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Kodak H35が欲しくてハーフカメラ調べてたら、なぜかOLYMPUS EE2に行き着いた話【後編】

こんにちは、りょんりょんです。
最近暑過ぎて逆に汗をかかないという現象を引き起こしてるので体の内面がチリッチリに熱いです。
いつか熱中症で倒れてしまう気がしますが頑張ります。

さて、今回は前回の話の後編です。前編を簡潔にまとめると「Kodak Ektar H35だとちょっと希望してるフィルムが使えないかも」というただのH35の悪口みたいになってるんですけども(H35いいカメラですよ)。
今回は「なぜEE2にしたのか」という理由編です。これは本当にかなり悩み倒しました。2年前にX100Vを買う時くらい悩んだんじゃないでしょうか。あらゆるサイトをしらみ潰しに調べては悩み、調べては悩みしたその経緯をお話ししていこうと思います。

数あるOLYMPUS PENシリーズの中で2つに絞り込む

まずびっくりしたのがPENシリーズだけでめちゃくちゃ種類があることですね。PEN Fしか知らなかった私なんですが、EEやらDやらあるわ、その中でも2やら3やらあるわで困惑しました。
(詳しくは下記公式サイトへ)

その中でこれかなーっと迷ったのがEE2とEES2です。
最初見た目はそんなに好きじゃなかったんですが、調べて何度も見ていくうちに「あれ…こいつ可愛いんじゃね…?」というクラスメイトから好きな人に変わる心の変化みたいな現象が起きました。ちょっと例えが気持ち悪いですね。

それぞれの詳細な性能をここでは紹介しませんが、簡単にまとめておきます。

【共通点】
・SSが 1/30 or 1/250 の2段階
SSとF値を自動調整、適正露出で撮影できる
・露出不足だと赤ベロが作動しシャッターを切れない(赤ベロ:半分シャッターを押すとファインダー内に出てきて露出不足してるのを教えてくれるマーク)/
単焦点レンズ、交換式ではない
ISO400フィルムまで適応(それ以上もおそらく入れられるけど露出が適正より明るめになる)
電池不要(生産されてない電池で稼働とかも時々あるので確認大事)
重さ350g(EES2の方がわずかに重いかも)
・中古がKodak Ektar H35くらいの価格で売ってる、EES2の方が若干高い
・シャッター枚数カウンターが自動で戻る

【EE2】
固定焦点、写ルンですのような感覚で撮れる
・D.Zuiko 28mm F3.5(ハーフフレームなので換算約40mm)

【EES2】
ピント位置を4段階で決められる(1m,1.5m,3m,無限遠)
・D.Zuiko 30mm F2.8(ハーフフレームなので換算約42mm)

すみません、だいぶ詳細でした。
ここを見るだけでも大体の性能が分かるかと思います。

重視したポイント

共通点にあがっているのは、OLYMPUSのハーフフレームシリーズの中で私が良いなと思うポイントのものでもあります。特に「レンズ交換式でないこと」「ISO400のフィルムまで入れられること」「露出が自動調整されること」「軽いこと」はポイントが高いです。

①レンズ交換式でない

私は基本的にレンズを持ち歩くことを好みません。確かに持ち運んでいないのであらゆる場面に対応はできませんが、今自分が持っているカメラでどれだけ対応できるのかとか、撮れなかったら撮れなかったで仕方ないねと思う余裕を持つとか、理由は色々考えられます。
まあ1番の理由は重いからなんですけどね。スナップを撮るときに身軽でないのは命取りだし体力も奪われちゃうので。

②ISO400フィルムを入れられる

これは前回のnoteでもお話ししたのでお分かりかと思いますが、父から譲り受けた20年期限切れフィルムを使いたいからです。
それと将来性ですね。いろいろなフィルムを使うことになるとした時に「そのフィルムは対応してません」じゃ悲しいですからね。

③露出が自動に調整される

フィルムカメラを選ぶ際にマニュアルでカチャカチャ設定変えることも正直考えていたのですがやめました。
理由はその対応してる機種がレンズ交換式だったことと、直感でいいなと思ったものに対してストレートに引き金を引きたいと思ったからです。
露出までいちいち考えて撮りたくなかったんですよね、いいと思ったらシャッターを切る。露出オーバーアンダーも含めて、デジカメでは撮れない写真が残るならそれでいいと思ったんです。それがフィルムの良さでもあると感じます。
SSが1/30と1/250の2択あるのも良かったです。SSが1つ固定とかだと朝・昼・夕だけでも撮れる撮れないが決まってくる可能性があります。

④軽い

一番大事。無理。重いの無理。
気軽に持ち運べて気の向くままに、撮ることが毎日でも苦痛にならないものがいいと思い、X100V以下の重さを探しました。
幸いハーフフレームカメラは軽いものが多かったのでこれはそこまで苦労しませんでした。

