3億円資金調達のプレスリリースの裏側でやったこと
こんにちは。写真撮られるのが下手な奥西です。
早速ですが、本日プレスリリースを打たせていただいたのですが、
会社史上、私史上、はじめての資金調達(3億円)を行いました。
今回は、そんなはじめてずくしの1日について、その日に記載したので、ライブ感を持って伝えていければと思います。
(と思って書き始めたら、6000文字弱になってしまったので、覚悟を持って読んでください!けっこうちゃんと書きました!)
1. プレスリリース(準備編)
プレスリリースへの準備には、様々な関係者様にお世話になりました。
私は事業については、進め方含めて色々と経験やノウハウがあるのですが、
広報については、まるっきしスキルもお作法も知りませんでした。
なので、だいたいは手伝ってくれている風間くんがすごいのですが、その横目に色々とはじめての経験やプレスリリースってどう進めていくのかを書いていきたいと思います。
1.1. メディアさんへの仕込み
発表当日にメディアさんから紹介していただけるように、発表の1ヶ月ほど前から代表インタビューや事業インタビューを進めていきました。
(本当に基礎的なことなんですが)ここで気をつけておかないといけないポイントは、Publicにして良い情報と良くない情報をインタビュー前に整理しておくことです。
具体的には、累積アカウント数・累積着電数はOKだけど、売上は言わない等の整理です。
インタビュー時に気持ちよくなって話してしまうと、本当は出したくなかった数値や情報が記事になってしまう可能性があるので、はじめてインタビューを受ける際には意識して整理しておくと良いと思います。
ちなみに、こんなようなスプレッドシートを作って整理していました。
※一部抜粋
取材対応は初めて過ぎて色々な人に勉強させていただいたのですが、この本は初心者向けでわかりやすかったです。
1.2. 会社名変更
実は12月10日まで会社名はPeoplyticsでした。
しかし、IVRyへの集中を行うことに決めていたことと、プレスリリースで会社名とサービス名を一致させたほうがブランド認知最大化の観点で良いよね?という奥西の独断と偏見により、11月末に会社名を変更することを決めました。
秘1)社内で社名変更の日付を共有することを忘れていて、「あれ?明日社名変わりますよ?」ってみんなに言ったら、すごいドン引かれたことを鮮明に覚えています笑
秘2)実はプレスリリースの前々日ぐらいに、「HP変えたほうが良くない?」となり、奥西は土日に出社して、諸々の修正や301リダイレクト処理などを実装し、なんとか間に合わせました笑
1.3. ロゴデザイン
IVRyはアルファ版のタイミングでは、とても簡易なLPのみを作っていた関係上、適当なフォントでの簡易ロゴで1年と少し運営をしてきました。
IVRyのブランドについてやロゴ制作やリデザインについて、議論していた途中だったのですが、12月中旬ぐらいにプレスリリースを出すことが決まったことで、ロゴだけでもプレスリリースに間に合わせて作ることをチームで決めました。
実際には、ブランドについての議論は数ヶ月進めていたこともあり、最終的には誰もが納得のいくクオリティと個性を持ったロゴになったなぁと思っていますが、かなり突貫スケジュールだったと思います。笑
ロゴについては、詳しくはデザイナの小橋から記事があがると思いますので、しばしお待ちください。
1.4. プレスリリース写真撮影(準備)
プレスリリースでは、ノベルティグッズなどによって、画像でも映えるようなアイテムがあると楽です。
弊社では、昨日紹介がありましたとおり、Tシャツやサウナハット、ステッカーなどを作っています。
とは言え、それでは写真では映えないので、IVRyロゴのパネルを作りました。(なぜか顔に覇気がない)
思った以上に大きいサイズで作ったのですが、今後も展示会等で使い回せるように大は小を兼ねるっしょ!の精神で発注しました。
秘3)ちなみに、このパネルの発注のせいで、ロゴデザインのスケジュールが1wほど前倒しになったので、かなり大変だったと思います笑
1.5. プレスリリースの写真撮影(当日)
プレスリリースでは、株主さんとともに今後一緒にやっていくメッセージが伝わる画像を使用したかったので、真冬にTシャツ1枚になっていただき、IVRy Tシャツで写真を撮影しました。
写真撮影は、商用利用可能な場所(プレスリリースは商用なのか?という話はあるものの)を選んでおいたほうが良いため、場所選びは思った以上に大変でした。
建物の中はNGになりやすかったり、外で撮る場合は天気が悪いとリスケにする必要があったりと外的要因の論点が多い上に情報が少なく、このあたりの情報がまとまっているメディアはビジネス的な可能性があるのではないか?と考えてしまうほどでした。笑
次撮るときはスタジオを借りてしまったほうが、結局手っ取り早いかもなぁなどと思ったりしました。
↓こういうのとか
1.6. 株主・投資家インタビューの取材と撮影
事前にインタビュー内容を作成し、対談形式のインタビューをさせていただきました。
投資家インタビューを行ったことは、IVRyという謎の会社とサービスに投資した経緯や背景がきちんと伝わるような形でアウトプットしておきたかったためです。
その理由としては、IVRyでは現状リファラル経由の参画が多いですが、今後入ってくる人も含めて、僕やIVRyメンバーが話す内容だけではなく、第三者からどのように思われていて、どのような部分が他の会社にはなくIVRyにはあるのかを、できる限り第三者視点として情報提供したかったというのが一番です。
秘4)実際にインタビューしてみると、ちょいちょい奥西が褒められる点があって、ただただ気持ちよくなる時間がかなり心地よかったです笑
