急に「変われ」と言われても【読書感想】
コロナ禍は私たちの生活を変えた。
収入も
友達も
生活も
変わるチャンスだとばかりに、生き生きと変わっていく人がいる一方で、どこか取り残されてしまったような気持ちになったのは私だけではないと思う。
コロナの扉は「今のままでいいの?」をたくさん投げかけてきました。
家族の形や働き方、ネットとの付き合い方。
「まあこんなもんでしょ」と思って閉じた自分の扉を、強制的にノックされたような気分。
変わらなきゃ。でもどうしたら?
変わらなきゃ。でも変わりたくない
変わらなきゃ。そう思うのがつらい
そんな気持ちをもやもやと抱えていた時にお友達に紹介された本です。
色んな「〇〇をどうする?」について対談している本で、リアルな悩みの声を通して自分の悩みとその行き先について考えることができる、そんな本。
本の中でいくつか心の響いたキーワードを、私なりに解釈してみました。
コロナ禍で内なる心が声を出し始めた
それは心の声。
隠れていた、自分はこれが好き(嫌い)が見えてきた。
意外と自分は1人が好きなんだなとか
オンラインミーティング楽でいいなとか
将来ってわからないものなんだなとか
そんな内なる声は、自分を不安にさせる一方で、本音としての自分がチラリと顔を出す。
私、飲み会が好きじゃなかったんだ。
好きな人と楽しい時間を過ごしたいだけだったんだ。
そんな言葉を見つけたコロナ禍。
STAY HOME? STAY HOUSE?
Stay Homeが言われた時、家にいるのが苦しい派と、家にいられて良い派に分かれたけど、それは「家庭をどうする」というキーワードに引っかかる。
家が単なる建物(HOUSE)の人は、居心地が悪く
家が帰る場所(HOME)の人は、いい時間と思える
単に建物の中にいろよ、って話じゃなくて、安心できる場所にいてねという意味もあったはずのSTAY HOME。
家庭と自分のことを問われた。
ソーシャルディスタンスはフィジカルディスタンス
ソーシャルディスタンスって言葉がいまいち???だったのは、「社会的な距離」と直訳すると違和感があったから。
社会的に距離をとれ=社会的に離れろ、ってことじゃなくて、社会が安全になるように物理的な距離をとってねってことだよね。それってソーシャルディスタンスじゃなくて、フィジカルディスタンスじゃん。ぶーぶー。
フィジカル(体)は距離をとるけどソーシャル(社会)は繋がっていた方がいい。
遠くなっても、つながりはきれない。
繋がりがあるから、頑張れる。
それは、20年前に家を出た私が、いまだに実家の家族を大切に思っているのと同じ。
簡単に心の距離は離れない。それくらい、大切な私の絆。
そんな絆に気づかされることが多かった。
面白かったのが、SNSを通じて繋がるほどに、居心地悪い人っていうのが浮き彫りになってきて、何人か距離をとる人も出てきました。
実は苦手だったんだけど、色んなしがらみがあって付き合っていて、でもそんなしがらみ意味がないよ?と気づいてからはつながる相手は、自分にとって心地いい人だけにしていいんだって気づいた。
そんな心地いい人が仲間になって、自分を強くしてくれるんだなぁ。
誰とでも繋がらなくていいんだよ。うん。
「いる」ことが支えになる
本の中で繰り返し出てくるキーワードが、仲間。
SNSの誹謗中傷で傷ついた時
新しいことに挑戦する怖さに慄いた時
うまくいかない悲しみと対峙する時
誰かに導いてもらうんじゃなくて、仲間がいることを支えにして、一歩踏み出していけるのが強さ。
何かをしてあげるのは簡単だし楽だけど、いつことを続けるっていうのは、お互いに尊敬とか感謝がないとできない。そんな人がいるってのは大きな支えになるわけで。
私は1人じゃないって思えた先に、1人でも大丈夫があるんだなぁって思います。
変わらなきゃ、でもどうしたら
変わらなきゃ、でも怖い
そんな気持ちのある人におすすめの本です。