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何かの玄人になる、師範になる。体験する。その過程には全て意識を変容する学習がある。
たまには、普段思っていることをfbで口に出してみよう。あ、最近noteも更新してないからnoteにも貼り付けよう。
事業創造を支援しているとどうしても「超初心者」に焦点を当てて設計することが多いです。私も今、高校生に向けてそういうコンテンツを提供しています。
なので、グランドルールが聖域化します。
例えば、社会的生き物としての所作としては幼稚園くらいの、手を洗おう、友達と仲良くしよう、お口チャック、みたいなもの、です。
新規事業でわかりやすく伝えられるルールとして、
・質のためにまずは量を担保しよう〜!
・否定禁止!誰かの意見を否定しないでおこう〜!
・はやくたくさん失敗しよう〜!
・プロトタイプを作ろう〜!
みたいなね。これは間違ってはいません。
大袈裟に言うと、玄人はこの辺、全部理解した上でこの原則を破ります。
・量なんてただ単にたくさんあるのがいいってわけじゃない。
・クリティカルな批判がないものに意味なんてない。
・時間効率を考えて成功の道筋はできる限り絞り込む。
・もはやプロトタイプは作らない時が多い(作る時もあるけど)。
これ、実践している人からすると「ごく当たり前」なのですが、原則と実践の間にどれだけ型と実の行ったり来たりがあるかが自分たちの力量とも言えるわけです。
しかし、これ気を付けて欲しいのが、初めての人、収斂していない人がこの後ろの「実は」をやると大怪我、大火傷、取り返しがつかない事態を招くリスクが高まります。
上記のルールみたいなものは、空手道場にはじめて来た未経験の人間に「体験してもらう」ことや楽しさを実感してもらうことを目的に、まだちゃんと空手を学ぶってことを意思決定していない人を対象として伝えていることに近いことがめちゃめちゃたくさんあります。
ここについてはそんなに問題なく、むしろ無邪気に楽しんで価値作りを経験・体験してくれればいいのですが、問題は、この後なんですよね。
一度、空手を学ぶ、と決めた場合は、白い帯を締めます。これを茶(がある場合とない場合がありますが)にして、黒帯にしていきます。そっからながーーーーいこと鍛錬して赤帯ってのが見える。
その場合、最初にあった原則はまた全然違った意味と行動を伴うことがあります。(一周回って「型」が大事、ってのもあるんだけど)
一番、罪深いのは、師範でない人たちが空手を教え出すこと。見様見真似でやるんですよね。この辺りは、権威・既得権が発生する温床にもなるのでとても難しいところです。ですが、その力量や自分の成熟度、それがなんの意味を持っているのかを全くわからずに場を創ろうとする人たちだと思います。
かくいう私だって、日本イノベーション協会(本当に誰かこんな名前で活動してたらすいません)、とか、世界新規事業創造委員会、に所属をして有段試験をとっているわけではないですから、人のことは言えないのです。しかし、実践してきた数ということでいうと誰にも負けない20年を積み上げてきた。もちろん、まだ至ってませんよ。全然、途上です。
ただ、その前提を忘れない姿勢が求められるなぁと。
最近、いわゆる地域のイベントとして、ファシリテーション、場づくり、ビジネスプロデュースが大衆化してきており、10年くらい、いや20年くらいやってきたことが大量に小型化、地域で大量発生する、という事態に陥っています。
ちょっと色々聞き齧った内容をパクリ、いくつかを組み合わせるとできるようになった気になる、という主催の場が大量に溢れていて吐き気がします。
手を洗わずに、おしゃべりを止められない、廊下を走り回って、お料理教室を開催しちゃってる主催者が多すぎる。割烹料理屋気取りで。食中毒起こすし、調理師免許って概念すらない状態で、創業、起業、事業支援をしている。
私も雑草からなんとか踏まれながら生きながらえて誰かに気にはかけてもらえる花をささやかに咲かせている人間です。
私、チャルメラで気合と根性でラーメン作って成り上がる人たち嫌いじゃないです。
だから、見様見真似でやることに対して否定的ではない。でも、1年やって、3年やったら、目を見張る適応と成長があるべきなんですよ。
じゃあ、お前どうなんだ?ってことなので、今、大学生を教えることで実証をしています。4年経った時に、いわゆる「普通」の子たちがいかに、圧倒的な差をもって社会に出れるかの実験中です。
ただ集まるだけ、素人が素人のまま、意味の本質を理解しない劣化コピーを繰り返す、みたいなものから、特に教える側が意識を持って成長することを切に願います。あと、変なプライドと新たな既得を産んで、ちゃんと伝えられる、教えられる人間を排除するような動きをしないで欲しい。
もう10年、世界に遅れちゃうから。