンルで、音数がすくなくて歌唱力や表現力がずば抜けていて、とにかく最高。

こちらなんて、まずは3分最後まで見て!としかいえない。えぐられます。


日本のアーティストと違って、ライブ音源が聴ききれないほどある贅沢。ギターと歌声、音数が少ないほど響くときのパワーは大きい。


ちなみに初来日公演の日に当日チケットないかなと公演前にライブ会場に行って、ご本人と偶然あえました。

「Infections Of A Different Kind」というアルバムのLP盤に「ticket please」って書いた紙をいれた手づくりメッセージボードをみせて「余ってたら売ってほしい」と図々しくもお願いしたら、笑顔で「sorry, we can't」と断られました。当時チケット販売直後で既に完売してたんですよね。


でも自作メッセージボードをもっていたら公演30分前くらいに現地でお声かけくださった方から販売価格でお譲りしていただけました。



僕のなかでこちらのファーストアルバムが最高で。


最近のAURORA氏のアルバムが、ポップ路線というか政治色が強くなったというか。

なんとなく違うかな、と思い、だんだん聴かなくなってしまい。

こちらのライブ音源でビビビっときたのが最後。



クラシックの話、再び


で、いまはモーツァルト、聴いてます。

全集のCDをランダムに引っ張り出して。


CDを買わなくてもyoutubeで良質な音源を無限に聴いてられる。
こちらなんて奏者の演奏している姿がそれぞれ魅力的。力強いし華やか。



クラシックはいいよね。

聴いているだけで音楽のエッセンスをすべて取り入れることができる気がする。

Youtubeでもこういう音源が聴き放題だもんね。

こちらはゴルトベルク変奏曲の弦楽三重奏バージョン。まるで天上の音楽ですよ。

ちなみにグレン・グールド演奏のゴルトベルク変奏曲は1955年録音が好き。基本的に作品って初期の作品にアーティストのエッセンスが詰め込まれてることが非常に多いとおもう。初期作品の荒削りな表現もまたいい。



40代になって思ったけど、人って新しい音楽を取りこむスペースって決まってるんじゃないか。というか、40年も生きてると、自分にとって必要な音楽はすでに聴いている気がする。半世紀前の同世代とくらべて数倍は音楽に触れてますよね。
それとも年齢を理由にした言い訳なのか。ただ単に好奇心が鈍ってるだけなのか。


でもまた、ドカンとビビビッと雷に打たれるような感覚。ある日偶然耳にした曲に心を震わしたい。

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ryosukewexer
うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。