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言葉はこだまする

言葉ってこだまする。


そんなことは自分よりも遥か前に金子みすゞさんが気づいていた。
しかもそれを詩にしていた。

「遊ぼう」ってっていうと「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと、「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと、「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって、
「ごめんね」っていうと、「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。

子どもの頃、CMでよく聴いていた。
たしかあれは東日本大震災直後の時だっただろう。当時小学6年生だった自分は「また同じCM流れてる~」くらいの感覚で。いいことを言ってるのはわかるけど、それ以上は特に感じていなかった。

大人になった今、徐々に平和その感覚がわかってきた。
きっとそれを日常で感じることが増えてきたから。

「おはよう」って言うと「おはよう」って返してもらえる。
それだけで1日のいいスタートが切れる気がする。

「ありがとう」って言うと「こちらこそありがとう」って返ってくる。
それだけでそこは平和な空間に包まれる。

「がんばれ」って言うと「あなたもがんばれ」って返ってくる。
それだけでそこは互いに高め合う熱い空間になる。


「あなたのここが悪いんでしょ!」って言うと、
「あなただってここが悪いでしょ!」って返ってくる。
互いの上げ足とりがはじまる。

誰かの悪口を言うと、その人の悪口で盛り上がる。
それはもう見ていられない空間になる。


言葉っていい部分でもこだまするし、悪い部分でもこだまする。

文章だって同じだ。
温かい文章に触れると心が温かくなる。
夢に向かって取り組んでいる文章に触れると、
読んでいるこっちまでワクワクする。

ネガティブな文章は心がネガティブになる。
誰かの悪いことを書いている文章を読むと、こっちまで嫌な気持ちになる。

文章からもこだまを感じる。


何気ない一言が、
自分は自己満足のつもりで綴った文字たちが、
他の誰かにも影響を与えているってことを忘れちゃいけない。

「別にそんなのそれを受け取った人のせいでしょ?自分関係ないじゃん」

というアンサーもあるかもしれない。

そう思う人はそう思えばいい。

でも私は「言葉」を大事にしたい。
だから言葉の「こだま」を意識したい。

この言葉を聞いた人がどんな気持ちになるか。
時には失敗することもあるかもしれない。
だからといってそこで発することをやめたくない。

言葉でプラスの空気を生み出し続ける状態を目指していきたい。

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塩浦良太
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