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D2Cを取り巻くビジネスの世界について考えてみる

どうも、お久しぶりです。
今日は「D2Cを取り巻くビジネスの世界について」についてお話をしたいと思います。

内容はあまり専門的なものではありませんが、私自身の思考を整理したいという目的で、このnoteを書いています。
おそらく「そんなことはないでしょう」といった意見もあるかと思いますが、どうか温かい目で受け止めていただければ幸いです。

では、改めて。
「そもそもD2Cってなに?」というお話からしていきたいと思います。
まずはChatGPTに聞いてみます。

とあります。
またD2Cの利点についても以下のように答えてくれました。

● コスト削減:
中間業者や小売業者の手数料やマージンを削減できます。

● ブランドコントロール:
直接的な接点を持つことで、ブランドイメージや製品の品質をより直接的に管理できます。

● データ収集:
直接消費者との関係を築くことで、消費者データを収集し、製品改善やマーケティング戦略の最適化に役立てることができます。

● カスタマイズとパーソナライゼーション:
直接的な関係を通じて、消費者の好みやニーズに基づいたカスタマイズやパーソナライゼーションを提供することができます。


1.OEMとは?

また、D2Cにおいて重要な企業があります。
それはOEM企業です。
こちらもD2CとOEMについての関係性について聞いてみましょう。

OEM企業は、それぞれ異なる特徴を持っていますが、ブランドに密着して企画から製造までを担当する業務形態を採用している企業です。
実際の製品を具体的な形にしてくれる存在ですね。

2.お客様に商品が届くまで

服や鞄などの商品が消費者の手に届くまでには、さらに何が必要なのでしょうか?
詳細に分けると、もっと必要な要素が存在しますが、大まかに言えばこの3つが重要です。

● 販売するためのECサイト
● 認知のためのSNSやサイト(広告も含む)
● 商品をお客様のもとに届けるための物流

ざっくりとした流れでは、ECなどでは「企画 → 製造 → 宣伝 → 販売 → 発送」という順序で商品がお客様の元に届けられています。
この過程で必要な要素は以下の3つです。

● 販売するためのECサイト - 外注
● 商品をお客様のもとに届けるための物流 - 外注
● 認知のためのSNS - インフルエンサーの場合は自身 / 企業の場合は広告

3.D2Cは参入障壁が低い

この構造から明らかなように、ほとんどの工程を外部委託することが可能です。
短く説明しましたが、EC領域は数十年の経験と蓄積があり、現代では外部委託に失敗することはまずありません。
比較的容易に、誰でもビジネスを立ち上げることができるため、初期のコストを負担できるのであれば、D2Cへの参入障壁は低いと言えるでしょう。

しかし、成功する企業やインフルエンサーは一握りです。

参入障壁が低く、同様に参入する企業やインフルエンサーが多いということは、競争が激しいことを意味します。
差別化を実現し、それがユーザーにとって持続的な価値を提供するものでなければ、生き残ることは難しいでしょう。

4.LTVとCPA

ビジネスにおいて重要な要素はLTV(顧客生涯価値)とCPA(顧客獲得単価)です。
もしLTVが4万円であり、極端な話、0%の成長を受け入れられるならば、1人あたりのCPA/CAC(顧客獲得費用)に4万円を投じることができます。
しかし、企業は成長を続ける必要があります。
つまり、当然のことながら、LTV > CPAの関係を維持しなければなりません。
そのためには、CPAを下げるか、LTVを上げるかの二者択一となります。
このCPAを極限まで低下させることが可能な存在がインフルエンサーです。

5.インフルエンサーとD2C

長々とお話ししましたが、本題はここからです。
D2Cビジネスは、皆さんもご存知のように、インスタグラマーやユーチューバーなどのインフルエンサーとの相性が良いです。

その理由は、「自身のファンに販売する場合は広告費がかからない」ということです。
ほとんどの企業は商品を販売するために、まずマーケットで広告を通じて認知と興味を引く必要があります。
そのために広告費を支出し、顧客を獲得します。
広告費がコストとして発生する以上、企業は商品の価格を下げずに広告費を回収しなければ赤字になってしまいます。

しかし、インフルエンサーには広告費用が一切かかりません。
実際に売れるかどうかは別として、集客のためのコストがゼロというのは非常に強力な要素です。
さらに、広告費用がかからない分、商品の価格を抑えたり品質を向上させることが可能になります。

