読書感想文　『プロジェクト・ヘイル・メアリー上巻』

プロジェクト・ヘイル・メアリー上　読了


ヘイル・メアリーという名の宇宙船で目覚めた男と、地球上の全生命の滅亡がかかった最高にエンタメSF小説

まず、小説の設定と構成が面白い！
冒頭で主人公の男が真っ白な部屋で目を覚ます。普通であれば（一般的な目覚めであれば）ただの寝起きの場面。でも、男は自分の名前も覚えてなければ、目覚めた部屋のことも忘れている。

そこから覚えていた知識と、徐々に思い出される過去の記憶を頼りにヘイル・メアリーでの船内活動をしていく。読み手はこの男が過去のことを思い出していくことで段々とこのプロジェクトの全貌を把握出来るようになっているしくみ。

そして、プロジェクトのことを把握していくのと並行して、船内で男がどうプロジェクトを完遂しようと試みるのか、この２つを同時に楽しみながら読むことができるのがこの小説の魅力だと思う（少なくとも上巻時点での）。

この男の船内での奮闘を地道に追っていく展開で終始すると思ってたけどだけに、後半の出来事があったので下巻でプロジェクトがどう終わるのかと、地球上の生命等がどんな結末を迎えるのか楽しみ

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