コロナがまだ怖くて外へ出ない高齢者と、解禁だと騒ぐ若者の「差」
ゴールデンウイークに入ると、海外からの観光客が戻り、行楽地は大賑わいとなりました。私が住む、奈良市も例外ではありません。奈良公園周辺は渋滞し、駐車場が満車になっています。
そして5月5日、世界保健機関(WHO)から発表がありました。
いよいよ待ちに待った「パンデミックからの解禁」です。そして日本は、5月8日から、5類へ移行します。
連休前から私の整体院に来院される人たちに尋ねていました。
「連休はどこかへ行きますか?」
「2類から5類へ移行しますが、どこかへ行きますか?」
高齢者は全員「それでもまだ怖いから」と言います。「マスクもまだ外せない」し、どこへも行かないそうです。お友達との食事もまだ行かないと言われました。一方、若い人はあれやこれやと計画を練っています。GWの観光地の映像見ていても、若い人が多いですよね。この差はいったい、何でしょう?
若い人と高齢者の感覚の差
私なりに感じたことですが・・・
若い人は、
死を恐れない。
死がどういうものか分かっていない。
と感じます。
高齢者は、
死に対する覚悟ができていない。
死が恐ろしいことだという認識がある。
このように感じます。
恐怖の正体が分からないから、怖い。
「恐怖」とは何かを考えると、この差が少し理解できるかもしれません。
例えば「幽霊」を考えてみましょう。私は幽霊はとても怖いです。背筋がゾクゾクと凍る思いをしたこともあります。その幽霊という存在は、科学的に明らかになっていません。しかし映画などで見るので、とてもおぞましい存在だという意識が植え付けられています。なのに「得体のしれないもの」です。存在しているかどうかも定かではありません。だから怖いのです。
宗教のことは私はよく分かりませんが、死後の世界があるのかないのか? 魂の存在もよく分かりません。どちらも科学的に証明されていません。これもまた得体のしれないものです。
天国や地獄へ行って帰ってきた人はいません。
天国という世界があって、いま私たちが生きている世界よりも美しくて楽しい処だと証明されていたとしたら、おそらく死への恐怖は少なくなることでしょう。むしろ早く行きたいと思うかもしれません。
反対に、地獄という世界もまた、得体のしれない世界です。地獄なら行きたくありませんよね。
死に対する覚悟は、いつ生まれる?
若い人は、身の回りで死に直面した経験が少ないので、実感が湧きにくいと考えられます。毎日会っている人が、突然いなくなる悲しさは、映画やドラマで見ていたとしても、現実社会であまり経験していません。
一方、高齢者はたくさん経験してきています。だからその怖さを知っています。人はいつかは必ず死ぬと分かっていても、それが自分の身に起こることとなったら、受け入れたくはありません。まだその覚悟ができていないわけですから、恐怖のウイルスが蔓延しているかもしれない世界に出て行くことに消極的です。若者はその逆です。怖さを知りませんから積極的に出て行こうとします。
「死に対する覚悟」って、いつ生まれるのでしょうね?
あなたは既に持っていますか?
天国というと必ずこの曲を思い出します。聴くには良いですが、いざ演奏しようとすると、なかなか大変な曲です。
~私の魂がここを去りたいと泣き叫んでいる~
Led Zeppelin「天国への階段(Stairway To Heaven)」