本物の思考力
今回は、出口治明(2017)『本物の思考力』小学館新書を独断と偏見でまとめます。
腹に落ちるまで考え抜く
近年、日本社会全体が思い込みや固定概念、根拠のない情報によって、扇動されている傾向にあります。
そういった情報に惑わされないためには、国民一人ひとりがフラットに物事を判断し、自分なりに考え、リテラシーを高める必要があります。
そこで大切になってくるのが思考力です。
思考力とリテラシーは深く結びついており、しっかりとした考え方をすることがリテラシーを高めることに繋がります。
そのため本書では、思考力を高め、誤った情報に惑わされないために必要な事を紹介しています。
まず、思考力を高めるために最もベースになるのが「腹に落ちる」まで考え抜くことです。
物事について数字やファクトを使い、ロジックで考え、納得して初めて知識や経験が自分の血肉になります。
だからこそ、自分が納得するまで辛抱強く考え続けることが大切です。
「腹に落ちる」まで考え抜くことを大前提とし、更に思考力を上げる方法がいくつかあります。
第一に、イエス・ノーゲームです。
イエス・ノーゲームとは、自分の行動に対して、脳内でしっかり考えて決断することです。
人間は自覚しないまま、無意識のうちに行動、決断しています。
それをすべて意識して決断するようにします。そうすることで、思考力を高める事が出来ます。
たとえば、家にいるとき、「テレビを見るか、お風呂に入るか、」「今から歯磨きをするか、しないか」などです。
このような時にも意識的にイエス・ノーで決断してみてください。
なぜイエスなの?それは○○だからだ。
このように日頃から意識的に決断することで、
課題の整理や情報処理速度が上がり、判断するときに迷うことが少なくなります。
第二に、ラディカル思考です。
ラディカル思考とは、物事の本質を考えることです。
物事の本質を理解することで、根本的な問題や常識にとらわれないクリエイティブな考えをすることができます。
第三に、人・本・旅行でインプットです。
出口氏は自分自身のことを「本が50%、旅が25%、人が25%」で作られていると言います。
それほど、この三つは、思考力を鍛える上で大切になります。
特に、出口氏のおすすめは、古典の本を丁寧に精読することです。
古典は何百年と世界中のマーケットの洗礼を受けながら生き残ってきたものです。だからこそ、無条件に良書なのです。
そういった普遍的な思想や考え、理論を学ぶことは、効果的な思考力訓練になります。
このように「腹に落ちる」まで自分の頭で考え、思考力を高めることが、今の時代を生きる重要なスキルになります。
まとめ
今回は、出口治明(2017)『本物の思考力』小学館新書を独断と偏見でまとめました。
仕事にしても何にしてもですが、同じような業務や行動でも、よく考えて、本質を理解しながら行動している人と、そうでない人なら、まったく質の部分が変わってくると思います。
だからこそ、自分の頭でしっかりと考える癖を今のうちからつけておきたいなと思いました。
また、大学の図書館には古典がたくさん置いてあるので、自分もどんどんチャレンジしていこうと思います。
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