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買ってよかったもの/受話器
Web会議用の機材をそろえています。まだ、Web会議という言葉が存在しないころに買った物でたいへん使い勝手が良かった物があります。
私は、障がいの人が利用する事業所を経営しています。国から「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業交付金」というのが支給されることになりました。この給付金を使って、利用者が安全に利用できる環境を整えます。
Web会議の本格導入
利用者の支援に直結するところでは、衛生用品の購入や、換気設備、パネルの設置等に使います。また、それ以外にも、会議や面談をWebでおこない、対面での機会を減らします。
最近の福祉サービスには、企業が提供するサービスがあります。そこでは、時代にあった取り組みがなされます。しかし、古くからサービスを提供している老舗の社会福祉法人や支援者の中には、頑として昔ながらのかかわり方にこだわるところがあります。きちんと顔を見て話をしないと伝わることも伝わらない、そう主張する者もいます。しかしそれは、自己欺瞞です。
私の法人でもWeb会議の導入を提案したとき、アレルギー反応を示す支援者がいました。しかし、その支援者たちも日常生活で普通にスマホを使っています。興味と慣れの問題です。
最近、やっと滞りなくWeb会議を開けるようになりました。最初のころは、ルームに入れない、カメラやマイクが作動しない、会議途中で違う画面に切り替わったまま元に戻れない、そんなトラブルが続きました。一時は、会議の1/3が、使い方、練習で終わっていました。それがなくなり、スムーズにできるようになりました。
移動時間の省略でもたらされるもの
私の法人は、小さな事業所が点在しています。そのため会議で集まるのが大変です。コロナに関係なく、Web会議は有効です。また会議だけではなく、利用者との面談にも効果的です。移動時間がない分、たくさんの人と話をすることができます。
今回の給付金で、WiFiを買いなおし、会議用のマイク、カメラ、Web会議ツールの有料版への切り替えを行っています。私は、ヘットセットマイクに違和感を感じなくなりました。最初のころは、手ぶらでしゃべることが不安でした。
スマホの欠点を補うガジェット
私は、かなり早い時期にスマホを購入をしました。とても重宝しました。しかしスマホには、ひとつだけ欠点がありました。それは頭と肩で電話をはさみながら仕事ができないということです。昭和のサラリーマンは、みんな頭と肩で電話をはさんで仕事をしてきました。
当時、渋谷で画期的な外付けマイクを見つけました。それは「受話器」です。受話器だけ売っていました。これはとても便利で、一番しっくりきました。
しかし周囲の反応は冷ややかで、私が手を離せず代わりに電話に出てもらうようにお願いすると、受け取った支援者は、迷いなく受話器を抜いて電話に出ました。
その受話器も、スマホのバージョンアップに伴い使えなくなってしまいました。私は、あれは良い買物だったと思っています。今、通販サイトで「受話器」と検索すると、いっぱいヒットします。値段は、私が買ったときの半額以下で購入できます。
「スマホに受話器」、激動の昭和を駆け抜けた世代にはおすすめです。