これまでお話ししてきましたが、現在の2023年では、これは誰もがご存知の事実ですね。

6.インフルエンサーとファンビジネス

ここで明らかになるのは、インフルエンサーが展開するビジネスは「ファンビジネス」であるということです。
これは、ファンビジネスが上位か下位かという話ではなく、「ファンにリーチし、ファンをターゲットにしているからこそ、ファンビジネス」と言えるということです。

もちろん、何かのきっかけでバイラルマーケティングとして機能し、ファンの範囲を超えて集客することもありますが、再現性という点では「ファンビジネス」の継続性が求められます。
これにより、インフルエンサー自身が展開するビジネスは、「オワコン」にならないことが、インフルエンサーの最も重要なミッションとなるわけですね。

インフルエンサー自身が展開する商品について、もちろんファン以外も購入することはあるでしょう。
しかし、在庫リスクをインフルエンサー自身が負担しない場合、価格と品質のバランスがファン以外にとって受け入れられるものにならず、ファン以外のリピートは基本的に期待できないでしょう。

そして、ファン以外のユーザーを獲得しようとする場合、自身の影響力の範囲外の世界にアプローチする必要がありますので、それには費用がかかります。
また、企業とのコラボレーションなどを通じて認知を高め、新たなユーザーを獲得する必要がありますが、関わるステークホルダーが増えるほど利益は減少してしまいます。

ここが恐らく、現在のインフルエンサーが展開するビジネスの限界点ではないかと考えています。

自身のコントロールできない領域外に広げようとする場合、一般的な企業と同様の戦略が求められますし、そこにはファンは存在しません。
真剣にプロダクトを磨き込み、そのプロダクトに価値を見出し、「自身のネームバリュー < プロダクトの価値」という考えで、お客様に見つけて手に取ってもらう必要があります。

これには非常に大きなコストがかかります。
組織を構築し、文化を形成し、ミッション・ビジョンを基に人材を採用し、チームで目標に向かって進む組織が必要になることもあります。
インフルエンサーを中心としたファンビジネスは一定の規模まで拡大できますが、それ以上のスケールを実現するには別の戦略が必要となることを意味しています。

しかし、一昔前では個人がこのような規模のビジネスを展開することは不可能でしたので、現在の時代は素晴らしいものです。
自身が管理できる範囲を超えてのスケール拡大ではなく、中規模のビジネスを複数平行して展開するという方法も一つの選択肢ですね。

7.企業の事業戦略

次は企業側の話です。
企業にとっての課題の多くは集客です。
CPA/CACを低下させ、LTVを向上させることがミッションとなります。
また、企業が「認知や集客」を行うためには、大きく3つの要素があります。 

● 広告による宣伝
● インフルエンサーによる宣伝
● 自社メディアや自社SNSによる宣伝

ここで重要なのは、LTV(顧客生涯価値)がCPA(顧客獲得単価)を上回る関係にあることです。
この条件を満たしていれば、集客の方法は何でも有効です。
新規顧客を獲得したとしても、LTV < CPAとなると、戦略的には誤りであり、赤字になってしまっては意味がありません。改善が必要となります。

Web広告などは、タイミングや競合の参入状況によってCPAが変動します。一定規模の市場で競争している以上、競合他社が存在するため、広告費を下げる方向への調整は、外部要因も大きく、困難な場合もあります。

インフルエンサーマーケティングは、単純に費用対効果の観点から判断されます。
効果が大きく期待できる場合は実施し、見込みが低い場合は実施しないだけです。

一方、自社メディアや自社SNSの構築には非常に多くの労力が必要です。
しかし、構築が完了すればオーガニックな方法でユーザーを獲得できるため、費用としては自社のコンテンツ制作費と人件費のみです。

事業の継続には売上を確保することが求められ、黒字化が不可欠です。
LTVの向上も重要な要素であり、CPAの削減もとても重要です。

これらのように、インフルエンサーや企業、双方に構造的なボトルネックが存在します。
インフルエンサーが単一のビジネスで数百億円規模のスケールを実現しようとすると、ファンビジネスだけでは困難な側面があるでしょう。
一方、企業はできる限り低コストで集客できるシステムの構築を求められます。

8.結局はプロダクトだよね

巡り巡って、シンプルな答えに辿り着きます。
インフルエンサーや企業などに関係なく、ユーザーはプロダクトの価値に基づいて判断を行っているということです。

顧客にとって、そのプロダクトが提供する利益やメリットは何であるか?
なぜ彼らは継続して購入するのか?という点が重要になってきます。

プロダクトに真剣に取り組み、そして顧客と向き合うことが再び重要であることを感じさせられます。

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