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読書感想文 『ザリガニの鳴くところ』

ザリガニの鳴くところ 読了。

今年の本屋大賞 翻訳小説部門第1位作品。

決して最高の結末では無かったと思う。でもこの上無く彼女らしい終わり方ではありました。

ただの殺人事件によるミステリーだけで無く、ただの孤独な少女の話だけでも無い。

常に自然と隣り合わせに話が進むことで、どれだけ自然の生き物たちがとても純粋に生きているのか、そして人間という生き物が感情に左右されどれだけ純粋に生き物として生きることが難しいのかを思い知らされる。

過去と現在を行き来しながら彼女がどんな過去を生き、どう成長したかを知っていく事で現在で置かれている状況の辛さを感じ、過去の辛さが段々と際立ってくる。

そしてラストは過去を背負いながらも一歩を踏み出した彼女に勇気をもらい、尊敬を感じました。

途中途中に挟まれている詩にこの小説の、彼女の真の感情が垣間見える表現も魅力的な一冊でした。

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