限りある時間の使い方
今回は、オリバー・バークマン(2022)『限りある時間の使い方』(高橋瑠子訳)かんき出版を独断と偏見でまとめます。
現実を直視せよ。人間が出来ることは限られている。
「時間を無駄にしてはいけない。時間を有効活用するために10分毎のタイムマネジメントをしなければいけない!もっと時間を有効に使わなければ!」
このように、現代を忙しく生きる皆さんは、常に時間に追われていないでしょうか。
しかし、皮肉なことに、時間をマネジメントし、効率よくタスクを終わらせれば、終わらせるほど、新たなタスクが増え、更に忙しくなります。更に時間に追われる日々が続きます。
この現象について、
「人々が時間を支配しているのではなく、時間が人々を支配しているのだ」と著者のオリバー・バークマン氏は言います。
80歳まで人生があるとすると、人生は4000週間です。
現在40歳の方は、残り2000週間の人生です。
このように人の寿命は物凄く短く、有限です。
だからこそ、人生を時間に支配され、大切なものを見失う。そのような人生では無く、自分自身が有限である人生を支配する事が大切です。
では、限りある人生をどのように生きればよいのでしょうか?
それは、現実を直視し、一人の人間がやれる事を素直に受け入れて、生きる事だとバークマン氏は言います。
つまり、限られた人生を有意義に過ごすには、「自分が出来る事は限られている」と素直に受け入れ、楽観的に生きることです。
このような考え方をすると、限られた人生を生き生きと過ごし、やる気と喜びに満ち溢れた人生を送ることができます。
具体的には、
第一に、余暇を楽しむことができます。
自分の趣味や、やりたいことに時間を使うことができるようになります。
第二に、時間を大切な人とシェアすることができます。
家族や恋人、友人など自分にとって本当に大切な人と一緒に過ごすことができます。
このように、現実を受け入れ「人がやれることは限れられている」という楽観的な考えを持つことで、限られた時間を本当に大切なものに使うことができるのだと著者は言います。
まとめ
今回は、オリバー・バークマン(2022)『限りある時間の使い方』(高橋瑠子訳)かんき出版を独断と偏見でまとめました。
人生は、何事もバランス(平衡感覚)が大切だと『限りある時間の使い方』を読んで思いました。
これは、認識の仕方、考え方、仕事、時間の使い方、すべてに当てはまると思います。
極端に物事を考えてしまうと、正と負の側面を見誤ってしまいます。
例えば、産業革命以降から現代まで、経済が飛躍的に発展ことについてもです。
これにより、人々は資本主義の下、常に成果とタスク、時間に追われ、忙しく生きています。人生に意味を見つけることが出来ず、自ら命を絶ってしまう人もいます。
一方で、経済が発展したことで、平均寿命は伸び、治安が良くなり、衣食住が保障されるようになっています。
このように一つの現象でも、正と負の側面があるため、物事を正しく捉えるためには、バランス(平衡感覚)が大切だと思いました。
それも含めて『限りある時間の使い方』は、
人生とは何か?時間とは何か?自分が大切にしたいことは何か?を改めて考え直すきっかけの本になりました。皆さんも良かったら読んでみてください。