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プラモデル製作記 フジミ 1/72 グラマン E-2C ホークアイ


はじめに


フジミの「1/72 グラマン E-2C ホークアイ」を作りました。型番は「7A15-800」です。
価格変更やパッケージ替えが何度か行われているようで、このパッケージのものはひとつ前の「E-2A ホークアイ」として販売されていたものから新規パーツを追加し、デカール変更がされたそうです。

箱写真

箱を見てわかる通りかなり昔のもので、リサイクルショップでも破格のお値段だったため購入に至ったわけですが、今から新しく作るのであれば同じフジミでも新しいパッケージのものが出ていますし、ハセガワからも新しいものが出ていますので、これらをお求めになった方がいいかと思います。

「E-2C ホークアイ」について


知っている方には説明も不要かと思いますが、まず目を引くのが機体背面に設置された大型の円盤型レドームでしょうか。
「空中早期警戒器」と名前が付けられているように、空中から敵味方の航空機を捜索・識別するための飛行機で、地上のレーダーだけではカバーしきれない遠方の目標を捜索するための飛行機です。
日本においても「Mig-25亡命事件」等でレーダー網の不足があったことから導入が急がれ、現在も「E-2C」およびアップグレード型の「E-2D」が航空自衛隊三沢基地にて運用されています。
ターボプロップ双発で、レーダーへ供給する電力も賄う必要があることからエンジンも大きめで、普段よく作る戦闘機に比べれば比較的大きな機体規模です。
特に日本国内での運用を見ていると忘れてしまいがちですが、こんな大きさでも空母での運用が可能な「艦上機」であり、しっかりと着艦フックも取り付けられています。

キットについて

ホークアイのキットとしてはかなり初期のものであるため、エンジンナセルの内部や主脚庫内部などといった見えないところはパーツも簡略化されており、またコックピット内部もあまり精密とは言えません。
とはいえ実際に組み上がってみると、コックピット内部は覗き込んでもクリアには見えず、下から見ない限りは主脚庫もまあわからないのではという感じです。
気になる人は新しいキットを選ぶか、手を入れるかすればよさそうなので、今回の私のようにさっくりと「ホークアイっぽさ」を楽しみたいのであれば安くなった古いキットを選ぶのも選択肢のうちかもしれません。

デカールは米海軍仕様が3種類が付属しており、

  • VAW-126 "Seahawks" 空母コンステレーション搭載機 (NG763/159501)

  • VAW-122 "Steeljaws" 空母キティホーク搭載機 (NH606/159500)

  • VAW-123 "Screwtops" 空母サラトガ搭載機 (AC721/158647)

から選択でき、白黒の組立説明書のほかにカラーの塗装図が付属しています。
今回は箱絵と同じくNG763で作ることにしました。
デカールは「黄ばみ」はともかく、保護してからゆっくり剥離させることでなんとか使うことができました。

完成写真

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。
艦上機らしく、空母カタパルトの背景でもよかったかもしれません。
さすがに大柄な機体のため、背景からはみ出てしまっています。

完成写真1

このキットに限らず、前輪式の降着装置を持つ飛行機のプラモデルでは実機と異なる重さの配分となるため「尻もち」をついてしまうことが多く、機首におもりを入れておく必要があります。
親切な説明書では「おもりを何g入れるか」の指定があるのですが、このキットのように古いものだとその指定も無く、どれくらい入れておけばよいのか見当が付きません。
以前は仮組みして試しつつ計ったりしていましたが、幸いにも現在はネットの海にも情報が豊富で、特に上で紹介したように同型機の新しいキットも出ていればそこから説明書を引っ張り出してくればなんとかなります。
ホークアイの場合はレドーム分の重量もあることから、なんとハセガワのキットでは「30g」ものおもりがコックピット前方に必要とのこと。
私の場合、釣り用の板鉛を短冊状に切って丸めたものを入れているのですが、今回はさすがにコックピットの計器板前方だけでは収まらず、コックピットの隔壁後方にも「やや多め」に入れることになりました。

完成写真2

古いキットのため特に透明パーツの合いがよろしくなかったようで、内部に少々吹き込んでしまいました。
特徴的な円盤型レドームは上から差し込んでいるだけで、保管の都合上接着はしていません。

完成写真3

塗装はこの当時の一般的な「ライトガルグレー+インシグニアホワイト」です。
ちょっと「なみなみ」が細かくなってしまったでしょうか。
塗装図はこれくらい細かいのですが、実機はもっと箱絵寄りの大きめの「なみなみ」なので、そちらに寄せた方がよかったかもしれません。

機首周り

「ちょっと違う」と言われることの多い機首形状ですが、当時モノを楽しむという意味でも特に手は入れずに。
確かに違うのですが、これはこれで味わいがあるような。

箱と合わせて

「1/72のE-2C」として、おそらく初めて世に出たフジミのキット。
たまにはプロペラ双発機も、ミサイル類の無い飛行機もいいですね。

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