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健康寿命のトリックと本当の健康寿命
日頃私は卓球をしていまして、試合にもよく参加しています。70代の選手に負けることもよくあり、先日は80歳の選手に負けました。それは単に私が弱いからという見方もありますが、そんな年齢でそれなりに強いということは、身体能力がとても優れているということでもあります。これは特殊な人の話ではなく、身近にゴロゴロいる人の話です。
健康寿命って、どうやって決まるの?
「健康寿命を延ばしましょう」と最近よく言われますが、私のように高齢者と卓球していると、世間の言う「健康寿命とのズレ」を日頃から感じていました。すると興味深い記事が今日出てきましたのでご紹介しましょう。
健康寿命のトリックと「本当の健康寿命」について書かれています。
厚生労働省が2019年に発表した、日本人の健康寿命は、男性が72.68歳、女性が75.38歳でした。厚生労働省の調査でも、介護サービスを1年間継続して使った人は、70代前半では男女ともたった4%しかいません。72歳で健康寿命を迎えるという考えは、明らかに実態とかけ離れています。
え?
どういうこと?
って思いません?
そうなんです。私は以前からずっと不思議に思っていました。健康寿命の定義が知りたくなりますよね。健康寿命は厚生労働省によるアンケート調査で決められています。ホームページに載っていました。
(1)「日常生活に制限のない期間の平均」(主指標)
「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」
→「ない」という回答を「健康」とし、
→「ある」という回答を「不健康」とします。
(2)「自分が健康であると自覚している期間の平均」(副指標)
「あなたの現在の健康状態はいかがですか」
→「よい」「まあよい」「ふつう」という回答を「健康」とし、
→「あまりよくない」「よくない」という回答を「不健康」とします。
詳しい抽出方法はよく分かりませんが、質問内容が「え?これだけ?」と思える内容です。あなたならどう答えますか?
質問があまりに漠然としていますから、どう答えて良いのか迷う人がいるはずです。たまたま風邪ひいているとか、ケガしたとか、そんな時にアンケート取られたら、それは不健康と答えなければしょうがないでしょう。
本当の健康寿命は、「男性82歳、女性85歳」
70歳を過ぎると、診察券を何枚も持ってあちこちの医者にかかっている人が多いです。命を脅かすような病気でなくても、ちょっと皮膚が、ちょっと目が・・・なんてことは日常茶飯事に起こっています。そんな人は、不健康に入れることになるかもしれません。でもたまたま今だけだから、と思って、健康とする人もいるでしょう。答える人の精神状態によって、どちらにでもなりそうです。
こんなあやふやな質問に私たちは振り回されているのかと思うと、バカらしくなってきませんか?
調査結果によると、65歳男性の平均余命は18.9年。そのうち、自立している期間が17.2年、自立できなくなった期間が1.6年でした。女性の場合は、平均余命が24.0年。自立している期間が20.5年、自立できなくなった期間が3.4年でした。
つまり、男性は82.2歳まで、女性は85.5歳までは、介護の必要もなく健康でいられるということです。
「男性82歳、女性85歳」
私はこの数字こそが、「本当の健康寿命」ではないかと思っています。
そう、正しくこれですよ! 介護が必要になるまでは健康だという解釈でいいわけです。だから数字を気にするより、残された自分の人生をどう楽しむかに専念するべきなのです。
記事を書かれている和田先生も次のように言われています。ホントにその通りだと思います。
あれもできなくなった、これもできなくなったと、若いころの自分とくらべて嘆くよりも、あれもできる、これもできると、まだできることを数えたほうが、幸せな毎日を過ごせるのではないでしょうか。
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