原爆投下3年後のヒロシマが描かれている「父と暮せば」を何故アメリカの俳優とアメリカで上演したいのか。
井上ひさしさん原作「父と暮せば」は、原爆投下3年後の広島の父と娘の絆の物語です。
色々リサーチをしていく上で分かったことは、戦争当事者の孫世代、私と同じ世代は「原爆は正義だったのか?」と疑問に思っている人がアメリカで増えてきているということ。
ただ私は、アメリカを批判したくてこの作品をアメリカでやるわけではありません。
どっちが悪いなんてことを言いたいわけでもありせん。
原爆の当事者は日本とアメリカの2カ国でしかないからです。
この地球で、もう二度と同じことが起こらない為にも、当事者であるアメリカと日本の俳優で上演したいと思ったからです。
ニューヨークに初めて訪れた時に出会った方から、
アメリカの人はヒロシマに原爆を落とされたことは知っているけど、ナガサキに落とされたことは知らない。
被曝をするということを知らない。
ということを知ります。3.11を経験している日本人は被曝をするということをみんな知っていると思います。
情報量が日本とアメリカでは雲泥の差なんです。
2022年8月、とうとう私は、ヒロシマ・ナガサキピースメモリアルinボストンという平和式典で「父と暮せば」(英語表記:The Face of Jizo)を上演することができました。
上演し終わった後、「なぜこの作品をアメリカで上演したかったのか」スピーチをさせていただき、お客様とアフタートークする機会をいただきました。
お客様からは、
長い期間アメリカで上演できるように取り組んでくれてありがとう。
とても感動した。
日本からわざわざ来てくれてありがとう。
ナガサキにホームステイした時に出会ったおばあちゃんのことを思い出した。
と感謝の言葉をいただきました。
この日、この作品をアメリカでやり続ける意味を改めて大きく実感した日でした。
私がアメリカで「父と暮せば」をアメリカの俳優と上演したい。その為のプロモーション動画を作制する為のクラウドファンディングをやったときに
アメリカの人から批判されるのでは?
アメリカの人は知りたがらないから需要がないんじゃないか
という意見をいただきました。
しかしアメリカの人の反応は全く反対でした。
アメリカの人にこの作品を知って欲しいけど、日本の人にもこの活動を知って欲しい。
私の活動をたくさんの人に知ってもらう為にも、今こうやってnoteにこの活動のことを書き続けようと思ったんです。