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【教育心理学】「やればできる!」よりも大事な声かけ

こんにちは。吉田です。
心理に関する国家資格と民間資格を持ち、学校の先生方や障害児施設のスタッフさんへコンサルテーションや研修を行ったり、自分でも直接子どもたちへの支援を行ったりしております。

さて、今日は「やればできる!」よりも大事な声かけ、についてつづります。

皆さんは目の前の子に「やればできるよ!やってみな!」という声かけをしたことがあるでしょうか?

これは、課題に取り組むことをためらっている子に対してかける言葉だと思います。こういった声かけを大人から子どもにするときは、その課題の難しさとその子の能力を見立て、

「この子の能力ならこの課題は達成することができるな」と思うから、
「とりあえずやってみな!やってみたら案外簡単だよ!できるできる!」
という意図を込めて「やればできる!」と声をかるかなと思います。

この声かけで課題に取り組める子は「そうか、やればできるのか、やってみよう!」と思える子です。こう思える子は『自己効力感』が高い子といえます。

自己効力感とは、「自分は何かをやり遂げられる」と思える感覚のことです。簡単に言うと「自分はやればできる」と思える感覚です。

自己効力感が高ければ気合の注入でなんとかなるのですが、自己効力感が低い子の場合はそうもいきません。その子はこれまで失敗を重ねすぎてしまい、「どうせ自分は何をやってもうまくいかない」と思ってしまっています。

この状態の子に、「やればできる!」と言ってもやりません。そう言われた時のその子の心境は「いやいや、できないのでやりません」です。

この状態の子にかけるべき声かけは「やればできる!」ではなくて、「こうやればできる」です。「こう」をつけることが大事なんです。「こう」とは「方法」のことです。

「この課題は、ここの部分をここに書き写す課題だよ」などと具体的に「こう(方法)」の部分を伝えることがとても大事。

そう言われても、はじめのうちは取り組まないかもしれませんが、方法を示すアプローチを重ねることで、「やってみようかな」という気持ちが出てきます。

「やればできる!」と気合を注入されても課題に取りかかれない子に対してはこのように具体的な方法を伝えてみてください。

それでは今日はこの辺で。
吉田でした。

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