憎きスポーツへの呪縛
いろんなことに手をつけてきたけどスポーツだけはどうしても興味が出ない。湧いて来ない。
私が考えるに中学の部活のトラウマが、もうそれしかないだろくらい影響していると思ってる。だから中学の時の部活の過去なんてしんでくれと今でも恨んでいる。
あんな思い出、消えてそろそろ腐って成仏してくれよと、まだ執着してる。
夢に出たり、フラッシュバックするその全ての思い出が、私の青春時代を奪い去ったんだなあ、何て思ったりする。
そうそう、私は絶対に顧問を一生恨み続ける。
折を見てはこうやって恨むことにしている。
中学の時にはそれしかなかったし、みんな部活してたし、部活の友だちが友達みたいになる…わけではなかったけど、俯瞰で見れなかった、どうしても視野が狭かった。
当事者の視界はあまりにも狭かった。
中学の私よ、弱くても生きててくれてありがとう。
中学の部活の話はいつだってどんより。そんなことが言いたかったんじゃない。大丈夫、高校生になったらあなたは毎日しぬほど笑って筋肉痛も今まではハードな練習でだったけど笑いすぎて筋肉痛になる未来がきます。大学ももう毎日ハッピー!はい、最高確定!だから言ったでしょ生きててくれてありがとうと。帳尻は大人になった私が必ずつけます。
あなたの人生を背負う者として。
◯◯◯
彼の大きな趣味の一つがスポーツ観戦。しかもジャンル問わず多分全てのスポーツのルールを知ってる。マジで。
遊びに行くと何かしらのスポーツを観てる。テレビは基本BS、スマホでAbema、タブレットでDAZN。なんやそれ。
流石にここまで興味があるvsないの代表戦無いと思う。
彼のことは大好きだけど、スポーツまでは流石に。
わたしには今までの恨みつらみがある。ベンチにすら入れなくてボールも使えずひたすら顧問の肩を1時間以上揉んだ経験が、転ぶまでやれと言われてマジで終わらないからわざと転んで血が出るまでディフェンスをしたアスファルトのバスケコートでのあの時間が(その傷は今でも私の肘に残っている)、みんなで結託して明日の部活は休むぞとボイコットしたのに次の日ボイコットしたのはめちゃくちゃ数人だったあの記憶が(それじゃあただの無断欠席でしかなくてしぬほど怒られた)、全てのスポーツを嫌いにさせたんだ。と、固く固く私の心が閉ざされていた。
なんだよそれスポーツ悪くねえじゃんエピソード。
そうです、ぜんぶぜんぶ顧問が悪いです。
彼は好きなことを強制はしない。勝手にわたしが音楽も好きになってしまったけど、スポーツはまだそこまで。
でもスポーツを観て熱狂している彼はたのしそうで、野球選手やバスケ選手、その他いろいろの選手が出たら高校名や大学名まで言えて、それは普通に意味わからないけどテレビチャンピオン的な詳しさで、超おもしろい。ゲラゲラ笑っちゃう。
そんな熱狂する姿を見ていたら、だんだんとスポーツに対する憎悪みたいのは随分解消されて、彼のテンションについていけないと意固地にならずに、バスケ観戦も去年してきた。世界がまるで違うから選手はプロバスケット選手だった。なんていうか、頑張っている姿から勇気をもらうっていうのはこういうことか…。と思った。
バスケごっこしか私はできなかったんだ、そこで挫折したんだなあ、と井の中の蛙が大海を知った気持ちになった。
彼の存在があまりにも大きすぎる。私の凝り固まった過去の呪縛すら、あたたかな愛が優しくほぐしていくような、そんな思いがする。
これでもし嫌いになったら、スポーツも嫌いあなたも嫌いでどうなってしまうことやら。その頃には世界も嫌ってると思います。