出口版学問のすすめ
今回は、出口治明(2020)『出口版学問のすすめ』小学館を独断と偏見でまとめます。
数字・ファクト・ロジックを用いて自分の頭で考えよ!
日本生命保険相互会社に入社後、ロンドン現地法人の社長、国際業務部長などを歴任し退職。その後、還暦でライフネット生命を立ち上げ、東京大学総務長アドバイザー、早稲田大学大学院講師を経験し、立命館大学アジア太平洋大学で学長を務めた出口治明氏。
数々のベストセラーを出版、ビジネスでも大成功を収め、教育分野にも力を入れている、
そんな出口氏が大切にしている事、そして社会人や学生に伝えたい事、
それは生涯勉強し続けることです。
出口氏は、パスカルの著書『パンセ』の言葉を借りて、「人間は考える葦」である、つまり、学びや勉強の最終目的は、「考える力を養成すること」であるといいます。
そして、物事を考える上で大切な事は、「数字・ファクト・ロジック」を裏付けて考えることです。
インプットしたことを「数字・ファクト・ロジック」で考え、自分の頭の中で自分なりに咀嚼する事、これが最も大切です。
「数字・ファクト・ロジック」を持って初めて、日本の課題や個々人の課題、社会の課題に正しく取り組むことができます。
例えば、世界での日本の立ち位置を知り、日本の課題を明確にすることができます。
データで見ても、日本人の生産性は欧米やその他の先進国に比べ、非常に悪いです。
これは、戦後の製造業の「工場モデル」
つまり「素直で、我慢強くて、偏差値が平均的に高くて、協調性があって、上の人の言う事をよく聞く人材」から脱却できていないからだと出口氏は言います。
このような工場モデルではなく、一人ひとりが「数字・ファクト・ロジック」を基に自分の頭で考え、社会問題を解決していく。
こういった姿勢が大切です。
また、思考停止しているような人が増えると、根拠のない主張、攻撃的なナショナリズムが台頭します。
そうならないためにも、ひとり1人が生涯勉強し続ける、自分の頭で考える事が大切になってきます。
まとめ
今回は、出口治明(2020)『出口版学問のすすめ』小学館を独断と偏見でまとめました。
出口氏のように社会的に成功されている方でも生涯勉強し続けるという事に感心しました。
というよりも、常に学ぶ姿勢でいる、自分の頭で考え続けているからこそ成功されたんだなと思いました。
また、出口氏は本書の中で、
大学に入学して早々、クラスメートがマルクス、レーニン、トロツキーなどを読み込んでいて、話についていけなかったから、そこら辺を読み漁り、ヘーゲル、カント、デカルト、プラトンまで読んだと言ってました。
思想のことは抜きにしても、レベルが高すぎます(笑)
自分ももっと勉強しないといけないなと改めて思いました。