秘5)サウナハットは、完全に奥西の悪ノリでほぼ無理やり被っていただいたので、本当に悪いことをしたなと反省しています。笑
なので、僕以外はそんなに笑ってないあたりがポイントとなります。笑
やってみて思うことは、この記事がかなり評判が良くて、先を行っている先人達から(シリーズB以降の人達)は「シリーズAのタイミングで俺たちもこういうのやっておけばよかったな」と言っていました。
半年ごとにフェーズが大きく変わるようなスタートアップでは、そのタイミングでの思ったことや感じていたことがとても貴重で、ひとつひとつ記録に残していくことが数年後ぜったいに楽しいコンテンツになると思うので、今忙しくてもやりきって残しておいたほうが良いと思いました。
2. プレスリリース(前日〜前々日)
2.1. Culture Deckを作る
IVRyでは基本的にリファラル採用しかおこなってこなかった背景から、基本的に会社を知ってもらう資料も採用資料も全くと言っていいほどありませんでした。
資金調達のプレスリリースのタイミングは、会社の認知をあげる良いタイミングなので、会社を知ってもらうためのCulture Deckを作成しました。
Culture Deckを作っていて思ったことは、普段からもっと会社の映える写真を撮っておくべきだなと思いました(基本的に使える写真がかなり少なかった笑)
あと、これは作ったあとに思ったのですが、Culture Deck自体めちゃくちゃ便利で、採用・取材問わず、これを使って喋れば良いので、実際にかなり業務効率化が進みました(元々作っとけよ的な感じですが)
秘6)実はIVRyには、変なリファラル採用がかなりありまして、
①12年前にたまたま教習所の仮免で一緒だった人(公認会計士)、
②「りょうが」のネームプレートをつけていたバイトを同じ名前だからという理由でインターン、
③奥西が練習しなさすぎて首になった元バンドメンバーのドラム(バックエンドエンジニア)等の多種多様なかたちでのリファラルが盛んです笑
2.2. 採用ページの作成
採用ページがなかったのですが、Notionを使えばすぐに作成できました。
これからのコーポレート系のページはすべてNotionに変わっていくんじゃないかな?と思ったほどです。
また、NotionのChrome ExtensionであるWeb Clipperが死ぬほど便利で、導入事例や取材記事をポチポチでDB化できるので死ぬほどおすすめです。
2.3. Meetyでのカジュアル面談フォームの作成
今、大流行のMeetyを作成しました。
現状のIVRyの場合、オープンポジションがメインとなることと、今後の採用プールを作っておきたいため、カジュアル面談がバランスが良く、Meetyのちょうど良さが半端じゃなかったです。
これもNotion x Web Clipperでまとめられるので、本当は社員全員がMeetyに登録してDB化してまとめていく運用をすると便利に使えると思います。
(Notionで職種とか趣味とかタグ付けして、フィルタ・グルーピングとかできますし)
秘7)調子に乗って、弊社の推しアイテムである「IVRyサウナハットについて語ろう」とか書いているとMeetyの中村さんにさらされました笑
2.4. 当日のタイムテーブルと優先度を決める
実は前日に死ぬほど良い記事を見つけまして、この記事を読んでから、明日できることは徹底してやろう!という話になりました。
基本的には、ここに書いてあることで当日やれることのメインである、当日のシェア徹底と「どの投稿に注目を集めるか」「どのタイミングでどの記事をシェアするか」のプライオリティとタイムテーブルを決めました。
実際やってみて、これはかなり大事だったなと思います。
基本的には、だいたいの人がプレスリリースや、そのバズのアルゴリズムについて知らないため、どうしてもみんなの行動が分散してしまいます。
実感値としては、コンセプトと規則を決めるだけで、かなり結果に直結して変わってくるんじゃないかな?と思ったぐらい結果を残した施策だと思います。
3. プレスリリース(当日)
3.1. 0時:日経電子版が出る
初の調達プレスリリースで、我々のPRTIMESの投稿は10時。
日経さんのシステムの兼ね合いで0時に出てしまうため、
0時のシェアを徹底しようと決めていました。
これだけ決めたんだから、後は当日を楽しもう!全員がそう思ってました。
「ん?あれ??」
「あれあれ?資金調達ってタイトルに書いてない!!???」
「これってどうしたらいいんだっけ?あれ?どうしよう??あれ?あれ?」
はい、これがHUNTER x HUNTERでおなじみ、あのキルアが言っていた、
どれだけ入念に準備しても、暗殺タイミングで想定外が起きるパターンのやつです。
これかー!ってなりましたよね。
このタイミングでチーム全員に明らかに迷いが生じ、
ある人は投稿をし、ある人はSlackでどうする?と言っている始末。
とりあえず、Slackで議論をし(これも複数チャンネルで議論が行われたりw)、タイミング的に資金調達にインパクト持たせたいと思い、プレスリリースの朝のタイミングにフォーカスしすることと決めました。
どれだけ準備しても準備しきれないとはまさにこのことですよね。
当日の連絡経路とか、想定外が起きたときの行動規範(例えば、想定外のときは○○のSlackチャンネルで行動する前に聞いてくださいとか)を決めておくと良かったんだろうなぁと後で反省しました。
3.2. 9時:新聞を買う
かなり細かいtipsでしかないんですが、日経新聞以外の経済系の新聞ってコンビニやキオスクなどでは、ほとんど取り扱っていないんです。
今回は、日刊工業新聞さんのほうでも紙面掲載がありそうとのことでしたので、購入できる場所を事前に探していました。
※ちなみに、朝日新聞の配達店にありました!
