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出来事だけの物語は、面白くない。
物語において、出来事(イベント)は重要です。
何かしらが起きて、それによって何かが変わり、
登場人物の成長や、物語の終わりへと進んでいく。
その為には「何かが起きること」は必要不可欠。
でも、偶にこういった作品を見かけます。
「転校生を紹介するぞー」
ある日の朝、教室へと入ってきた先生は俺たちへとそう告げた。
そして扉が開き、長く艶やかな黒髪が揺れる。
「……初めまして、藤堂です。よろしくお願いします」
凛とした声がクラス中に響き、ひとたびの静寂が訪れる。
そして皆がそのことを理解した瞬間。
「「「美少女キター!!」」」
校舎を揺らすような叫び声があがるのだった。
適当に書きましたが、いかがでしょうか?
転校する出来事なのは分かりますが、
「何が面白いのか分からない」かと思います。
ここには出来事はあります。しかし、それだけです。
出来事だけ描かれた物語は、
さして面白みも共感性もないことが多い。
何故なら、そこには感情がないから。
物語の基本として考えておくべきなのは……
【出来事】+【感情】
という1つの公式です。
出来事だけでは、何を楽しめばいいのか分からない。
ただそこには事実だけしかないのだから。
しかし人の感情や考えを見せることで、
「どういった所に共感し、何を楽しめばいいのか」
を理解させることができます。
それに作家としての個性も出てきますし、
まずはこの基本を守ることが重要です。
……もちろん、
出来事だけで楽しませることも出来るとは思います。
かなり高難易度なのでオススメはしませんが。
大切なのは文章の中で、
【出来事】と【感情】を区別して把握しているか否か。
誰かの小説を読むときでも構いませんので、
文章・文節がどちらに当てはまるかを、
考えながら読んでみるといいかもしれません。
区別が身に付けば、
どう書けばいいのかも分かってくる。
まずは1歩ずつ、進んで行きましょう。
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