あとは電池がめんどくさくない、露出不足でシャッターが押せなくなるなんてのも良いな・面白いなと思うポイントでしたね。

EE2とEES2の一騎討ちポイント

さてここからはそれぞれの良さでどちらに軍配が上がるのかを徹底的に見ていきましょう。

①レンズ

EE2は「28mm F3.5」、EES2は「30mm F2.8」です。これはEES2がいいですよね、ポイントはやはりF値です。
F値開放値が小さいに越したことはないです。夜や室内などの撮影でも開放にすることで少しでも適正露出で撮ることができますからね。ここはF2.8欲しいところでした。

ただ軍配的には引き分けです。F値、焦点距離共に「
誤差の範囲」と思える許容範囲だったからです。
28mmと30mmという2mm差は、「たぶん慣れるからまあいっか」くらいですね。
F値も2.8と3.5は2/3段分違いますが、これも普段朝から夕方の間に撮ることを考えると誤差の範囲と言っていいでしょう。室内が懸念点ではありますが、F値を重視するならPEN Fシリーズ(交換レンズ式)買って55mm F1.8使ったらいいと思うんです。そこまでじゃないんでこれも許容ですね。

②ピント面

EE2は固定ピント面、EES2はピント面を調整できるという機能持ち。EES2に軍配が上がりかけたものの、何とかEE2が足掻いて引き分けに持ち込みました。

ピント面の調節ができるって結構アドバンテージだなぁと思ったんですよね。同じ場所から撮るにしても前ボケにするか後ボケにするかを選択できるので、ハーフフレームの2枚組で組み写真が撮れそうだなぁなんて考えるとこの機能は重要なのでは…。

あとピントリングが焦点距離を書いてるのではなくて絵柄で描いてるのもかなり魅力的でした。「人1人(1m),人2人(1.5m),人3人(3m),山(無限遠)」が描かれているのが可愛過ぎるんです。そういう遊び心好きですね。

ただ毎撮影これを考えるのもちょっとなぁ、とも思いました。機能があればあるだけ選択肢は広がりますが、判断材料が増えていくので考えることも増えていきます。
「最初から機能を削いでしまった方が考え込まずに素直な気持ちで景色に向かってシャッターを切れるのでは?」「写ルンです的な使い方ができた方が楽かも?」という思いも湧き上がります。

正直この時点で「最早両方買ってしまえばいいのでは?」という選択も出てきていたくらい迷いました。今でも両方買おうかなって思わなくはないです。

総合判断で判定勝負に

シンプルな2者の違いでは実は引き分け続き。両方とも欲しくなる素敵カメラに違いはないのです。
それならば何で判断するのかというと共通点の微妙な差、総合点ですね。ボクシングだったら13R終えての判定。
そこでジャッジ(内なる私)の目に留まったのが「レンズ」と「重さ」です。

レンズはレンズでもF値ではありません。長さです。
実はEES2のレンズの方が、ピントリングがある分か、焦点距離が長い分か、F値の数値が小さい分かは分かりませんが若干出っ張ってるのです。
ポケットに入れることは想定していませんが、持ち運びを便利にしたい私としてはこの出っ張りはできるだけない方が好ましいなと感じました。

加えて重さです。EES2の方がおそらく重いというのは実は推測です、調べても出てこなかったからです。
ではなぜ重いであろうと推測をするかというと、

・F値が小さい
  →レンズが重くなりやすい
(FUJIFILMとかを見てたら一概にそんなこと言えない気がしますが)
・レンズが少し長い
  →前に重心がかかるから重く感じる

というところですね。
まあ誤差の範囲と言ってしまえばそうなんでしょうけど、少しでも軽く気ままに持ち運べそうなものを選びました。

そして判定になって効いてきたのがピント面です。
「軽さを生かして気ままに撮りたい」ということは、どちらかと言えば写ルンです的な撮り方を望んでいるということでしょう。
ということはピント面の調整はむしろここでは障害になってしまうのではないか。レビューを見ててもミスってボケてるってことがちょこちょこ書かれていました。
もちろんそれはそれでフィルムの良さであり1つの思い出になるのですが、ここでは少し当てはまらない気がしました。

よって選ばれたのはEE2でした!おめでとうございます!

しっかりと自己分析してカメラを選ぶのは楽しい

特にカメラを始めたての方が多いですが、カメラを探すのが難しいというのはよく聞きます。
ぶっちゃけ始めたての頃は何も分からないと思うので、マニュアル操作ができるカメラなら何でもいいです。

その先に自分が新しいカメラが欲しくなった時に「なぜ私はこのカメラを欲しいのか」「私が何を望んでいるのか」を分析してカメラを選ぶことは、選んでる過程が楽しいのももちろんですが、買った後の撮影でもしっくり来る度が段違いかと思います。

最新のカメラのスペックが高いのは間違いありませんが、できることが多過ぎると選択肢に迷いが出るのも機能を上手く使いこなせないことも十分にあります。

自分に最適なカメラを選んで、良きカメラライフを歩んでくださいね。

それでは。

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