秘8)あたかも僕が買ったかのように書いてますが、普通に寝坊したので、たまたま近くにいたメンバーに買ってきてもらいました。感謝 of 感謝です。
3.3. 10時:PRTIMES投稿
予定通り公開され、SNS(Twitter, Facebook, LINE, Instagram, Youtrust等)にひたすら投稿をしていきました。
今回は、奥西の投稿に注目が集まるように、基本的にはそれをいいね&RTする方針とし、IVRyでエゴサをしてはいいね&RTを1日張り付きでずっとやっていました。(そのせいで採用面談を5分遅れました。本当にすみません。)
また、元々準備していた取材のかいもあって、ダイヤモンドシグナルさんにも記事にしていただきました!
3.4. Zapierでエゴサを自動化する(Twitter > Slack)
連携については、いろんな記事があるので、以下を参考にやれば5分ぐらいでサクッとできると思います。
ただ、ふつうにやると少し雑音が多いため、Twitterの検索クエリについては少しチューニングすると、かなり使いやすくなります。
IVRyの場合、似たような名前のサービスがあったり、アイブリーという歌手の方がいる関係で、全く違うツイートを拾ってきてしまうことが多いです。
そんなときには、除外クエリを正しく設定してあげるとかなり効率的に拾えるのでおすすめです。
IVRyのエゴサクエリはこんな感じです
"IVRy" OR "アイブリー" lang:ja -"@PS4_ivry" -"Aibry_singer" -"ably" -from:PS4_ivry -from:onishiki_plus -from:IVRy_jp -from:Aibry_singer
3.5. 結果
完全に無名だったIVRyが、旬速3位、いま話題で5位となりました!!!
(一瞬でも、まっちゃんに勝った!笑)
(そして、ホロライブさんが鬼強い)
さらに、Twitterは人生初の100いいねを超えることができ、こんなに盛り上げることができてよかったです!
3.6. 実トラクション
会社のHPへのアクセスは通常の3倍になっていました!
また、PRTIMESのクリック数も過去の数値と比較すると、一目瞭然でぶち上がってます!
また、リード獲得でいくと、SNSの○○さんの投稿を見て資料請求しました〜や新聞を見て〜などの問い合わせは少なくとも聞きました!
また、過去と比較しても明らかに今日の問い合わせはかなり多かったので、やっぱりプレスの効果っていうのは大きいんだなぁと思います。
4. 最後に
正直、一番最初は資金調達のプレスリリースとかぬるっと打って終わろうかな?と思っていました。
実際に、準備もすごく大変ですし、取材いただいたメディアさんやそこに至るまでの道をつないでくれた広報担当の方々、株主や株主の広報担当の方など、かなりの工数がかかったと思います。
一方で、自分たちが作ったサービスや作ってきたトラクションが、わかりやすく世の中に認められることは、ふつうに生きているとなかなかないと思っていて、これはスタートアップ企業ならではのお祭り感と、チームとしての一体感を楽しむという意味だけでも、やりきった効果は大きいんじゃないかなと思いました。
最後に、IVRyはマルチプロダクトで時価総額数千億〜1兆円になるような、メガベンチャーを目指したいと思っています。
今回は、その1歩目をプレスリリースという形で歩みはじめたわけですが、
今後もひとつひとつラウンドを進めて、
IVRyが目指したい"Work is Fun"な世界に、楽しみながらコミットしていきたいなと思います。
今後もIVRyをよろしくお願いいたします!
※サウナハットがほしい人も連絡してください!笑
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