シナリオライターたるもの、助詞の使い方を心得よ!
どうも、ゲームシナリオライターの恒石涼平です。
今日は「助詞」のお話をします。
しかしいきなり助詞とか言われても、
「あまり難しい言葉を使うな」「弱く見えるぞ」
と怒られそうなので……
めちゃくちゃ簡単に助詞とは何かを説明してから、
私なりの使い方をお教えします。
《助詞ってなんじゃ》
助詞とは「言葉と言葉を繋ぐもの」です。
何言ってるんだこいつ感ありますね。
分かりやすく例文で見てみましょう!
【例文】
ワシの波動球は百八式まであるぞ
唐突なテニプリを挟みますが、
この台詞にある助詞は……
ワシ【の】波動球【は】百八式【まで】ある【ぞ】
「の」「は」「まで」「ぞ」の4つ!
これだけでも助詞がどういうものか、
何となく理解出来るんじゃないだろうか。
役割としては、
名詞や動詞などを繋げて、
「関係性」や「状態」「意味」を表す。
これが助詞というものになります。
……まあ、その中には更に4つに別れていたりする。
「格助詞」「接続助詞」「副助詞」「終助詞」
こういうのを知っていくのは大変なので、
今回の記事ではパスだ!
もしも読み終えた後に、
「深く知りたい」と感じたらコメントをくださいな。
分かりやすさ全開でまとめるので。
《助詞 はこうやって考えろ!》
ここからは助詞の使い方についてまとめます。
あくまでも恒石涼平の考えなので、
参考にしてもいいし、
違うと思えば知識程度に留めてもよし。
それを前提に読んでくださいな。
ではまず、助詞について伝えたいのは……
「文章の読みやすさは、助詞が7割だ!」ということ。
残り3割は「漢字と平仮名、カタカナ」と、
「句読点」「既存情報か、新規情報か」みたいな感じ。
また今度、全部をまとめてみようかな。
他のことは置いといて、今日は助詞について!
文章は助詞の使い方によってガラリと意味が変わる。
だけどそれ以上に、
「読みやすさ」を大きく変化させるんだ。
こちらも例文を用いて比較してみよう。
【例文1】
私は今日も蒼穹を見て、食後の珈琲を口に含んだ。
【例文2】
私は今日とて蒼穹を見ながら、食後の珈琲によって口を満たした。
さて、どっちが読みやすいかな?
結論から言うと、
「どちらもベクトルの違う読みやすさがある」
というのが私の見解です。
例文1は、ゆっくり読むならこちらの方が軍配が上がる。
無駄な情報がないから、すんなり意味を理解できるだろう。
逆に例文2は、パッと見で読むことが出来る。
速読とは行かずとも、
目を通すだけである程度話が分かるように設計した。
じっくり読んだ場合、前者より分かりづらいと私は思う。
この2つの違いは、助詞による文章の「形」だ。
前者はほとんどの助詞が1文字で、
殆どの文節が同じ形をしている。
後者は助詞の文字数をバラけさせているから、
文節の形がランダムのようになっている。
文章という形の違いを助詞で作ることによって、
パッと見での理解度を調整出来る。
これが助詞を用いたテクニックなのだ!
シナリオライターよ、
「助詞」で文章の形を作れ!
読みやすさを調整するのは、
シナリオライターの基本技術だ。
1つの技として、
身に着けておくと役に立つかもよ!
《同じ助詞は連続させちゃダメ?》
最後にもう1点だけ、助詞について解説。
【例文】
今日の献立のシチューのお肉は、牛肉だ。
この例文では「の」が連続している。
これをアリと考えるか、ナシと考えるか、
ライターによって意見が分かれるポイントだと思う。
私の友人なんかは太宰治とかが好きで、
結構連続した助詞を用いたりする。
人それぞれで、正解も不正解もないものだ。
しかし持論として、
助詞の連続は「分かりやすさ」を犠牲にし、
「強調」を生み出す技だと私は考えている。
上記の例文は、
分かりやすく伝えるという点では不合格。
しかし「牛肉」を強調させるなら合格なんだ。
文章が何の為にあるのか、
という部分をしっかり考えること。
この問題の本質は、そこにあるのだと思う。
《おわりに》
助詞って言葉は、難しい。
そもそも助詞とか言われても、
すぐに「あーあれのことね」とならないもんだ。
言葉とは難しいもの。
だからこそ考えることが楽しくもあり、
色んなシナリオライターが生まれる理由にもなる。
ぜひ貴方も、普段から使っている言葉の本質を考え、
「自分の書き方」を模索してみてください。
では、また次回お会いしましょう。